終売・休売情報

ウイスキー終売一覧【2026年】休売・噂との違いと代替品

2026年10月時点で休売・終売・業務用専用化が公表されたウイスキーを一覧にしました。白州12年や響17年、ニッカ フロンティア、駒ヶ岳の状況と代わりになる現行品をまとめ、メーカー発表が未確認の終売情報は区別して整理しています。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。 掲載している商品の価格・在庫は変動するため、最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

【2026年版】終売・休売・リニューアルが公表されたウイスキー一覧

店頭やSNSで「終売」と呼ばれる銘柄には、状態の違うものが混ざっています。休売・終売・業務用専用化・限定品の販売終了・リニューアルの区分は、次の章の表で整理しています。下の表は、メーカーの公式発表か確かな報道で状態を確認できたものに絞っています。

銘柄状態発表元発表・実施時期代わりになる現行品詳しい記事
白州12年休売→数量限定で再発売サントリー2018年に休売を公表(理由は熟成原酒の不足)→2021年3月30日に数量限定で全国再発売(当時の価格は税別8,500円)白州(ノンエイジ)。2026年4月1日出荷分から希望小売価格は税別7,500円—
響17年休売(販売再開の有無は未確認)サントリー2018年に休売を公表響 JAPANESE HARMONY。2026年4月1日出荷分から希望小売価格は税別8,000円—
ニッカ フロンティア業務用専用化(小売での一般販売は休止)ニッカウヰスキー2024年10月発売。需要が想定を上回り安定供給できないため、2025年4月から飲食店専用商品飲食店で注文するニッカフロンティアはまずい?定価・終売の噂・ブレンドの中身を検証
シングルモルト駒ヶ岳 IPAカスク フィニッシュ Bottled in 2025/AGED 8 YEARS スモールバッチ/40th Anniversary Special Editionなど限定品の販売終了(メーカーの生産終了ページに掲載)。駒ヶ岳ブランド自体は継続本坊酒造公式ページに記載なし本坊酒造の公式サイトに載る現行の駒ヶ岳—

確認日はいずれも2026年10月です。出典の種類は、白州12年と響17年の休売公表、白州12年の再発売、ニッカ フロンティアの飲食店専用化が報道です。駒ヶ岳の各品はメーカー公式(本坊酒造の「生産終了」ページ)です。

表の読み方と判断の目安

  • 12年・17年などの年数表記品:ノンエイジ品より先に止まりやすい。表記年数以上の原酒の総量が需要に届かないと、品質基準を満たす構成を組めなくなるため(詳しくは「なぜ年数表記品から消えるのか」の章)
  • 手持ちの旧ボトルを売るか残すか:「休売」は再発売の余地がある状態です。白州12年のように数量限定で戻ると、二次流通の相場が動く可能性があります。希望小売価格と買取価格は別物として比べてください
  • バー・酒販店の仕入れ:ニッカ フロンティアは飲食店向けの出荷が続いています。業務用の取引先を通じた仕入れが前提になり、小売の棚で補充することはできません
  • 贈答用に選ぶ場合:休売品を無理に探すより、表の「代わりになる現行品」を選ぶほうが確実です。同じ蒸溜所の原酒が軸になっています

メーカー発表を確認できていない終売情報

  • ワイルドターキー12年(2025年終売とされる):メーカー発表は未確認(噂・流通情報の段階)
  • アラン18年・25年:メーカー発表は未確認(噂・流通情報の段階)。関連してウイスキー愛好家必見!アラン シェリーカスク 終売説の真相と魅力に迫るも参考になります
  • グレンモーレンジィ ネクター・ドール:メーカー発表は未確認(噂・流通情報の段階)
  • ジョニーウォーカー ブラックルビー:メーカー発表は未確認(噂・流通情報の段階)
  • ブルックラディ ザ・クラシック・ラディ(10年表記品への切り替えとされる):メーカー・正規輸入元(レミー コアントロー ジャパン)の発表は未確認。発売日・価格・度数・樽構成も未確認

当サイトの個別記事がある銘柄のうち、次の5つも各社の発表を一次情報で確認できていないため、表には入れていません。

タイトルで終売と断定している記事は、記事公開時点の情報です。現在、メーカー発表は確認できていません。

このほか、販売状況を個別に検証している銘柄は次のとおりです。

終売・休売・業務用化・リニューアルの違いと、公式発表の確かめ方

ウイスキーのイメージ写真

前の章の一覧で使った状態の区分は、「店の棚で買えるか」「再開の余地があるか」「誰が発表するか」の3点で見分けられます。発表の出どころが違えば、確かめに行く先も変わります。

状態意味流通の実態一次情報の出どころとるべき行動
終売メーカーが製造・出荷の終了を明言流通在庫が尽きれば補充なしメーカー・正規輸入元のリリース後継品を決め、旧品は必要な本数だけ確保
休売再開の余地を残した販売休止通年出荷は停止。再開時は数量限定のこともあるメーカーのリリース二次流通の高値を急いで追わない
業務用専用化飲食店向けの流通だけを残す(例:ニッカ フロンティア)小売の棚からは消え、店では飲めるメーカーのリリース飲食店で飲む。仕入れは業務用の取引先経由
限定品の販売終了(生産終了ページへの掲載)限定品・バッチ品の在庫終了(例:本坊酒造)。ボトリング年付きの限定品は最初から一度きりの瓶詰めで、製造停止とは性質が違うボトリング年やバッチ単位の終了で、ブランド全体の終了ではない蒸溜所の公式サイト次のバッチや別の限定品を待つ
リニューアルラベル・容量・度数・年数表記・樽構成のいずれかが変わる旧品番が消え、新品番が並ぶメーカーの商品ページ裏ラベルの度数・容量・表記を新旧で比べる

リニューアルのうち、年数表記の付与や削除は外装だけの変更ではありません。たとえば10年表記を付けると、ヴァッティング(樽の原酒の混和)に使える原酒は10年以上熟成したものに限られます。それまで軽快さを担っていた若い原酒を外すことになるため、樽香の比重が増すなど、構成を組み直す必要が出ます。逆に年数表記を外すと若い原酒も使えるようになり、構成の自由度が上がります。年数表記が変わった銘柄は、仕様をメーカーの公表で確かめてから判断してください。

白州12年の経緯で見る「休売」の時間軸

  1. 2018年:サントリーが休売を公表。理由は熟成原酒の不足
  2. 休売期間:通年の出荷が止まり、店頭在庫と二次流通だけが残る
  3. 2021年3月30日:数量限定で全国再発売

**休売は「二度と出ない」ではありません。**一方で、同じ年に休売が公表された響17年の再開は確認できていません。休売品は1銘柄ずつメーカーの案内を見る必要があります。

終売の噂が生まれる5つのパターン

公式発表の確かめ方

  1. メーカーまたは正規輸入元のニュースリリースと商品ページを見る。「終売」「休売」「飲食店専用」のどの語が使われているかを確かめる
  2. 蒸溜所や本国ブランドサイトのラインナップを見る。本国で継続していれば、日本の流通だけの問題と切り分けられる
  3. 酒類業界紙や大手報道を見る。発表日と対象の容量・品番まで書かれているかを確認する
  4. 店頭・ECの「販売終了」表示は在庫切れの意味の場合があるため、根拠にしない

酒販店・バーが仕入れ先に聞くこと

「終売ですか」と聞くと、担当者の推測が混ざった答えになりがちです。次の3点を聞くと、発注計画に使える答えが返ります。

  • 出荷終了日:受注の締め日と最終出荷日を分けて聞く
  • 最終ロット:ボトリング年やバッチ番号。限定品は生産終了ページの掲載と照らし合わせる
  • 後継品番の有無:あれば度数・容量・年数表記の差。度数が変わればハイボールの比率やメニューの説明を見直す
  • 価格改定との区別:サントリーの2026年4月1日出荷分からの改定のように、値上げの案内は終売とは別に出ます。値上げを理由に終売と判断しない

なぜ年数表記品から消えるのか:原酒在庫・樽・熟成の構造から読む終売

年数表記品が先に止まるのは、表記と原酒の熟成年数が直結しているからです。この章では、その制約が原酒在庫・樽・熟成環境のどこで生まれ、リニューアル後の味の変化にどうつながるかを工程ごとに整理します。

年数表記は「12年前の蒸溜量」が上限になる

スコッチウイスキー規則(SWR 2009)はスコッチについて、年数表記をボトル内で最も若い原酒の熟成年数と定めています。サントリーなど国内大手も同じ考え方で年数を表記しています。12年表記品を1本出すには、12年以上前に樽詰めした原酒が必要です。ブレンダーは原酒在庫に合わせて構成を組み替えるのが通常ですが、表記年数以上の原酒の総量が需要に届かなければ、その年数帯だけで香味の基準を満たす構成を組めません。今年の需要が倍になっても、今年の蒸溜を増やした分が12年表記に使えるのは12年後です。蒸溜所は10年以上先の需要を読んで樽詰め量を決めるため、予測を上回るブームが来ると増産では埋められません。白州12年・響17年の休売理由が「熟成原酒の不足」だったのは、この時間差によるものです。

熟成中には、樽の木目を通して原酒が蒸散します。これをエンジェルズシェアと呼びます。年率は気候と倉庫で変わります。ダンネージ式は土間に樽を低く積む倉庫で、厚い壁と土や石の床により温度変化が小さく、湿度が高く保たれます。ラック式は高い棚に多段で積む倉庫で、上段ほど高温になり乾燥しやすくなります。湿度が高い環境では水よりアルコールが多く抜けて度数が下がり、高温で乾燥した環境では水のほうが多く抜けて度数が上がることがあります。どちらの倉庫でも、年数を重ねるほど樽に残る量は減ります。そのため17年・18年といった長熟品ほど、同じ蒸溜量から取れる本数は少なくなります。

シェリー樽の調達と樽構成の見直し

現在のウイスキー用シェリー樽の多くは、販売用シェリーの熟成に使った古樽ではありません。ウイスキー業界向けに新樽を作り、シェリーを入れて短期間なじませたシーズニング樽です。香味を左右するのは、主にオーク材の種類とシーズニングに使うシェリーの種類です。ヨーロピアンオークはタンニンが多く、色と渋みが濃く出やすい材です。アメリカンオークはバニラ香が出やすく、色は比較的穏やかです。シェリーは、辛口のオロロソならナッツやドライフルーツの香り、極甘口のペドロ・ヒメネスなら干しぶどうや糖蜜のような甘さを樽に残します。こうした樽の調達量や価格が変わると、シェリー樽主体の構成を保てなくなり、構成の変更や終売につながることがあります。ベンリアックでは、コアラインナップの見直しでシェリーウッド12年が外れ、複数の樽タイプを組み合わせた12年に入れ替わりました。理由の公表は無いものの、樽構成の再設計で銘柄が入れ替わった例です。

NAS化は「格下げ」とは限らない

NASは年数表記のない商品を指し、NAS化はその商品への切り替えです。年数表記を外すと若い原酒も使えるようになり、ブレンダーは樽の種類と熟成年数を自由に組み合わせられます。「年数が長いほど良い」とも限りません。熟成が長すぎると、樽由来のタンニンや木香が前に出すぎます。そうなると、蒸溜液が持つ果実香や麦芽の甘さが隠れることがあります。若いハイランドの原酒が持つ軽快さは、短めの熟成でこそ残る個性です。

リニューアル後に味が変わる工程と確かめ方

工程変わる点香味への出方
麦芽ピートのフェノール値(ppm)煙・ヨード香の強弱
発酵発酵時間、木桶かステンレスか長いほどエステル由来の果実香が増えやすい
蒸溜ポットスチルの形状、ラインアームの角度、還流の量還流が多いと軽く、少ないと重く油っぽい
ミドルカットハート(製品に使う中間部分)の取り幅後半まで取るとフェノールやナッツ香が増える
熟成ファーストフィル(初回使用の樽)とリフィル(再使用の樽)の比率ファーストフィルが多いほど樽香・色が濃い
瓶詰め加水後の度数、冷却濾過・着色の有無度数低下で口当たりが軽く、冷却濾過で質感が軽くなるとされる

新旧を比べるときは、まず裏ラベルで度数と冷却濾過・着色の表示を確かめます。飲み比べの方法は、代替品の章の「候補を比べて確かめる手順」で示します。個別銘柄の数値は、メーカーが公表したものだけを判断材料にしてください。

原酒の事情と終売の関係は、銘柄ごとに次の記事で追っています。

終売品を買う・売る・贈る前に:希望小売価格・実売・買取の分け方と真贋の確認

ウイスキーのイメージ写真

終売品の価格には3つの種類があります。混同すると、払いすぎや売り急ぎにつながります。

  • 希望小売価格:メーカーが公表する基準の価格です。改定前の数字が残っている記事が多いため、いつ時点の価格かを確かめます
  • 実売価格:店頭やECで実際に売られている価格です。終売品や休売品は、希望小売価格を上回りやすくなります
  • 買取価格:業者が査定した金額です。業者の利益と在庫リスクが差し引かれ、外箱の有無や液面で大きく変わります

2026年4月のサントリー価格改定

サントリーは、2026年4月1日出荷分から「山崎」「白州」「響」の3ブランド15品目で、希望小売価格を6〜15%引き上げました。メーカーは理由を「包材等の原材料価格および仕入れ価格等コストアップの影響を企業努力だけで吸収することは極めて厳しい状況」と説明しています。これは値上げであり、終売や休売とは別の出来事です。

品目改定前(税別)2026年4月1日出荷分から(税別)
山崎(ノンエイジ)7,000円7,500円
白州(ノンエイジ)7,000円7,500円
響 JAPANESE HARMONY7,500円8,000円
山崎12年・18年・25年、白州18年、響21年など未確認未確認

「山崎 7,000円」と書かれた情報は改定前の価格です。実売価格や買取価格と比べるときは、改定後の数字を基準にしてください。

終売品を買う前の判断基準

  1. 飲むためか、保管するためか:飲むなら、開栓後に飲み切るまでの期間を見込みます。保管なら、外箱やラベルの状態がそのまま価値になります
  2. 希望小売価格の何倍まで払うか:上限を先に決めておきます。高騰の経緯は、ニッカ 鶴(前の章の一覧に挙げた個別記事)のほか、アードベッグ ウーガダールの【緊急調査】ウイスキー アードベッグ ウーガダール終売の真相|価格高騰の理由と今買うべきか徹底解説、ブラントンブラック終売の真相:入手困難なプレミアムバーボンの魅力と購入のコツで銘柄ごとに確認できます
  3. 現行の代替品で満足できるか:同じ蒸溜所の現行品を先に飲み、差額を払う価値があるかを判断します
  4. 保管状態を確かめられるか:液面の低下、コルクの劣化、日焼けによるラベルの退色を見ます。写真で確認できない出品は避けます

オールドボトルの状態と開栓後の扱い

度数の高いスピリッツでも、液面が下がるとボトル内の空気が増えます。空気が増えると、香りの成分が酸化したり揮発したりしやすくなります。開栓後は、液体が空気に触れる量が増えるほど変化が早く進みます。残量が3分の1程度になったら小瓶に移し、ボトル内の空気を減らしてください。コルクの劣化を防ぐため、ボトルは立てて保管します。直射日光と温度変化も避けます。

海外へ贈る・逆輸入品を買うときのラベル確認

日本洋酒酒造組合の「ジャパニーズウイスキー」表示基準は、2021年2月12日に制定され、2021年4月1日に施行されました。経過措置は2024年3月31日までで、2024年4月から本格施行となっています。この基準は業界団体の自主基準で、法的な拘束力はありません。組合の非会員や海外の業者は縛られないため、海外市場では基準外の商品も「ジャパニーズウイスキー」として流通しえます。表記が無いから違法、表記があるから必ず安心、とはならない点が、海外へ贈るときの前提です。主な要件は次のとおりです。原料は麦芽・穀類と、日本国内で採水した水に限られ、麦芽は必ず使用します。糖化・発酵・蒸留は国内の蒸溜所で行います。内容量700L以下の木製樽に詰め、3年以上国内で貯蔵します。瓶詰めは国内で行い、瓶詰め時のアルコール分は40%以上です。

  1. 表ラベルに「ジャパニーズウイスキー」の表記があるかを確かめます。日本語や和風の銘柄名だけでは基準を満たす根拠になりません
  2. 裏ラベルの製造者と瓶詰め場所が国内かを確かめます
  3. 逆輸入品は、国内流通品と容量・輸入者表示・度数を比べます
  4. キャップシールの破れ、封を開け直した跡、液色の不自然さがあれば、中身の入れ替えを疑って購入しません

バーで終売品をグラス売りするとき

  • 値付けは仕入れ値ではなく、その時点で同じボトルを買い直す価格(二次流通の相場)を原価とみなし、通常品と同じ原価率で割り戻す。計算例:相場7万円の700mLボトルなら30mLの原価は3,000円で、原価率25%の店なら1杯1万2,000円
  • 1杯の量はシングル30mL・ダブル60mLを目安とし、メニューに明記します
  • ボトルに開栓日を記し、残量を記録します。香りの変化を説明できるようにしておきます

代わりに飲む現行品の選び方と、これから出る新しいボトル

代わりの銘柄は、同じ地域から探すよりも同じ香味の由来から探すほうが外れにくくなります。比べる軸は、ピートの強さ、シェリー樽の比率、ボトリング度数、ノンチルフィルター(冷却濾過をしない)かどうかの4つです。冷却濾過は、低温・加水で白く濁る原因になる長鎖脂肪酸エチルエステル(ラウリン酸エチル、パルミチン酸エチルなど)を除く工程です。これを残すと口当たりに厚みが出るとする作り手が多い一方、効果には議論があります。46%以上でボトリングする銘柄に非冷却濾過が多いのは、その度数なら白濁しにくいためです。非冷却濾過の銘柄は、ハイボールや水割りで氷と水が入ると白く濁ることがありますが、品質の問題ではありません。

終売・品薄の噂がある銘柄の系統代わりの現行品選ぶ基準
① 年数違い・限定品が入手しにくいアイラ(ボウモア17年・18年など。18年はメーカーの終売発表が未確認)ラフロイグ 10年、アードベッグ 10年、カリラ 12年、キルホーマン マキヤーベイラフロイグ 10年は現行品として流通中。アードベッグ 10年も終売の噂はあるが、正規品は継続して流通している。煙の強さを優先するならアードベッグ 10年かキルホーマン マキヤーベイ(いずれも46%、ノンチルフィルター)。海風と柔らかさを求めるならカリラ 12年
② シェリー樽主体(アラン シェリーカスク・ダルモア12年の旧ボトル。アランの終売説はメーカー発表未確認)グレンドロナック 12年、グレンファークラス 12年、アベラワー 12年 ダブルカスクマチュアード干しぶどうやタンニンの濃さはシェリー樽の比率で決まる。濃さならグレンドロナック 12年、甘さと穏やかさならアベラワー 12年 ダブルカスクマチュアード
③ 軽やかなスペイサイド(グレンリベット12年。メーカーの終売発表は未確認)アラン 10年、グレングラント 12年果実と麦芽の明るさならアラン 10年(46%、ノンチルフィルター)。グレングラントはスピリットスチルに精溜器(ピュリファイヤー)を備え、重い成分を還流させて軽い蒸溜液を取る
④ 重めで複雑なスペイサイド(グレンエルギン12年。メーカーの終売発表は未確認)クラガンモア 12年クラガンモアは上部が平らな独特の形のスチルと、ワームタブ(屋外の水槽に蛇管を沈めた冷却器)を使う。蒸気が銅に触れる面積が小さく、硫黄を含む重い蒸溜液になりやすい。グレンエルギンもワームタブ式で、同じ由来の厚みとハーブ香を求める人向け
⑤ ケンタッキーバーボン(アーリータイムズ・バッファロートレース・ブラントン。いずれもメーカーの終売発表は未確認)エヴァンウィリアムズ ブラック、ウッドフォードリザーブ、エライジャクレイグ スモールバッチバニラ・キャラメルは、法律で義務づけられた内面を焦がした新樽から全バーボンに出る。差が出る軸は熟成年数、マッシュビル(原料穀物の比率。ライ麦が多いとスパイシー、小麦が多いと柔らかい)、ボトリング度数。日常のハイボール用ならエヴァンウィリアムズ ブラック。長めの熟成原酒を小ロットでヴァッティングした樽由来の甘さと厚みならエライジャクレイグ スモールバッチ。ライ比率が高めのマッシュビルと、トーストしてからチャーする樽によるスパイスとバニラの均衡ならウッドフォードリザーブ
⑥ カナディアン(カナディアンクラブ12年・クラウンローヤル。いずれもメーカーの終売発表は未確認)カナディアンクラブ、メーカーズマークカナディアンクラブはトウモロコシ主体の軽いベースウイスキーに、ライ由来のスパイスを持つフレーバリングウイスキーを重ねた構成。ベースの比率が高く、熟成年数も12年品より短いため軽く、12年品にあった樽香の厚みは控えめになる。ハイボールの比率は下の「ハイボール用の代わりを選ぶ基準」に従う。クラウンローヤルの甘くまろやかな方向が好みなら、ライ麦の代わりに小麦を使うメーカーズマーク

個別の比較は、前の章の一覧に挙げた各銘柄の記事で扱っています。

候補を比べて確かめる手順

  1. 同じ形のテイスティンググラスに、それぞれ15〜20mLずつ注ぐ
  2. まずストレートでノージング(香りを確かめること)をする
  3. 常温の軟水を数滴加え、香りの開き方を比べる
  4. トゥワイスアップ(ウイスキーと水を1:1)で、パレット(含み香と味)とフィニッシュ(余韻)の骨格を比べる

水を加えると、エタノールが鼻を刺激する力が弱まります。さらに、エステルやフェノール類のように水に溶けにくい香り成分が液面に集まり、揮発しやすくなります。ストレートでは隠れていた果実香や樽香を拾えるのはこのためです。

ハイボール用の代わりを選ぶ基準

  • 比率はウイスキー1に対して炭酸3〜4。40%前後の銘柄は1:3、46%以上なら1:4でも輪郭が残る
  • グラスと炭酸はよく冷やす
  • 炭酸はグラスの内側に沿わせて注ぎ、かき混ぜは1回にとどめる
  • 炭酸で薄めても輪郭が残るかどうかは、度数と香りの強さで見る。ピートや新樽由来の香りは残りやすく、繊細なスペイサイドは薄れやすい

これから出る・限定で出るボトル

  • 野沢温泉蒸留所の初のシングルモルト:2026年11月6日発売予定(メーカー発表)
  • 高藏蒸留所「高藏 the First」:2026年10月16日発売予定の限定品(メーカー発表)

よくある質問

ウイスキーのイメージ写真

代わりの現行品として挙がる白州(ノンエイジ)は、白州12年より若い原酒だけでできているのですか

そうとは限りません。年数表記がないのは、最も若い原酒の熟成年数を示していないということです。長く熟成した原酒を含めることもできます。どの年数の原酒をどの比率で使っているかはメーカーが公表していません。

バーで終売品を頼むときは、カウンターでどう伝えればよいですか

銘柄名に加えて、旧ボトルか現行品か、分かればボトリング年まで指定します。加水用の水を別に添えてほしいかどうかも伝えます。再調達できないボトルは値付けが高くなりやすいため、注いでもらう前に1杯の価格を確かめてください。まずストレートで頼み、添えてもらった水を少しずつ加えると、香りの開き方を追えます。

古いボトルを開けたらコルクが崩れてしまいました。どうすればよいですか

破片を瓶の中に押し込まないようにします。液に落ちた場合は、コーヒーフィルターや目の細かい茶こしで濾して、清潔なガラス瓶に移します。崩れたコルクは使い回さず、口に合う栓に替えてください。オールドボトルのコルクは乾いて脆くなっていることが多いため、開けるときはゆっくり回しながら少しずつ引き上げます。

残りが少なくなった終売品を小瓶に移すとき、瓶はどう選べばよいですか

移す量でほぼ満杯になる容量のガラス瓶を選び、上部に空気をできるだけ残さないようにします。プラスチック容器は香りが移ることがあるため避け、密閉できるキャップを使います。遮光瓶を使えば、光による劣化も抑えられます。銘柄と移した日付を書いておくと、香りの変化を後から比べられます。

箱なしの終売品は、買取でどの程度不利になりますか

減額の幅は業者と銘柄によって違い、一律の割合はありません。外箱は付属品として査定に含まれるため、贈答向けの銘柄や限定品ほど影響が大きくなりやすい傾向があります。見積もりを取るときは箱なしであることを最初に伝え、複数の業者で比べてください。液面の高さ、ラベルの傷み、キャップシールの状態も同時に見られるため、写真で正確に伝えると査定の差が小さくなります。

正規品と並行輸入品で、中身が違うことはありますか

あります。仕向け地によって、容量(700mL・750mL・1L)や度数が違う仕様で出荷されることがあります。同じ仕様でも、ボトリングの時期やロットが違えば香味に差が出ることがあります。確かめるときは、裏ラベルの度数・容量・輸入者表示に加えて、瓶の首や底に近いガラス面、ラベルの余白に印字されたロットコードやボトリング日を見ます。新旧や正規・並行を比べる場合は、このコードをそろえて記録しておくと、香味の違いがロット差かどうかを切り分けやすくなります。

出典・参考にした情報

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。