飲み方の基本

白州12年のハイボール割合は1:3〜4|30mlの分量と作り方

白州12年のハイボールは1:3〜4が目安。30mlならソーダ90〜120mlで、割合ごとの度数と純アルコール量(約10g)を一覧で紹介。1杯目は1:3.5、食事には1:4など、香りやキレに合わせた選び方と正確な計量のコツもわかります。

白州12年のハイボール割合は1:3〜4|30mlならソーダ90〜120ml、度数とアルコール量も一覧で

白州12年のハイボールは、ウイスキー1に対してソーダ3〜4が目安です。 シングル30mlなら、ソーダは1:3で90ml、1:3.5で105ml、1:4で120mlです。ダブル60mlなら180〜240mlになります。

1:3〜4は、サントリーが白州(ノンエイジ)の「森香るハイボール」として案内している割合です。12年に同じ割合が公式に推奨されているかは確認できていません。そのため、下の数値は43%の白州12年をこの割合で割ったときの計算値です。「黄金比」とされる1:3.5も、1:3と1:4の中間をとった数字で、12年の公式値ではありません。

割合ソーダ(シングル30ml)ソーダ(ダブル60ml)仕上がり度数 12年(43%)参考 ノンエイジ(40%)
1:390ml180ml約10.8%約10.0%
1:3.5105ml210ml約9.6%約8.9%
1:4120ml240ml約8.6%約8.0%

度数は、ウイスキー中のアルコール(30ml×43%=12.9ml)を合計の液量で割って出しています。氷が溶ける前の値で、液体を混ぜたときの体積のわずかな縮みは計算に入れていません。1:3で比べると、12年はノンエイジより約0.8ポイント高くなります。ノンエイジと同じ割合で作ると少し濃く感じるのはこのためです。ノンエイジに慣れた舌で同じ濃さにしたいなら、12年はソーダを約10ml多めにすると(30mlに対して1:3なら100ml前後、1:4なら130ml前後)、ノンエイジと同じ度数になります。

割合を変えても1杯のアルコール量は同じ

30mlに含まれる純アルコールは、30ml×0.43×0.8(エタノールの比重)=約10gです。これは国内で飲酒量の目安に使われる「1ドリンク(純アルコール10g)」にあたります。ビール中瓶(500ml・5%)は約20gなので、その半分ほどです。ソーダを増やすと口当たりは軽くなりますが、体に入るアルコール量は変わりません。量を抑えたいときは、ソーダを増やすのではなく、ウイスキーを15mlに減らして同じ割合で割ります。こうすれば約5gになります。

1:3と1:4のどちらを選ぶか

メーカーの香味説明(後の表を参照)のうち、薄めると先に弱くなるのはコクと甘いスモークの余韻です。キレは割合が薄いほど際立ちます。

  • 香りと甘みを味わう1杯目:1:3〜3.5。12年を選ぶ意味である熟成由来のコクとスモークの余韻が残ります。迷ったら1:3.5から
  • 食事に合わせる、2杯目以降:1:4。キレが前に出て、料理の味を邪魔しません
  • 1:3でアルコールの刺激が果実香より先に鼻に来る場合:ソーダを15ml(1:3.5相当)足します
  • 1:4で後味が水っぽく途切れる場合:次の1杯は1:3.5に戻します。その前に、ソーダの冷え具合と開けたばかりかどうかも確かめます

計量の実務:30mlを正確に量り、ソーダは容量から逆算する

割合の差はソーダにして15mlほどです。目分量では氷の量によって液面の見え方が変わり、狙った割合からすぐにずれます。ウイスキーだけは必ず量ります。

  • ジガー(計量カップ):30ml側を水平に持ち、縁ぎりぎりまで満たして一度に注ぎます。30mlと45mlの組み合わせが多く、45ml側は、1杯をやや多めにしたいときに使えます。1:3ならソーダ135ml、1:4なら180mlです
  • ジガーがない場合:大さじ(15ml)で2杯量れば30mlです。ボトルのキャップは製品によって容量が違うため、一度水で量ってから使います
  • ソーダ200mlの小瓶:1:3ならシングル2杯分(90ml×2=180ml)です。1:4では1杯120mlで80mlが残ります
  • ソーダ350mlの缶:1:3.5ならシングル3杯分(105ml×3=315ml)です。1:4なら2杯分で110mlが残ります
  • ソーダ500mlのペットボトル:1:4でシングル4杯分(480ml)です。開けた後は気が抜けるので、作る杯数に合わせて容量を選びます

ダブルの1:4は液体だけで300mlになり、氷を満たした一般的なタンブラーには入りきりません。ダブルで作るなら、容量の大きいグラスを使うか、割合を1:3に寄せます。店で出す場合は、ジガー、ソーダの容量、グラスを決めておけば、毎回同じ割合で出せます。

白州12年のハイボールの作り方:冷やす・氷に当てない・縦に一度だけ混ぜる理由

ウイスキーのイメージ写真

手順は6つです。どれも、ソーダに溶けている二酸化炭素をグラスの中にとどめるための動作です。分量は前の章の割合のとおりです。

  1. グラスに氷を縁まで満たし、外側が曇るまでマドラーで回してグラスを冷やす
  2. マドラーで氷を押さえてグラスを傾け、溶けた水を捨てる
  3. 白州12年30mlを注ぎ、氷と混ぜてウイスキーを冷やす
  4. 溶けて下がった分の氷を足し、縁まで満たし直す
  5. 冷えたソーダを、氷に当てないようにグラスの内壁と氷のすき間から静かに注ぐ
  6. マドラーを底まで差し込み、縦に一度だけ持ち上げて戻す

冷やす理由:二酸化炭素は冷たいほど液に溶けていられる

二酸化炭素が水に溶ける量は温度が低いほど多く、0℃付近では20℃のおよそ2倍です。冷えたソーダでも、常温のグラスやウイスキーに触れると温度が上がります。すると溶けきれなくなったガスが、注いだ瞬間に泡になって抜けます。仕上がりは気の抜けた水っぽい1杯です。①でグラスを、③でウイスキーを冷やすのは、ソーダとの温度差をなくすためです。②で水を捨てるのは、冷やす間に出た水で割合が崩れないようにするためです。④で氷を足すと、ソーダを注いだ後も液が温まりにくく、氷も溶けにくくなります。

氷に当てない理由:氷の表面が泡の起点になる

溶けているガスが泡に変わるには、起点(核)が必要です。氷の表面の細かな凹凸や、氷に閉じこめられた気泡がその核になります。ソーダを氷に直接当てると、接触面で一気に泡立ちます。勢いよく見えても、グラスに残るガスは減っています。ボトルや缶の口をグラスの縁に近づけ、内壁を伝わせるように低い位置から注ぎます。

縦に一度だけ混ぜる理由:底のウイスキーを持ち上げる

「ウイスキーはソーダより重いので底に沈む」とよく説明されます。しかし43%のウイスキーは、エタノールを含むぶん水より軽い液体です。実際には、冷えたウイスキーとソーダは密度の差が小さく、氷が詰まったグラスでは液が対流しにくくなります。そのため、注いだ位置の近くに濃い部分が残り、濃さのむらができます。⑥はこのむらをならす動作です。マドラーで回すと、マドラーと氷の表面で泡ができ続け、ガスが抜けていきます。底のウイスキーを一度持ち上げるだけにとどめます。

道具の選び方

  • グラス:細めのタンブラーで容量300ml前後。液面が小さいほどガスが逃げる面が小さく、炭酸が長く残ります
  • 氷:市販のロックアイスか、大きめの透明な氷。気泡が少なく硬いので溶けにくく、泡の起点も少なくなります。家庭の製氷皿で作る白い氷は気泡が多く、溶けやすく泡立ちやすい
  • ソーダ:強炭酸を開けたてで使い、冷蔵庫でよく冷やしておきます。開けて時間がたったものや常温のものでは、①〜④の手間が生きません

よくある失敗と理由

失敗起こること理由
氷が少ない早くぬるくなり、薄まる液を冷やす力が足りず、少ない氷が急いで溶けるため
ソーダを先に入れる混ざらず、何度もかき回す氷のすき間で液が動きにくく、注いだ位置に濃い部分が残るため
高い位置から勢いよく注ぐ泡立って気が抜ける液面を叩く衝撃で泡の起点ができ、ガスが一気に抜けるため

仕上げの選択肢:ミントは叩く、レモンは皮だけ

ミントの香り成分は、葉の表面にある小さな腺にたまっています。葉を1枚手のひらにのせ、もう片方の手で軽く叩くと、腺が破れて香りが立ちます。葉の組織は壊れないので、青臭さや苦味は出にくくなります。グラスの縁近くに浮かべると、白州12年の新緑のような青い香りに清涼感が重なります。ちぎったり、つぶしたりはしません。

レモンは、皮(ピール)をグラスの上でひねり、精油を飛ばす程度にとどめます。香りは足せますが、果汁を入れると酸味が前に出て、12年の熟成由来の甘みとコクが隠れやすくなります。甘みを味わう1:3〜3.5の1杯には、ミントを添えるか何も足しません。キレを強めたい1:4の食中の1杯には、レモンピールを使います。

なぜ白州12年はソーダで香りが立つのか:木桶発酵・形の違うポットスチル・ピート麦芽と12年の香味

白州12年がソーダで香りよく感じられるのは、炭酸の泡が揮発しやすい青い香りや果実香を液面の上へ運び、加水でアルコールの刺激が下がるためです。その香りの元は、木桶での発酵、形の違うポットスチルでの造り分け、ピートを焚いて乾燥させた麦芽(ピーテッド麦芽)、12年以上の熟成という工程にあります。なお、ここで触れる製法の多くは白州蒸溜所全体のものです。白州12年だけの仕様ではありません。

メーカーの香味説明を3段階に分ける

段階メーカーの言葉言い換え主に関わる工程
ノージング(香りを嗅ぐ)爽やかな新緑の香りと果実香若葉のような青い香りが先に立ち、その奥に果実の香り木桶発酵で増えるエステル、軽い原酒
パレット(口に含んだ味)甘く柔らかなスモーキー香、フルーティでコクがある果実の甘みに、角の取れた穏やかな煙が重なるピーテッド麦芽、重い原酒、樽熟成
フィニッシュ(余韻)キレのよい後味甘さが長く残らず、すっと引く軽い原酒の比率、ヴァッティング

果実香の土台:発酵槽はすべて木桶

白州蒸溜所(山梨県)は1973年に稼働を始め、2023年に50周年を迎えました。発酵槽はすべて木桶です。木桶はステンレス槽のように完全には殺菌できず、木肌に乳酸菌などが住みつきます。果実香の主なエステル(果実のような香りの成分。酢酸エチル、酢酸イソアミルなど)の多くは、酵母が発酵中に作ります。木桶に住みつく乳酸菌は、酵母の発酵が落ち着いた後半に乳酸などの酸を増やします。この酸は蒸溜時に釜の中でアルコールと結びついてエステルを増やし、熟成の過程でもエステルに変わって、香りに奥行きを加えます。もろみの香味そのものも複雑になります。この効果は発酵時間が長いほど出やすくなります。

軽い原酒と重い原酒:1基ずつ形の違うポットスチル

蒸溜は初溜と再溜の2回です。ポットスチルは1基ずつ大きさと形が違います。首が高い形や、首の下が膨らんだ形のスチルでは、蒸気が途中で冷えて釜に戻る還流が多くなります。ラインアーム(スチル上部から冷却器へ延びる管)の角度も還流を左右し、上向きなら還流が増えて軽く、下向きなら減って重くなります。還流が多いほど蒸気が銅に触れる時間が長くなり、硫黄系の重い香りが銅に取り除かれて、軽くすっきりした原酒になります。還流が少ない形では、厚みのある原酒になります。初溜釜は直火加熱で、釜底で生じる香ばしさや厚みが原酒に加わります。再溜では、製品に回す中間部分(ミドルカット、ハートとも呼ぶ)だけを取り分け、前後の前留・後留は再蒸溜に回します。白州ではこうして造り分けた原酒を組み合わせます。そのため、ソーダで薄めても香りが一つの要素だけにやせにくく、軽い原酒の香りの後ろに厚い原酒のコクが残ります。

スモークの由来:ピートを焚いて乾燥させた麦芽を一部に使う

麦芽を乾燥させる工程(キルニング)でピート(泥炭)を焚くと、その煙からフェノール類(燻製のような香りの成分)が麦芽に付きます。こうした麦芽をピーテッド麦芽と呼びます。ピートの強さは、麦芽に含まれるフェノール類の濃度を百万分率で示した値(ppm)で表します。ただし麦芽のppmはそのまま製品に残らず、蒸溜のカットや熟成で大きく減るため、麦芽の値と製品の煙の強さは別物です。フェノール類は蒸溜の後半に多く出てくるため、ミドルカットをどこで区切るかでも、原酒に残る量が変わります。メーカーが「甘く柔らかな」と表現するとおり、煙は前に出るのではなく、果実の甘みに添える役割です。

樽と12年の熟成

白州蒸溜所は南アルプスの森の中、標高約700mの冷涼な土地にあります。冷涼な環境では熟成がゆっくり進み、エンジェルズシェア(熟成中の蒸発による目減り)も小さくなりやすい。樽は素材や大きさの違うものを使い分けています。熟成の働きは3つに分けられます。

  • 抽出(足し算):樽材からバニリン(バニラのような香り)やウイスキーラクトン(ココナッツのような香り)、糖類が溶け出し、甘みと厚みが加わります。ファーストフィル(初めてウイスキーを詰める樽)はリフィル(再使用樽)より抽出が多くなります
  • 除去(引き算):樽の内面を焦がした層(チャー)が活性炭のように働き、新酒の硫黄系の未熟な香りを取り除きます
  • 酸化:樽材を通して入るわずかな空気で成分がゆっくり酸化し、エステル化も進んで香りがまろやかになります

メーカーの言う「コク」は、主に抽出による甘みと厚みから来ます。「甘く柔らかな」スモークは、除去と酸化で荒い香りが引き、煙の角が丸くなったところに抽出の甘みが重なった結果です。白州12年は、白州蒸溜所で造った12年以上熟成のモルト原酒同士をヴァッティング(同じ蒸溜所の原酒を混ぜ合わせること)したシングルモルトです。

ソーダで立つ香り、冷やすと弱まる甘み

炭酸の泡は液中で揮発しやすい成分を取り込み、液面で弾けるときにそれを鼻の近くへ運びます。新緑の香りやエステル香が先に届くのはこのためです。加水でアルコールの刺激が下がると、鼻がその香りを拾いやすくもなります。一方で、冷たい液では甘みを感じにくくなり、揮発しにくい重い香りも出にくくなります。飲み方ごとの度数と向く場面は次の章で比較します。

メーカーが公表していないこと

白州12年に使う麦芽のフェノール値とノンピート麦芽との配合、発酵時間、樽の種類と比率、冷却濾過(低温で濁りの元を取り除く工程)と着色の有無は、メーカーは非公表です。なお、2023年2月に発表された改修計画で、白州蒸溜所にはフロアモルティング(床に麦を広げて発芽させる伝統的な製麦)と酵母培養の設備が導入されました(2024年9月に第2期リニューアル完了)。この製法による原酒が12年の製品に反映されるのは2030年代以降です。

白州12年の飲み方比較:ストレート・トゥワイスアップ・ロック・水割り・ハイボールの割合と向く場面

ウイスキーのイメージ写真

白州12年は、飲み方によって度数と温度が大きく変わり、感じられる香りもそれに合わせて変わります。場面ごとの順番は下の「場面別の判断の目安」にまとめています。下の表は、飲み方ごとの割合・度数・温度・グラス・向く場面をまとめたものです。度数は43%をもとにした計算値です。

飲み方割合・量仕上がり度数温度グラス向く場面
ストレート15〜30ml43%常温口のすぼまったテイスティンググラス熟成香と甘みを確かめる最初の1杯
加水ストレートに数滴〜小さじ1杯(5ml)約37〜43%常温同上刺激で閉じた香りを開かせる
トゥワイスアップ1:1(30ml+常温の水30ml)約21.5%常温テイスティンググラス果実香を細かく確かめる
ロック大きめの氷1個に30〜45ml43%から溶けるにつれ低下冷たいロックグラス時間をかけて変化を追う
水割り1:2〜2.5約14.3〜12.3%よく冷やすタンブラー食事と合わせる
ハイボール1:3〜4約10.8〜8.6%よく冷やす細めのタンブラー来客・食中・暑い季節

ストレートと加水:香りを知るための基準になる1杯

ストレートは常温で15〜30mlを注ぎ、チェイサー(口直しの水)を添えます。口のすぼまったグラスを使うと、立ち上った香りが縁の内側に集まります。そのため、12年以上熟成させた原酒の甘みとコクを最も正確にとらえられます。ロックグラスのように口が広いと香りが散り、アルコールの刺激ばかりが鼻に来ます。

43%のままでは、エタノールの刺激で香りが閉じたように感じることがあります。その場合は、常温の水をスポイトかストローで数滴ずつ足します。足すたびにグラスを軽く回し、香りを嗅ぎ直してください。刺激が引いて果実香が前に出てきたところが、その人にとっての適量です。上限は小さじ1杯(30mlに対して5ml、約37%)を目安にします。水を入れすぎると戻せないため、一度に注がないことが要点です。

トゥワイスアップ:1:1で果実香を確かめる

ウイスキーと常温の水を1:1で合わせると、度数は約21.5%になります。ブレンダーが原酒の香りを評価するときに近い条件です。度数がこのあたりまで下がると、アルコールの刺激に隠れていた果実香やエステル香を拾いやすくなります。水は香りの少ない軟水を使い、氷は入れません。冷やすと香りや甘みが感じにくくなり(前述)、この飲み方で得られる情報も減るためです。

ロック:冷たさで香りが閉じ、溶けるにつれて開く

ロックは、大きめの硬い氷1個に30〜45mlを注ぎます。小さな氷を何個も入れると表面積が増え、急に溶けて薄まります。注いだ直後は、冷やすと甘みが感じにくくなるため(前述)、香りも閉じた印象になります。氷が溶けて温度と度数が下がるにつれ、香りが戻ってきます。この変化を楽しむ飲み方です。香りそのものを評価したいなら、ストレートかトゥワイスアップを選びます。

水割り:1:2〜2.5を冷やして食中に

グラスの準備とウイスキーを冷やすまでは、ハイボールの手順①〜④と同じです。違いは注いだ後で、水割りは炭酸が抜ける心配がないため、マドラーでしっかり混ぜて温度と濃さをそろえます。割合を1:2〜2.5とハイボールより濃くするのは、炭酸による香りの持ち上げがない分、コクを残すためです。和食のように繊細な味の料理に合わせやすい飲み方です。ハイボールの割合と作り方は前の章を参照してください。

場面別の判断の目安

  • 初めての1本:ストレート→加水→ハイボールの順に、同じ日に少量ずつ飲み比べる。香りの基準を先に知っておくと、ハイボールの割合を決めやすい
  • 香りをじっくり確かめたい:トゥワイスアップ
  • 食事と合わせる:水割り1:2〜2.5か、ハイボール1:4

開栓後の保管

キャップはしっかり閉め、直射日光と高温を避け、瓶を立てて保管します。横にすると、度数の高い液が栓に長く触れたままになります。中身が減ると瓶の中の空気が増え、揮発しやすい香りが抜けたり、酸化が進んだりして香りが変わりやすくなります。残りが少なくなったら早めに飲み切ってください。すぐに飲み切れない場合は、小さな瓶に移して空気に触れる量を減らす方法もあります。

白州12年をハイボールにしてよいか:1杯の原価とノンエイジとの使い分け、価格と販売状況の時系列

白州12年をハイボールにするのはもったいなくありません。ただし、普段の1杯ならノンエイジで十分です。ハイボールにするのは、特別な1杯や来客、ノンエイジとの比較のときが向いています。12年をソーダで割る価値は、熟成由来の甘さと柔らかなスモークの厚みが、1:3〜3.5なら割っても残る点にあります。判断の材料として、価格の推移と1杯の原価を整理します。

休売から再発売、値上げまでの時系列

白州12年は「終売」ではありません。2018年に休売となり、2021年に数量限定で再発売されました。価格は下の表のとおり、メーカー希望小売価格(税別)で推移しています。

時期出来事白州12年(税別)白州ノンエイジ(税別)
2018年6月休売(同年5月発表)——
2021年3月30日数量限定で全国再発売(700ml・43%)8,500円—
2021年11月29日価格改定を発表——
2022年4月1日出荷分〜価格改定10,000円4,500円
2023年11月21日価格改定を発表——
2024年4月1日出荷分〜価格改定15,000円7,000円
2026年4月1日出荷分〜山崎・白州・響の15品目を6〜15%値上げ(2025年11月4日発表)16,000円(税込17,600円)7,500円

2022年4月1日出荷分からは税別10,000円(税込11,000円)に改定されました。数量限定のため、希望小売価格より高い値が付いている店も少なくありません。

1杯の原価:30mlで約23杯分

700mlを30mlで割ると約23杯分です。税込価格をこの杯数で割ると、ウイスキー代は次のとおりです。ソーダと氷の費用は含まないため、別に足します。

  • 12年・2026年4月以降の希望小売価格 税別16,000円(税込17,600円):30mlあたり約754円
  • ノンエイジ・2026年4月以降の希望小売価格 税別7,500円(税込8,250円):約354円
  • 参考:12年の2024年4月〜2026年3月の価格 税別15,000円(税込16,500円)では約707円

12年のハイボールは、ノンエイジのおよそ2倍のウイスキー代がかかります。実際に買った価格で計算し直すと、自分の1杯の値段が分かります。

酒販店・バーでの値付けと注文の確認

値付けでは、まず仕入れ値から30mlの原価を出します。そこにソーダ90〜120ml分と氷の原価を足し、店の目標原価率で割ります。たとえば12年のウイスキー代754円に、ソーダと氷を仮に50円とすると、原価は804円です。目標原価率を30%に置けば、売価は約2,680円になります。

これとは別に、2点を考慮します。1つは、1本で端数の約10mlが出ることや、注ぐときのロスです。もう1つは、開栓後に回転が遅いと香りが変わるリスクです。人件費や家賃は原価率に含めて吸収するのが一般的です。12年は値上げが続いているため、仕入れ値が変わるたびに計算し直します。

メニューでは「白州ハイボール」と「白州12年ハイボール」を分けて載せます。「白州で」と注文されたときは、「ノンエイジと12年がございます。12年は○○円です」と、銘柄と価格を口頭で確認してから作ります。

贈り物や外国人の知人に出す場合

白州12年は数量限定で、手に入りにくい1本です。1杯目は1:3.5で出し、「濃い」と言われたら次は1:4、「薄い」なら1:3にします。ウイスキーに詳しい相手には、先にストレートを15ml出します。そのあとハイボールにすると、熟成香がソーダの中でどう残るかを一緒に確かめられます。

よくある質問

ウイスキーのイメージ写真

白州12年のボトルを冷凍庫で冷やしてからハイボールにしてもよいですか?

ハイボールに使う分だけなら効果があります。ウイスキーが冷えていると氷が溶けにくく、割合が崩れにくくなります。ただ、冷やすと甘みが感じにくくなるため(前述)、ストレートや加水でも飲む12年をボトルごと入れたままにするのは避け、注ぐ分を小瓶に取り分けて冷やすのが実用的です。

来客用に、ピッチャーでまとめて作り置きできますか?

おすすめしません。ピッチャーは液面が広く、グラスに注ぎ分けるたびに泡立ってガスが抜けます。人数分を出すときは、グラスと氷を先に用意し、白州12年をジガーで量って各グラスで冷やしておきます。ソーダは出す直前に1杯ずつ注ぎ、縦に一度だけ混ぜます。こうすると全員に同じ割合と炭酸の強さで出せます。

硬水の炭酸水や、レモン風味の炭酸水で割っても大丈夫ですか?

基本は無味の強炭酸水を使います。ミネラルの多い炭酸水は苦味や塩味が加わり、新緑の香りやキレの印象が変わりやすくなります。フレーバー付きの炭酸水は香料が前に出て、12年の果実香や甘いスモークを感じ分けにくくなります。香りを足したいときは、炭酸水を変えずにレモンピールやミントで調整するほうが、割合を崩さずに済みます。

出典・参考にした情報

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。