女性へのウイスキー誕生日プレゼント|失敗しない選び方と銘柄
女性へのウイスキーの誕生日プレゼントは、性別より相手の飲み方・普段の銘柄・予算で選ぶのが確実です。ハイボール派やストレート派、スモーキー好き、初心者向けのミニボトルまで、条件別に外れにくい選び方と銘柄を紹介します。
本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。 掲載している商品の価格・在庫は変動するため、最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
まず確かめる3つの条件:相手の飲み方・普段の銘柄・予算
銘柄を選ぶ前に、相手の飲み方、普段飲んでいる銘柄、予算の3つを確かめます。この3つが決まれば候補は数本に絞れます。順番も大切で、予算から決めると相手の好みと合わないボトルを選びやすくなります。
条件1:相手の飲み方は、性別ではなく普段の注文で判断する
「女性だから甘くてフルーティーなもの」と決めつけると外れることがあります。アイラ島のスモーキーなモルトを好む女性も珍しくありません。スモーキーさは、麦芽を乾かすときに焚くピート(泥炭)の煙に含まれるフェノール類が麦芽に移ることで生まれます。好みが分かれやすいのは性別よりもこのピートの有無です。最も確実なのは、相手の家にあるボトルを確かめるか、店でいつも何を頼んでいたかを思い出すことです。飲み方が分かれば、選ぶ方向は次のように決まります。
- ハイボール中心:バーボンか、ピートを使わないノンピートの定番品。炭酸で薄めても香りが残るよう、度数が45%前後あると安心です
- ストレートやロック:度数が高めのシングルモルト。ノンチルフィルタード(冷却濾過をしていない)品も候補になります。冷却濾過は、低温で濁りやすい成分を冷やして濾し取る処理です。行っていない品と行った品で口当たりや香りがどう違うかは、銘柄ごとに確かめるものです
- ウイスキーをほとんど飲まない人:銘柄を考える前に、相手がお酒を飲むか、ウイスキーに関心があるかを確かめます。お酒を飲まない人には、酒類以外の贈り物を選びます。関心はあるが飲んだことがない人には、フルボトルより、少量のミニボトルや飲み比べの試飲セットのほうが、好みを探る1本目として向いています
条件2:普段の銘柄が分かるかどうかで方向を変える
普段からウイスキーを飲み慣れている人には、いつもの銘柄を避け、自分では買いにくい1本を選びます。普段飲んでいる銘柄と同じ蒸溜所の上位品や、樽の種類が違う1本にすると好みから外れにくくなります。好みが分からない場合は、迷わず定番の人気銘柄にします。定番品は流通量が多く、ロットごとの味のぶれも小さいため、大きく外れることがありません。
普段の銘柄がピートの効いたスモーキーなモルトなら、次の章で挙げる4本は選びません。4本はいずれもピートの香りを主役にした銘柄ではないためです。この場合は次の順で候補を探します。
- 相手が好きな蒸溜所の公式ページで、現行品の一覧を確かめる。普段の1本と熟成年数や樽が違うものが、最も外れにくい候補です
- 別の蒸溜所から選ぶなら、公式の香味説明で「ピーテッド」「ヘビリーピーテッド」などの表記を比べ、普段の1本と強さが近いものを選ぶ
- 麦芽のフェノール値(ppm)を公表している銘柄なら、数値が近いものを目安にする。ただしこれは麦芽の値で、蒸溜や熟成を経た製品の煙たさとそのまま一致するわけではありません
条件3:予算は3段階で考える
予算は、5,000円以内、6,000円台、1万円前後の3段階で考えます。それぞれに合う具体的な4本と仕様は、次の章の表で比べます。
**熟成年数が長いほど喜ばれるとは限りません。**樽の効き方は年数だけでは決まらないためです。初めてウイスキーを詰めるファーストフィルの樽か、何度か使ったリフィルの樽か、樽材や樽の前歴、倉庫の環境、原酒の組み合わせによって、木の香りや渋みの出方は大きく変わります。年数の長い1本が、普段ハイボールを飲む人には重く感じられることもあり、高い長期熟成品をハイボールで飲むとその特徴も生かしにくくなります。候補を比べるときは、年数に加えて樽の種類と履歴、メーカー公式の香味説明を見て判断します。
海外の知人に日本のウイスキーを贈る場合のラベルの確かめ方は、「古い情報に注意」の章で説明します。
日本では20歳未満の飲酒が法律で禁じられているため、相手が20歳以上であることが前提です。購入時の年齢確認の方法や、受け取り時に本人確認が必要か、置き配ができるかは、販売店と配送サービスによって異なります。注文前に各店の配送条件を確認し、誕生日当日に確実に届くよう、相手が受け取れる日時を確かめてから指定してください。
予算別に選ぶ4本:価格と仕様を数値で比べる

4本を同じ項目で並べます。誰にどれを贈るかは、この表の「向く相手」と「向いている飲み方」でほぼ決まります。続く各節では、表だけでは分からない判断材料を補います。
| 銘柄 | 価格(掲載元・2026年10月時点) | 度数 | 種類 | 樽 | 冷却濾過・着色 | ピート | 向いている飲み方 | 向く相手 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| メーカーズマーク | 2,460円前後(カクヤス、700ml) | 45% | バーボン | 焦がした新しいアメリカンホワイトオーク樽 | 公式未記載 | 該当なし(バーボン) | ハイボール、ロック | ハイボール派、ウイスキー初心者 |
| グレンモーレンジィ オリジナル 12年 | 3,480円前後(高島屋オンライン、700ml) | 40% | シングルモルト | バーボン樽で12年 | 公式未記載 | ノンピート | ストレート、トゥワイスアップ、ハイボール | 華やかな香りを好む人、定番を外したくない場合 |
| アラン 10年 | 5,020円前後(カクヤス、700ml) | 46% | シングルモルト | バーボン樽とシェリー樽(メーカーが案内する現行品はオロロソシェリー樽で後熟) | 冷却濾過なし・着色なし | ノンピート | ストレート、少量の加水 | ストレート派、飲み慣れた人 |
| 響 JAPANESE HARMONY | (メーカー希望小売価格、700ml) | 43% | ブレンデッド(モルト原酒+グレーン原酒) | 公式未記載 | 公式未記載 | 公式未記載 | 水割り、ハイボール、ストレート | 贈り物らしさを重視する場合、海外の知人 |
※掲載価格は店舗や時期で変わります。響 JAPANESE HARMONYは希望小売価格のため、実際の販売価格は店によって異なります。アラン 10年の樽はメーカーが案内する現行品の仕様で、販売店によってはバーボン樽原酒とシェリー樽原酒を組み合わせたものと説明しています。購入前に販売店の表示を確かめてください。
5,000円以内なら:メーカーズマーク
5,000円の予算では、メーカーズマークに専用グラスや炭酸水を添えると、ボトル1本より贈り物らしくなります。度数が45%あるため、ハイボールはウイスキー1に対して炭酸3〜4の比率でも香りが残ります。赤い封蝋は一本ごとに垂れ方が違い、包装を開けた瞬間に贈り物らしさが伝わります。甘い香りの由来は次の章で説明します。
6,000円台で迷ったら:飲み方で2本を分ける
同じ6,000円台でも、グレンモーレンジィ オリジナル 12年とアラン 10年は性格がはっきり違います。判断の基準は、相手がしっかりした口当たりと香りの変化を求めるか、軽やかさと飲み方の幅を求めるかです。
- 割らずに飲む人、香りの強さを求める人:アラン 10年。度数46%で冷却濾過をしていないため、グラスで数滴ずつ加水して香りの変化を楽しめます。バーボン樽由来のバニラや柑橘の香りに、シェリー樽由来のドライフルーツやナッツのような要素が重なります。原酒はノンピートなので、スモーキーさが苦手な人でも飲みやすい1本です。World Whiskies Awards 2025でカテゴリーウィナーに選ばれており、渡すときに話題にもできます
- 軽やかに飲む人、定番を贈りたい場合:グレンモーレンジィ オリジナル 12年。熟成はバーボン樽だけで、アメリカンオーク由来のバニラや花、柑橘のような香りがそのまま出ます。まずストレートで試し、好みで少しずつ加水するほか、柑橘系の香りを生かす飲み方としてハイボールも合います。メーカーもこの銘柄のハイボールを提案しています。炭酸の量や、レモンピールなど合わせる材料で印象が変わるので、相手の好みに合わせて調整を勧めます
1万円前後で贈り物らしさを優先するなら:響 JAPANESE HARMONY
響 JAPANESE HARMONYはモルト原酒にグレーン原酒を合わせたブレンデッドです。香味は、どの原酒を選び、どう組み合わせるかというブレンドによって作られています。水割りやハイボールでも楽しめ、食事に合わせやすいことが他の3本と違う点です。水割りの比率は決まったものではなく、ウイスキー1に対して水2〜2.5程度から始め、好みで調整します。実売価格は店によって差があるため、予算に収まるかは販売店で確かめてください。この商品は、ジャパニーズウイスキーの表示基準に合致する商品としてメーカーが案内しており、海外の知人への贈り物にも向きます。
開栓後の保管については、「贈り方で差がつく」の章の「開栓後の保管と飲み切る目安」を参照してください。
なぜその味になるのか:原料・蒸溜・樽から読む飲みやすさ
飲みやすさは「甘い」「軽い」という印象だけでは説明できません。原料・蒸溜・樽のどの工程で重い成分が減り、どこで甘い香りが加わるのかを見ると、相手に合う理由を言葉にできます。
メーカーズマーク:ライ麦を冬小麦に替えた効果
バーボンはトウモロコシを主原料とし、副原料には一般にライ麦を使います。ライ麦はペッパーのようなスパイシーさのもとになります。メーカーズマークはこれを冬小麦に置き換えているため、口に含んだときの刺激が出にくく、舌触りが柔らかくなります。蒸溜は、銅製のコラムスチル(連続式蒸溜機)で蒸溜したあと、ダブラーと呼ぶ単式の再蒸溜器でもう一度蒸溜します。熟成には、内側を焦がした新しいアメリカンホワイトオーク樽を使います。甘い香りを生むのは、炭化した層(チャー)そのものではありません。その下にある、熱を受けた木材の層です。この層では、熱で分解されたリグニンからバニリンが、ヘミセルロースからキャラメルのような香りの成分ができます。原酒が樽材に染み込んで戻るたびに、これらの成分が溶け出します。チャーの炭の層には、硫黄系の雑味を吸着する働きもあります。
アラン 10年:ノンピートと銅の接触が生む軽さ
ノンピートとは、麦芽を乾燥させる段階でピートを焚かない造り方です。ロックランザ蒸溜所の原酒はこの方法で造るため、スモーキーな香りがありません。果実のような香りの土台は、発酵の段階から作られます。蒸溜所の案内では発酵に約75時間をかけており、長めの発酵は果実を思わせるエステル類が生まれやすい条件です。
蒸溜機は4基です。小型の銅製ポットスチルに、細長くほぼ水平のラインアーム(蒸溜器の上部から冷却器へ蒸気を送る管)を組み合わせています。この形では、蒸気が冷えて液体に戻り、釜へ流れ落ちる還流が起こりやすく、蒸気が銅に触れる機会も増えます。銅は硫黄化合物と反応してこれを取り除く方向に働くため、ゴムや肉のような重い香りが残りにくくなります。蒸溜所はこれに加えて、蒸溜をゆっくり進めること、ミドルカット(製品に使う中留部分の取り分け)を比較的早めに切り上げ、後留の重い成分を取り込みすぎないことも、果実や麦の香りを前に出す要因として挙げています。発酵、蒸溜速度、カットの組み合わせが、軽い酒質を作っています。
樽は、バーボン樽とシェリー樽を組み合わせて熟成します。メーカーが案内する現行品は、バーボン樽で熟成したあと、ファーストフィル(ウイスキーを詰めるのが初めての樽)のオロロソシェリー樽で後熟させる仕様です。バーボン樽由来のバニラやハチミツのような香りが土台になり、その上にオロロソ由来のレーズンやクルミのような香りが重なります。なお、スコッチで使うシェリー樽の多くは、ソレラで長く使われた樽ではなく、ボデガでシェリーを一定期間入れてなじませたシーズニング樽です。
グレンモーレンジィ オリジナル 12年:熟成が2年延びた意味
軽く花のような酒質の出発点は蒸溜にあります。メーカーは、スコットランドで最も背の高いスチルを使っていると案内しています。首の長い背の高いスチルでは、上昇する蒸気のうち重い成分が途中の銅の内壁で冷えて釜へ戻る還流が増え、軽い成分が主に冷却器へ進みます。これが軽く花のような酒質につながります。麦芽はノンピートで、スモーキーな香りはありません。樽については、米国で樽材を選んで乾燥させてから樽に仕立て、バーボンの熟成に使ったあとで受け入れるという調達方針をメーカーが公表しています。
熟成はバーボン樽で12年、度数は40%です。樽で過ごす期間が2年延びると、その分だけ樽材からの成分の抽出と、樽を通したゆるやかな酸化が進みます。一般にこれは、木の香りに厚みが出て、口当たりの角が取れる方向の変化です。ただし樽の内訳や原酒の配合は公表されていないため、10年と比べてどの香りが増えたかまでは言い切れません。
響 JAPANESE HARMONY:グレーン原酒が個性を和らげる仕組み
ブレンデッドは、香味の強いモルト原酒に、軽い酒質のグレーン原酒を合わせて造ります。グレーン原酒は主に連続式蒸溜機で高い度数まで蒸溜するため、重い香味成分が少なくなります。そのためモルト原酒の個性の角を和らげながら、全体をまとめる役割を果たします。口当たりの軽さは、この組み合わせから生まれます。ピート量などの仕様は、メーカーの商品情報に記載がありません。
度数の差は加水の「下げしろ」の差
水を加えてアルコール濃度が下がると、アルコールに溶けていた香り成分の一部が液面に出やすくなり、香りが開きます。ただし下げすぎると香りは薄まります。評価の場では、香りを取るときに20%前後まで加水するのが一般的で、ウイスキーと水を1対1で合わせるトゥワイスアップも同じ考え方に基づく飲み方です。出発点の度数が違うと、そこまでの道のりが変わります。
- アラン 10年(46%):シングル30mlを約20%にするには、水を約39ml加えます(30×46÷20=69mlが総量の目安)。下げしろが大きいため、まず何も加えずに香りを取り、常温の軟水をスポイトで数滴ずつ足しながら、段階的に香りが変わっていく過程を楽しめます
- グレンモーレンジィ オリジナル 12年(40%):シングル30mlに水30mlを加える1対1で約20%になります。最初から40%のため、最初の数滴から香りの変化が出やすい銘柄です。まずストレートで香りを取り、少しずつ水を足して、好みに応じて1対1まで下げます。トゥワイスアップでは度数がほぼ半分になり、香りの感じ方には個人差があります
冷却濾過をしていないアラン 10年は、加水すると白く濁ることがあります。原酒に含まれる長鎖の脂肪酸エステルなどは、低温や低い度数では溶けにくくなり、析出して白く濁ります。おおむね46%以上なら常温の瓶内では濁りにくいため、ノンチルフィルタード品は46%前後で瓶詰めされることが多くなります。濁りは品質の問題ではありませんが、香味の優劣を示すしるしでもありません。
古い情報に注意:グレンモーレンジィは12年に、「ジャパニーズ」は基準を確認

同じ銘柄名でも、熟成年数の表記やラベルの表示条件が変わることがあります。古い情報のまま買うと、旧品を割高で買ったり、相手の期待と違う1本を渡したりしかねません。贈る前に確かめたいのは次の2点です。
グレンモーレンジィは「10年」ではなく「12年」を探す
グレンモーレンジィ オリジナルは、日本では2024年8月21日から順次、従来の10年に代わって12年が発売されました。いま店頭や通販で主に流通しているのは12年です。以前の紹介記事や口コミが「10年」を勧めていても、それは切り替え前の情報です。通販に10年が残っている場合、流通在庫の少なさから、現行の12年(3,480円前後)より高い値が付いていることがあります。飲んでもらうための贈り物なら、旧品の10年をわざわざ高値で買う理由はありません。
スコッチウイスキー規則(SWR 2009)では、ラベルの熟成年数は瓶の中で最も若い原酒の年数を示します。12年と表記されていれば、すべての原酒が12年以上を樽で過ごしています。年数が変われば原酒の組み立ても変わるため、10年の評判を12年にそのまま当てはめず、別の商品として確かめるのが安全です。
18年のような上位品も含め、熟成年数を表記した銘柄は、購入前に次の順で確かめます。
- メーカー公式ページで、現行品の商品名と熟成年数を確認する
- 公式ページの度数と樽の説明が、販売ページの記載と一致しているかを見る
- 販売ページの商品画像のラベルの年数が、公式の現行品と同じかを確かめる。画像が旧ラベルのまま使われていることがある
- 現行品と比べて価格が極端に高い、または安い場合は、旧品や並行輸入品ではないかを販売店に問い合わせる
「日本のウイスキー」として贈るなら表示基準を確かめる
「ジャパニーズウイスキー」の表示には、日本洋酒酒造組合が定めた表示基準があります。経過措置は2024年3月末で終わり、2024年4月から全面適用されています。主な要件は次のとおりです。
| 工程 | 表示基準の主な要件 |
|---|---|
| 原材料 | 麦芽を必ず使い、日本国内で採水した水を使う |
| 糖化・発酵・蒸溜 | 日本国内で行う |
| 貯蔵 | 容量700L以下の木製の樽で、国内で3年以上 |
| 瓶詰め | 日本国内で行う |
| 瓶詰め時のアルコール分 | 40%以上 |
樽の容量の上限700Lは、スコッチウイスキー規則が定める樽の上限と同じです。ただしスコッチが樽材をオークに限っているのに対し、この基準の要件は「木製の樽」です。この基準は業界の自主基準で、法律で定めた定義ではありません。日本のメーカーの商品でも、輸入した原酒を使うものや、国内での貯蔵が3年に満たないものは要件を満たしません。そうした商品も「ウイスキー」として販売されていますが、「ジャパニーズウイスキー」とは表示されません。
響 JAPANESE HARMONYは、メーカーの商品情報でジャパニーズウイスキーの表示基準に合致する商品と明記されています。一方、基準への適合を確認できていない商品では、商品名に「JAPANESE」や日本的な言葉が入っていても、名前だけで判断しないことが大切です。裏ラベル、外箱、メーカーの商品ページの表示を確かめます。相手が「日本で造られたウイスキー」を期待しているなら、「ジャパニーズウイスキー」と表示されたものを選ぶと、渡すときの説明に困りません。
外国人の女性や海外の知人に贈るときの確認事項
飲酒できる年齢や、酒類の持ち込み・輸入の規則は国や地域によって違います。日本の「20歳以上」という基準が、相手の国でもそのまま当てはまるとは限りません。具体的な条件は、相手の国の公的機関の情報や航空会社・配送業者の案内で、次の項目を確かめてください。
- 相手の国・地域で飲酒できる年齢と、相手がその年齢に達しているか
- 訪日中の相手に持ち帰ってもらう場合:相手の国の免税範囲と、利用する航空会社が定める酒類の機内持ち込み・預け入れの規則。預け入れるなら、ボトルを緩衝材で包み、液漏れに備えて密封できる袋に入れる
- 海外へ発送する場合:配送業者が酒類を引き受けるか、相手の国が配送できる地域に入っているか、受け取り時に関税や税金がかかるか
- 宗教や体質などの理由で、相手がお酒を飲まない人ではないか
贈り方で差がつく:飲み方カードとグラス、開栓後の保管まで
同じボトルでも、受け取った人が最初の1杯をどう注ぐかで印象が変わります。銘柄に合う飲み方を、手順と比率まで書いたカードを1枚添えると、ウイスキーに慣れていない相手でも迷わず良さにたどり着けます。
飲み方カードに書く3つの手順
| 飲み方 | 比率 | 手順と理由 |
|---|---|---|
| トゥワイスアップ | ウイスキー1:常温の水1 | シングル30mlに常温の軟水30mlを加えます。度数はほぼ半分になります。冷水を使うと香り成分が揮発しにくくなるため、水は常温にします |
| ハイボール | ウイスキー1:炭酸3〜4 | グラスに氷を詰め、先にウイスキーを注ぎます。炭酸は氷に当てないよう、グラスの内側を伝わせて静かに注ぎます。マドラーで縦に1回だけ混ぜます |
| ストレート+加水 | 数滴ずつ | まず何も加えずに香りを取ります。次に常温の水を数滴ずつ加え、そのつど香りを確かめます |
ハイボールで炭酸を氷に当てないのは、氷の表面の凹凸で泡が一気に発生し、炭酸ガスが抜けてしまうためです。混ぜすぎも同じ理由で炭酸を弱めます。ウイスキーと炭酸水を冷蔵庫で冷やしておくと、氷が溶けにくく、薄まりも抑えられます。
アラン 10年を贈るなら、カードに「冷却濾過をしていないため、水や氷を加えると白く濁ることがあります。品質には問題ありません」と一行添えます。事前に知っていれば、受け取った人が不良品と思わずに済みます。
グラスは飲み方で選ぶ
- 香りを楽しむ人:口がすぼまったテイスティンググラスかノージンググラス。膨らんだボウルで揮発した香りがたまり、狭い口に集まります。ストレートやトゥワイスアップ向き
- ハイボール派:薄手のタンブラー。飲み口が薄いと、炭酸の刺激を舌に直接感じられます。容量は、氷とウイスキー30ml、炭酸90〜120mlが無理なく入る大きさが目安
- 飾る楽しみも贈りたい場合:カットの入ったロックグラス。見た目の価値が高く、ウイスキーを飲まない日も置いておけます
- ロック派へのセット:グラスと丸氷メーカーの組み合わせ。球形の氷は同じ体積の角氷より表面積が小さいため、溶けるのが遅く、薄まりにくくなります
量の目安:700ml瓶で何杯飲めるか
バーで使う量の目安は、シングルが約30ml、ダブルが約60mlです。700ml瓶なら、シングルで約23杯、ダブルで約11杯になります。カードに「1杯はシングル30mlから」と書いておくと、ストレートで注ぎすぎることを防げます。
開栓後の保管と飲み切る目安
開栓後は栓を確実に閉め、直射日光と高温を避けた冷暗所に立てて保存します。横に寝かせると、度数の高い液体にコルクが長く触れて傷み、においが移ることがあります。開栓後に飲み切るべき期間は一概には決められませんが、残量が少なくなると瓶の中の空気が増え、香味が変わりやすくなる場合があります。カードには「残りが少なくなってきたら、早めに楽しんでください」と添えておくと親切です。
誕生日らしさを出すときの注意点
- 名入れボトル・名入れグラス:彫刻や印刷に日数がかかります。注文前に販売店の納期を確かめ、誕生日から逆算して余裕を持って注文します。名前の綴りは相手が普段使う表記に合わせ、注文前に見直します
- 生まれ年に合わせたボトル:相手の年齢と同じ熟成年数のボトルは、年数が上がるほど価格が大きく上がります。ラベルの年数は最も若い原酒の熟成年数で、蒸溜年を示すビンテージ表記とは意味が違います。どちらを贈りたいのかを決めてから探します
- 予算を抑えたい場合:ボトルは定番品にし、生まれ年や日付をグラスに名入れする方法があります。誕生日の記念が形に残り、価格も読みやすくなります
よくある質問

誕生日より前に買っておく場合、未開封のボトルはどう保管すればよいですか?
瓶詰めしたウイスキーは樽から離れているため、未開封のまま置いても熟成は進みません。劣化も緩やかですが、直射日光や照明の光、高温は香りを変える原因になります。外箱に入れたまま、温度変化の少ない冷暗所に立てて置きます。コルク栓の銘柄は、寝かせると度数の高い液体にコルクが触れ続けて傷みやすいため、横にしないでください。
バーで試してから決めたい場合、カウンターではどう注文すればよいですか?
候補の銘柄名と飲み方を一緒に伝えます。香りを比べるなら、まずストレートで頼み、チェイサー(口直しの水)を添えてもらいます。あとでグラスに水を数滴加えると、加水で香りがどう開くかも確かめられます。銘柄が決まっていなければ「ノンピートで、バーボン樽のもの」のように造りで伝えると、候補を絞ってもらいやすくなります。
飲み方カードに香りの説明も書きたいのですが、どう書けば伝わりますか?
評価の場で使う3段階に分けると整理しやすくなります。グラスから立つ香り(ノージング)、口に含んだときの味(パレット)、飲み込んだあとの余韻(フィニッシュ)の3つです。アラン 10年なら、香りにはバニラや柑橘、口に含むとドライフルーツやナッツのような要素、と書けます。どの樽から来る香りかを一言添えると、相手が次の1本を選ぶ手がかりになります。
この記事で紹介した銘柄
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。