飲み方の基本

ウイスキーのトマトジュース割り 比率と銘柄の選び方

ウイスキーのトマトジュース割りを、そのまま割る型・炭酸水を足すトマトハイボール型・ブラッディ・メアリー系の3つに分けて解説。共通の作り方と比率の目安、ピートモルトやアイリッシュなど銘柄ごとの味の違い、目的に合う型の選び方がわかります。

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ウイスキーのトマトジュース割りは3つの型から選ぶ

ウイスキーのトマトジュース割りは、何を足すかで3つの型に分かれます。①ウイスキーとトマトジュースだけで割る型、②炭酸水を足すトマトハイボール型、③塩・ウスターソース・タバスコ・レモンなどで味を足すブラッディ・メアリー系の型です。どの型でも、まず共通の手順を押さえておけば、あとは材料を足し引きするだけで作れます。

3つの型に共通する基本の手順

  1. グラスに氷をいっぱいまで入れ、軽く回してグラスを冷やす。溶けた水は捨てる
  2. ウイスキーを注ぐ。家庭で量るならシングル(30ml)が基準
  3. トマトジュースを注ぐ。③は続けて調味料を加える
  4. バースプーンで氷を持ち上げるようにしっかりステアする

トマトジュースは水よりもとろみがあり、ウイスキーの上に注いだだけではグラスの下に溜まりやすくなります。そのため①と③は、氷を持ち上げるようにしっかり混ぜて構いません。②の炭酸水の注ぎ方と泡立ちの抑え方は、後の「比率・注ぐ順・温度」の章で扱います。比率も、その章の表を出発点にします。これは家庭で試す最初の目安なので、2杯目から自分好みに調整してください。

型ごとの味の方向と向く場面

型材料味の方向向く場面向く銘柄タイプ(例)
① トマトジュースだけウイスキー、トマトジュースウイスキーの香りがそのまま出る。銘柄の個性で味が決まる食前、銘柄の違いを試したいときピートの効いたアイラ/バーボン
② トマトハイボールウイスキー、トマトジュース、炭酸水とろみが薄まり軽くなる。度数も下がる食中、揚げ物や肉料理と合わせるとき軽めのスペイサイドやブレンデッド
③ ブラッディ・メアリー系①の材料に塩ひとつまみ、レモン5ml、ウスターソース1〜2振り、タバスコ1〜2滴塩味と辛味が加わり、食事寄りの一杯になる食中、軽食代わりの締めカナディアンなど軽い原酒

①は足すものがないぶん、銘柄による違いがはっきり出ます。ピートの効いたモルトの燻香は、トマトのうま味と重なって香りの層が厚くなります(理由は「製法から見る相性」の章で扱います)。ジェムソンのように3回蒸溜し、グレーンウイスキーを多く使うブレンデッドのアイリッシュは香りが軽く、トマトの酸味と甘みが前に出ます。一方、シングルポットスチル(大麦麦芽に発芽させない大麦を混ぜ、単式蒸溜器で蒸溜したもの)はオイリーでスパイシーなので、①でも存在感が残ります。②は炭酸で口当たりが軽くなる反面、ウイスキーの香りも弱くなります。軽くしたいときは、比率の章の表にある「② 軽め 30:50:80」(約7.5%)を使います。ジュースを減らして炭酸水を増やすと、トマトのとろみが薄まって香りも軽くなります。③はジュースが有塩か無添加かで塩の量が変わります(トマトジュースの選び方の章で扱います)。

ブラッディ・メアリーとウイスキー版の関係

ブラッディ・メアリーは、ウォッカをトマトジュースで割るカクテルです。好みで塩、こしょう、タバスコ、ウスターソース、セロリスティックを加えます。③の型は、このウォッカをウイスキーに置き換えた変化形にあたり、呼び名は定まっていません(次の章で整理します)。

スコッチ側の例には、スコッチウイスキー協会のオリジナルとして紹介された「バノックバーン」があり、③の型にあたります(材料と由来は次の章で扱います)。

自分の型を決める基準

  • 目的で選ぶ:食前に香りを楽しむなら①、食事と一緒に何杯か飲むなら②、軽食代わりや締めの一杯なら③
  • 手元の材料で選ぶ:ウイスキーとトマトジュースしかないなら①、炭酸水があれば②、ウスターソースとタバスコがあれば③。③はレモンが無くても作れるが、あると後味が締まる
  • アルコールの強さの好みで選ぶ:強めなら①でウイスキーを45〜60mlに増やす。弱めなら比率の章の「② 軽め 30:50:80」を使う。③は調味料で飲みやすくなり、度数の割に杯が進むので量に注意
  • 店で出す場合:①と②は材料が少なく手順をそろえやすい。③は調味料の滴数まで決めておくと、作り手が変わっても味がぶれにくい

バノックバーンとブラッディ・モリー:名前と材料を一次情報で確かめる

ウイスキーのイメージ写真

バノックバーンは「スコッチ+トマトジュース」ではない

バノックバーンは、スコッチウイスキー協会のオリジナルカクテルとして紹介されたものです。名前は、スコットランド軍がイングランド軍に勝ったバノックバーンの戦いに由来します。このカクテルは「スコッチをトマトジュースで割ったもの」と説明されることがよくあります。しかし、Whisky Festival 大阪2016で出された一杯の材料は6つでした。ラフロイグ、トマトジュース、サントリーカクテルレモン、ウスターソース、タバスコ、塩です。レモンの酸味、ウスターソースと塩の塩味、タバスコの辛味が加わるので、トマトジュースで割るだけの型とは味の組み立てが違います。

ただし、各材料の分量は公開されていません。そのため「これが定番の配合」と言えるレシピはなく、作り手ごとの再現になります。ラフロイグも、そのイベントで選ばれた銘柄にすぎず、指定された銘柄ではありません。名前の由来を考えるとベースはスコッチにする意味がありますが、どのスコッチを使うかは自由です。

ラフロイグで再現するときはラベルの度数を見る

イベントと同じラフロイグ10年で作る場合は、ボトルの仕様に注意します。容量と度数は時期によって変わることがあり、仕様の異なる並行輸入品もあります。購入したボトルのラベルで度数を確かめてください。たとえば43%と40%では、30mlに含まれるアルコールは約12.9mlと12.0mlで、1割近い差になります。トマトジュースや調味料の量が同じでも、ウイスキーの効き方が変わるということです。43%のボトルで決めた配合を40%のボトルで再現するなら、ウイスキーを約32mlに増やすと、アルコールの量がほぼそろいます。店でタバスコやウスターソースの滴数まで決めている場合は、仕入れのたびに容量と度数をラベルで確かめてください。

ウイスキー版ブラッディ・メアリーの呼び名

ウォッカをウイスキーに替えたブラッディ・メアリーには、決まった名前がありません。一次情報で確かめられる範囲を整理すると、次のとおりです。

呼び名ベース確かめられた中身扱い方
バノックバーンスコッチ(イベントではラフロイグ)6つの材料は確認済み。分量は非公開スコッチ協会のオリジナルとして紹介されたもの
The Bloody Mollyアイリッシュウイスキー(ジェムソン)ジェムソン40ml、トマトジュース120ml、レモン果汁、タバスコ、ウスターソース、セロリソルト、黒こしょう(公式レシピ)メーカーが「ブラッディ・メアリーのアイルランド流アレンジ」として付けた名前

バーボン版については、定まった呼び名は確認できません。このように、名前ごとに出どころも確かさも違います。どれかを正式名と断定することはできません。品書きに載せるときは名前だけで済ませず、ベースと主な材料を添えておくと、名前を知らない客にも中身が伝わります。

外国人客に出すときの伝え方

「Bannockburn」や「Bloody Molly」と言っても、通じない客は少なくありません。名前ではなく、ベースのウイスキーの種類+トマトジュース+調味の有無の順で中身を伝えると、誤解が起きにくくなります。

  • スコッチのベース:「Islay single malt Scotch with tomato juice, lemon, Worcestershire sauce, Tabasco and salt」のように材料を並べて伝える
  • ブラッディ・メアリーを知っている客:「a Bloody Mary made with whisky instead of vodka」と言えば、味の見当が付きやすい
  • ピートの強い銘柄を使う場合:「smoky」「peated」と先に伝える。燻した香りは好みが分かれるため、注文の前に断っておく
  • 調味を入れる型の場合:辛さと塩の加減を先に聞く。タバスコを抜く、塩を足さないといった調整を注文の時点で決めておく

なぜトマトとウイスキーは合う・ぶつかるのか:製法から見る相性

トマトジュースの5つの要素とウイスキーの接点

「合う」「喧嘩する」は、トマトジュースの味を要素ごとに分けると見分けやすくなります。トマトジュースは酸味、うま味、青い香り、塩分、果肉のとろみでできており、ウイスキーのどの要素と重なるかで結果が変わります。

トマトの要素ぶつかりやすいウイスキー側の要素補い合うウイスキー側の要素
酸味若い原酒の刺激的なアルコール感、樽由来の渋みバーボン樽由来のバニラ系の甘い香り
うま味(グルタミン酸)繊細な花や青りんごの香り(うま味に埋もれる)ピート由来の燻した香り
青い香りシェリー樽由来の濃いドライフルーツの甘さ軽い柑橘系の香り、燻した香り
塩分(有塩の場合)塩やウスターソースを足したときの塩気の重なり燻した香り(燻製のような印象になる)
果肉のとろみ香りの軽いスピリッツ(とろみに包まれて消える)ボディのある原酒、高めの度数

ピートの煙がうま味と塩味に重なる理由

麦芽はキルン(乾燥炉)で乾かします。このとき燃料にピート(泥炭)を焚くと、煙に含まれるフェノール類が、まだ湿っている麦芽の表面に付きます。これがスモーキーさの元です。ピートの強さは麦芽のフェノール値(ppm)で示しますが、これは麦芽の仕様です。ニューメイク(蒸溜したての原酒)に残るフェノールは蒸溜で大きく減り、どれだけ残るかはカットの位置と還流の量で変わります。フェノール類は沸点が高く、蒸溜では後半に出てきやすい成分です。そのため、ミドルカット(ハート。製品に回す本留の中央部分)を後ろまで取る蒸溜所ほど、原酒に煙の香りが残ります。また、スチルの形状やラインアームの角度で決まる還流が少ない構造のスチルほど、重いフェノールが留液に入りやすくなります。燻香は熟成の間にも少しずつ和らぎます。麦芽のppmが同じでも、製品の燻香が同じになるとは限りません。

燻した香りにトマトのうま味と塩味が合わさると、燻製の肉や魚のような印象になります。バノックバーンにアイラモルトが選ばれたのは、この重なりを狙ったものと読めます。

樽の甘さは酸味を丸めるか、重くするか

バーボン樽は内側を焦がしたアメリカンオークの樽で、熟成中にバニリン(バニラの香り)やウイスキーラクトン(ココナッツのような香り)が原酒に移ります。スコッチで使うのはバーボンの熟成を終えた後の樽で、ファーストフィル(払い出した樽を初めてウイスキー熟成に使うもの)ほどバニラ系が強く出ます。これらの甘い香りは、トマトの酸味の角を取る方向に働きます。一方、シェリー樽といっても、多くはスペインでシェリーをなじませたシーズニング樽です。オロロソやPX系のファーストフィルで熟成した色の濃い銘柄ほど、レーズンやデーツのような濃い甘さが重く出て、トマトの青い香りと重なって味が濁りやすくなります。リフィル(再使用の樽)主体のものや、ラベルにフィノと書かれたもの、シェリー樽をブレンドの一部に使う銘柄は影響が小さくなります。甘さの強いファーストフィルのシェリー樽熟成なら、①の型を避け、レモンと調味料で輪郭を補う③の型に回すと扱いやすくなります。

「香りが喧嘩する」「負ける」の正体

度数40%のウイスキー30mlを、トマトジュース90mlで割ると、アルコール度数は約10%まで下がります。そのうえ果肉のとろみが香りの揮発を抑えるので、還流の多いスチルで蒸溜したり、カットを狭く取ったりした軽い原酒は、香りがトマトに負けやすくなります。反対に、樽の甘さとトマトの青い香りが同じくらいの強さで並ぶと、それぞれの香りがばらばらに感じられます。これが「喧嘩する」の正体です。買う前に迷ったら、手元のウイスキーを同量のトマトジュースで割って香りを確かめてください。銘柄の香りがはっきり立てば①の型、ぼやけるなら③の型に回すのが判断の目安です。

タイプ別の相性の方向

  • スモーキーなアイラ系(アードベッグ 10年、キルホーマン マキヤーベイ):燻香が強く、①でもトマトに埋もれずに残る。うま味と塩味に燻香が重なるので、③では調味料を少なめから
  • スモーキーなアイラ系(カリラ 12年):アイラの中では燻香が穏やかに出やすく、オイリーな質感がある。調味料と合わせやすく、③に向く
  • ピートを効かせたアイリッシュ(カネマラ シングルモルト):ピートを焚いた麦芽を2回蒸溜したもの。燻香はあるがアイラ系より穏やかに出やすい。スモーキーさを抑えたいときの選択肢
  • 穏やかなスペイサイド系(グレンフィディック 12年):果実の香りがトマトに負けやすい。香りを味わう一杯ではなく、食中に軽く飲む②に回すと割り切る。香りを残したいなら①でトマトジュースを1:2に減らす
  • バーボン(ウッドフォードリザーブ):新しい焦がした樽で熟成させるため、甘い樽香が強い。酸味を丸める方向に働き、①でも甘みのある一杯になる
  • カナディアン(カナディアンクラブ):軽く香りが控えめで、トマトが主役になる。③で調味料を足して食事向けにする

比率・注ぐ順・温度:家でも店でもぶれない作り方

ウイスキーのイメージ写真

よく見る比率を度数で比べる

比率の良し悪しは、氷が溶ける前のアルコール度数に直すと比べやすくなります。計算は「ウイスキーの量×度数÷全体の量」です。度数40%で、ウイスキー30ml・トマトジュース50ml・炭酸水80mlなら、全体160ml中のアルコールは12mlで約7.5%です。缶チューハイに近い軽さになります。ウイスキー50ml・トマトジュース100mlなら、150ml中20mlで約13.3%です。ワインと同じくらいの強さで、炭酸を入れない分ゆっくり飲む一杯になります。実際には氷が溶けて数%下がるので、表の数値は強さの上限と考えてください。

型と比率シングル(30ml)の分量ダブル(60ml)の分量40%の度数43%の度数
① 1:3ジュース90ml、計120mlジュース180ml、計240ml約10.0%約10.8%
② 1:2:2ジュース60ml、炭酸水60ml、計150mlジュース120ml、炭酸水120ml、計300ml約8.0%約8.6%
② 軽め 30:50:80ジュース50ml、炭酸水80ml、計160mlジュース100ml、炭酸水160ml、計320ml約7.5%約8.1%
③ ①+調味料①と同じ。調味料は数滴〜5ml①と同じ約10%弱約10.5%前後

比率が同じなら、ダブルにしても度数は変わらず、量が倍になるだけです。②のダブルは液体だけで300mlを超えるので、氷込みで400ml以上入るグラスを使います。43%のボトルで40%と同じ強さにそろえる方法は、前の章で触れたとおりです。

トマトハイボールの泡立ちを防ぐ注ぎ方

トマトハイボールが泡立って気が抜けやすいのは、果肉などの細かい固形分が、溶けている炭酸ガスが泡になるきっかけ(核)になるためです。ジュースと炭酸水が勢いよくぶつかるほど泡が増え、グラスの中で炭酸が抜けていきます。

  1. 氷を入れたグラスにウイスキー、トマトジュースの順で注ぐ
  2. この時点でしっかりステアし、ウイスキーとジュースをなじませる
  3. 炭酸水は氷に当てず、グラスの縁から静かに注ぐ
  4. バースプーンを底まで入れ、縦に1〜2回持ち上げて終える

温度:材料もグラスも先に冷やす

ジュース、炭酸水、グラスを冷蔵庫で冷やしておくと、氷が溶けにくく薄まりません。炭酸ガスは液体が冷たいほど溶けたまま残るので、泡立ちも抑えられます。トマトの青い香りは温度が上がると目立ちやすくなります。飲むのに時間がかかる人は、ダブルで大きく作るより、シングルを2杯作るほうが最後まで味が崩れません。

調味料は塩→酸→ウスター→タバスコの順

③の型では、次の順に少しずつ加え、そのつど味見します。有塩のジュースなら塩は入れずに始めます。

  • 塩:ひとつまみ。ほかの味の感じ方の土台になるので最初に決める
  • レモン:小さじ1(5ml)から。酸味で後味を締める
  • ウスターソース:1〜2振り。塩味とうま味も加わるため、塩を決めたあとに入れる
  • タバスコ:1〜2滴。辛味はほかの味を感じにくくするので、必ず最後に入れる

店で出すときの原価の組み方

一杯の原価は「ウイスキーの1mlあたりの単価×使う量+ジュースの使用量分+調味料」に、ジュースのロスを足して出します。ボトルの容量が変わると1mlあたりの単価も変わるので、仕入れのたびに計算し直します。開封したトマトジュースは日持ちしないため、冷蔵して早めに使い切ってください。1L入りを開けて5杯分しか売れずに残りを捨てれば、ジュース代は1杯あたり2倍以上になります。注文が少ない店は、小容量の缶や小さいパックで仕入れるとロスを抑えられます。

トマトジュースの選び方:食塩無添加・有塩と表示の読み方

「トマトハイボールには必ず食塩無添加を」という言い方は、自分で塩味を足す場合に限って当てはまります。③の型で塩やウスターソースを加えるときや、店で調味料の滴数を固定するときは、ジュース側の塩分が製品ごとに違うと味がそろいません。無添加を使えば、塩の量を自分で決められます。一方、ウイスキーとジュースだけで作る①や、炭酸水を足すだけの②なら、有塩でも十分に成り立ちます。有塩ジュースの塩気はピートの燻した香りと重なり、燻製のような印象を強めます。

型食塩無添加有塩選び方の目安
① トマトジュースだけトマトの甘みと酸味がそのまま出る塩気で味の輪郭がはっきりするどちらでもよい。燻香を強めたいなら有塩
② トマトハイボール炭酸で薄まり、味がぼやけやすい炭酸で薄まっても味が残る塩を足さないなら有塩が手軽
③ ブラッディ系塩の量を自分で決められるウスターソースと合わせると塩辛くなりやすい無添加を推奨(有塩の場合は比率の章の手順で塩を省く)
店で出す場合仕入れ先が変わっても味をそろえやすい製品ごとの塩分差がそのまま出る調味する品書きは無添加に固定

ラベルで見る3つの項目

トマトジュースの定義は、食品表示基準とJASの「トマト加工品」の中で決められています。容器の一括表示では、次の3つを確かめます。

  • 名称:「トマトジュース」とあるか。野菜や果汁を混ぜた製品は名称が変わり、甘みの出方も違う。野菜ジュースでも作れるが、にんじんや果汁の甘みはピートの香りと合いにくいので、使うなら③の型でレモンを多めにして甘みを締める
  • 原材料:食塩の有無に加え、レモン果汁やpH調整剤が入っていないか。表示は変わることがあるので、名称だけで判断せず原材料欄まで読む。レモン入りなら、③で加えるレモンを減らす
  • 濃縮還元かストレートか:濃縮還元は濃縮したトマトを水で戻したもの、ストレートは搾ったものをそのまま詰めたもの。とろみや酸味は製品ごとに違うので、切り替えるときは①の比率で味見してから調味の量を決める

開封したジュースは冷蔵し、パッケージにある開封後の目安に従って使い切ります。使い切れない分は製氷皿で凍らせ、①の氷に使えば溶けても薄まりません。

機能性表示食品のジュースを使う場合

カゴメ「トマトジュース 食塩無添加」は、リコピンとGABAを機能性関与成分とする機能性表示食品として売られています。ただし、その表示はジュースを飲むことについてのものです。ウイスキーで割った一杯が健康によいという意味にはなりません。トマトジュースで割っても、一杯に含まれるアルコールの量は変わりません。健康面の詳しい内容は関連記事で扱っています。

よくある質問

ウイスキーのイメージ写真

パーティー用に、トマトジュース割りをまとめて作り置きできますか?

①と③は、氷を入れずに材料だけを混ぜて冷蔵庫で冷やしておけます。果肉は時間がたつと沈むので、注ぐ前にステアし直してください。②は炭酸が抜けるので、ウイスキーとジュースだけを合わせておきます。炭酸水は一杯ずつグラスの縁から注ぎます。③のタバスコは辛さの好みが分かれるため、別に添えて各自で足してもらうと無難です。

開栓して時間がたったボトルや、残り少ないボトルで作っても味は変わりますか?

変わることがあります。ボトルの中の空間が大きくなるほど、揮発しやすい軽い香りが抜け、空気に触れて香りの印象も変わっていきます。残り少ないボトルほど、開けたばかりのときより香りが穏やかになりやすいと考えてください。香りを主役にする①は、この変化がそのまま味に出ます。迷ったら、同量のトマトジュースで割って香りを確かめ、ぼやけるようならレモンと調味料で輪郭を補う③に回すと扱いやすくなります。

セロリやグラスの縁の塩など、飾りは付けたほうがよいですか?

③の型なら、ブラッディ・メアリーと同じようにセロリスティックやレモンを添えられます。縁に塩を付けるスノースタイルにする場合は、中に足す塩を控えます。縁の塩は飲むたびに唇に当たるので、有塩ジュースと重なると塩辛くなりやすいためです。無添加ジュースと組み合わせると扱いやすくなります。①と②は、香りを邪魔しないよう飾らなくて構いません。

店で出すときのグラスの大きさと氷の量はどうしますか?

比率の章の度数表の液量を基準にします。①のシングルは120ml、②は150〜160mlです。氷をいっぱいに入れると液体の入る余地が減るので、液量に100〜150mlほど足した容量のグラスを選ぶと、氷を詰めても縁まで余裕が残ります。目安は、①のシングルなら240〜270ml前後、②なら300ml前後のグラスです。②のダブルは液体だけで300mlを超えるため、氷込みで400ml以上入るグラスを使います。グラスと氷の量を品書きごとに決めておくと、作り手が変わっても濃さと見た目がそろいます。

出典・参考にした情報

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。