終売・休売情報

アードベッグ10年は終売?2026年の販売状況と価格・新ラベル

アードベッグ10年は2026年9月時点で終売していません。価格改定や新パッケージへの切り替えが背景で、現行の希望小売価格や、完売した限定カスクストレングスとの違い、店頭で見当たらない場合の確認方法まで解説します。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。 掲載している商品の価格・在庫は変動するため、最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

結論:アードベッグ10年は2026年9月時点で終売していない

**アードベッグ 10年(700ml・46度)は、2026年9月時点で終売していません。**輸入元のモエ ヘネシー ジャパンは終売や休売を発表していません。同社のプレスリリースでも、10年は定番のコアレンジとして扱われています。「終売」と疑われやすいのは、価格改定、パッケージ刷新の告知、限定品の完売が続き、店頭の見え方が変わったためです。

メーカーの発表で確かめられる現行の条件

現行の希望小売価格は税別7,150円・税込7,865円です。よく覚えられている「6,800円」や「4,000円台」は改定前の数字です(推移は価格の章で整理します)。値上がりは終売の前触れではありません。実際の店頭価格や通販価格は店によって違い、目安は 4,950円前後 です。並行輸入品の価格は、正規品の希望小売価格とは分けて比べてください。

製造の面でも、供給が細る材料は見当たりません。蒸溜所は2021年にポットスチルを4基に増やし、生産能力を広げています。過去の原酒不足は、1981年の生産停止から1997年にグレンモーレンジ社が買収するまでの時期の話です。発売当初の10年はこの時期の原酒で組まれていましたが、その後の供給は安定しています。

2026年末からの新パッケージは「リニューアル品」ではない

モエ ヘネシー ジャパンは2026年9月2日のリリース(PR TIMES)で、コアレンジ4本(ウィー・ビースティー5年、10年、ウーガダール、コリーヴレッカン)のパッケージを2026年末から順に新しくすると発表しました。発表されたのは外装の変更だけで、原酒や度数など中身の変更には触れていません。**旧ラベル=終売品、新ラベル=リニューアル品ではありません。**切り替えの時期には、新旧が同じ棚に並ぶことがあります。旧ラベルに「終売品」として上乗せした価格が付いていても、それは買う理由になりません。贈り物なら、デザインの好みで選べば十分です。

定番と限定品を分けて整理する

商品位置づけ度数・容量価格(税込)アードベッグ 10年との関係
アードベッグ 10年定番(コアレンジ)46%・700ml希望小売7,865円本体。販売は継続中
アードベッグ 10年 カスクストレングス数量限定。アードベッグ コミッティーストア(公式オンライン)限定で2026年2月24日発売、2月26日19時まで販売。すでに完売61.7%(無加水)・700ml—アメリカンオークのバーボン樽で熟成した別の商品。完売しても10年の終売ではない

通常の10年は46度で、冷却濾過をしていません。冷却濾過は、低温で濁りのもとになる成分を取り除く工程です。10年 カスクストレングスは、モエ ヘネシー ジャパンの発表どおりコミッティーストア限定で販売された数量限定品で、発表後に完売しています。10年とは度数も売り方も違う別の商品なので、限定品が売り切れても10年の供給には関係しません。

店頭で見当たらないときの確かめ方

  1. 棚に無いのは、店の仕入れの判断か一時的な品切れと考える。定番品なので、取扱店に取り寄せを頼める。
  2. 注文するときは「アードベッグ 10年・46度・700ml」と伝える。限定のカスクストレングスと取り違えないようにするため。
  3. 酒販店やバーは、問屋に「定番品として続けて手配できるか」を確かめる。限定品のように一度きりの入荷かどうかを最初に分けておくと、仕入れの計画を立てやすい。
  4. 価格を比べるときは、裏ラベルの輸入者表示で正規輸入品か並行輸入品かを確かめる。希望小売価格と比べてよいのは正規輸入品だけ。

「終売」と言われる理由を時系列で確かめる:1815年から2026年まで

ウイスキーのイメージ写真

アードベッグの「終売」の噂は、蒸溜所の閉鎖・休止の歴史と、ここ数年の価格改定やラベル変更が混ざって語られることで広がっています。年ごとに並べると、蒸溜所に起きたことと、アードベッグ 10年という商品に起きたことは、分けて考える必要があると分かります。

年出来事10年の供給との関係
1815年蒸溜所創業—
1981年生産停止原酒が少ない時期の始まり
1989年生産再開。1990年代は稼働が少ない原酒は少ないまま
1996年再び休止同上
1997年グレンモーレンジ社が買収現体制の始まり
2000年現行の10年を発売発売当初は稼働が少なかった時期の原酒で構成。以後、終売・休売の発表はない
2008年ごろ買収後に蒸溜した原酒が10年に到達(Renaissance)自社蒸溜の原酒で10年を組める体制に
2021年3月新スチルハウス完成。スチル2基→4基生産能力は拡大
2024年・2026年輸入元の価格改定値上がりが終売の噂を招く
2026年末〜コアレンジのパッケージを順次刷新中身の変更は発表されていない

原酒が足りなかった時期と10年の関係

1981年から1997年の買収まで、生産は止まっているか、ごく少ない状態が続きました。スコッチウイスキー規則(SWR 2009)では、年数表記は瓶の中で最も若い原酒の熟成年数を示します。つまり「10年」は、最低10年熟成していることの保証です。2000年時点で10年と表記するには、1990年以前に蒸溜した原酒が必要でした。そのため、発売当初の10年は、稼働が少なかった時期の原酒を使って組まれていました。グレンモーレンジ社は買収後、1998年以降に蒸溜した原酒が育つ過程を「Very Young」「Still Young」「Almost There」で段階的に見せました。そして2008年ごろの「Renaissance」で、自社で蒸溜した原酒が10年に届きました。今の10年の供給はその頃から安定しており、2021年の増設で余力も増えています。増設後の原酒が10年表記の商品に使えるのは、計算上2031年以降です。

「一度終売し、2000年に再発売」の読み方

この言い方は、閉鎖・休止期に蒸溜所のボトルが市場で途切れがちだったことと、2000年の10年発売をひとまとめにした表現と読むのが妥当です。2000年に出た現行の10年が、その後に販売を止めて再開した事実は確認できません。「再販」を調べて古い話が出てきたら、1997年より前の蒸溜所の話か、2000年以降の商品の話かを見分けてください。

製造体制は縮小ではなく拡大している

2021年3月に新スチルハウスが完成し、スチルは4基になりました。新しいスチルは旧スチルと同じ仕様で、再溜釜のピュリファイアーも受け継がれています。原酒の性格を変えずに供給力を上げた、と言えます。

噂が広がる3つのきっかけ

  • 価格改定:2024年と2026年の輸入元の改定で、希望小売価格が上がりました。「4,000円台」「6,800円」は改定前の古い数字です。
  • 旧ラベル・限定品の終売:限定品は売り切れれば終わります。完売した「10年 カスクストレングス」は名前に10年と入っていますが、定番とは別の商品です。
  • パッケージ変更:2026年末から外装が順に新しくなるため、旧ラベルは在庫が減る時期に「終売品」と誤解されやすくなります。

立場ごとの確かめ方

  • 酒販店・バー:輸入元モエ ヘネシー ジャパンの案内で、定番扱いかどうかを確認します。新旧ラベルの切り替え時期は、取引先に聞いておきます。
  • 店頭で買う人:売価が4,950円前後で、希望小売価格から大きく離れていれば、正規品か並行品かを確認します。
  • 贈り物:中身の変更は発表されていないため、味の面ではどちらのラベルでも同じ10年です。見た目を新しくしたい場合だけ、2026年末以降の新パッケージを待てば足ります。

価格の推移と、いまの買い方の判断基準

アードベッグ 10年(700ml・46度)の希望小売価格は、ここ数年で段階的に上がっています。店頭で「高くなった」と感じても、それは品薄のサインではありません。輸入元の価格改定がそのまま反映された結果です。

希望小売価格の推移

  • 2024年:輸入元が価格を改定。原材料費・物流費の上昇や為替が理由とされる
  • 2026年4月20日:モエ ヘネシー ジャパンのリリースで現行価格を公表。税別7,150円/税込7,865円

古い記事や口コミには「4,000円台」「6,800円」という数字が残っていますが、どちらも改定前の古い価格です。これを基準にすると、現在の値札との差が「高騰=終売間近」に見えてしまいます。メーカーは2026年9月時点で終売・休売を発表しておらず、10年は定番品として出荷が続いています。税込7,865円前後で売られていれば、定価どおりと判断して問題ありません。

正規品と並行品は比べる土俵が違う

希望小売価格は、国内の正規ルートで流通する正規品に付けられた価格です。並行品は、別の輸入業者が海外の流通在庫を仕入れたものです。為替や仕入れ時期によって値付けが上下するため、正規品の希望小売価格と並べて「安い」「高い」を判断する対象にはなりません。

見分けるには、裏ラベルの輸入者表示を確認します。日本で売られる輸入酒には、輸入者の名称と所在地が記載されています。アードベッグの正規輸入品には、長く「MHD モエ ヘネシー ディアジオ株式会社」と表示されてきました。この名称であれば正規輸入品です。プレスリリースの発表元(モエ ヘネシー ジャパン)と表記が違っても、それだけで並行品とは判断しないでください。これ以外の社名が書かれている場合は、正規ルートの品かどうかを販売店に確かめます。通販の商品写真で裏ラベルが確認できない場合も、店に問い合わせるのが確実です。並行品は流通経路をたどれず、輸送や保管の温度履歴も分かりません。この点は、価格とは別に考えておく必要があります。

いま買うときの判断基準

  • 希望小売価格の前後で売られている:定価どおりの価格です。必要な分だけ買って問題ありません
  • 希望小売価格を大きく上回っている:定番品で終売の発表もないため、急いで買う理由はありません。別の店や正規品の取扱店で探し直すほうが合理的です
  • 贈り物にする:輸入者表示で正規品を選びます。ラベルの新旧は中身の違いを意味しないので、どちらでもかまいません
  • バーや酒販店で仕入れる:原価は税別で扱い、希望小売価格ではなく実際の卸値で計算します(計算例は提供の実務の章にあります)。定番として継続して仕入れる前提で問題ありません

旧ラベルの買いだめ・プレミア狙いは勧めない

2026年9月2日に発表されたのは外装の刷新だけで、中身の変更には触れていません。定番の旧パッケージは大量に流通しているため、希少性が生まれにくく、数量限定品とは値動きの前提が違います。買いだめしても、資金と保管場所を寝かせることになるだけと考えられます。

同じシリーズの価格帯

銘柄度数位置づけ希望小売価格(税込)
ウィー・ビースティー5年47.4度定番(コアレンジ)6,545円(税別5,950円)
アードベッグ 10年46度定番(コアレンジ)7,865円(税別7,150円)

5年と10年の差は税込1,320円です。これが、熟成年数の差に対する価格の差にあたります。10年 カスクストレングスは完売済みの限定品なので、この表には入れていません。

なぜ重いピートなのに重たすぎないのか:製法から読む10年の香味

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55ppmは「麦芽の数字」であって、グラスの煙の強さではない

アードベッグ 10年の麦芽のフェノール値は、約55ppmとされています。ppmは、乾燥のときにピートの煙から麦芽に移ったフェノール類の濃度を百万分率で表したものです。麦芽の段階で測った値で、測定法や基準によっても数字が変わります。麦芽は主にポートエレン製麦所から調達しています。

ただし、この数字がそのまま製品の煙の強さになるわけではありません。フェノール類は重い成分で、蒸溜の後半に多く出てきます。そのため、ミドルカット(製品に使う中間部分の切り出し)をどこで切り上げるかによって、スピリッツに残る量が変わります。さらに樽で熟成する間にも減り、樽由来の甘さに包まれていきます。ppmは原料をどれだけ燻したかを示す数字で、グラスで感じる煙は蒸溜と熟成を経た結果です。

ピュリファイアーとカットが重いピートに明るさを残す

スピリットスチル(再溜釜)のラインアーム(釜の上部から冷却器へ蒸気を送る管)には、ピュリファイアーが付いています。重い蒸気はここで液体に戻り、ポットに落ちて再び蒸溜されます。還流(蒸気が液体に戻って釜へ落ちること)が増えるほど、重い成分は冷却器まで届きにくくなります。その結果、軽くフルーティーな成分が相対的に多く残ります。

ピュリファイアーの還流で重い成分が釜へ戻されます。これにミドルカットの取り方が加わり、フェノールの多い麦芽でも、軽いエステル由来の柑橘が残りやすくなります。カットを早めに切り上げれば、重いフェノールの取り込みを抑えつつ、軽い成分を残せます。フルーティーなエステルの量は発酵の条件にも左右されます。レモンやライムのような明るさは、一つの装置だけで決まるものではありません。煙の量は多いのに後味が鈍く沈みにくいのは、こうした要因が重なるためです。発酵槽はステンレスではなくオレゴンパイン製ですが、発酵時間は公式に確かめられる数字がないため、ここでは挙げません。

バーボン樽の甘さと、46%・ノンチルの口当たり

熟成にはバーボン樽を使います。アメリカンオークの樽材からはバニリンやウイスキーラクトンが溶け出し、これがバニラやココナッツを思わせる甘さのもとになります。

瓶詰めは46.0%で、冷却濾過をしていません(ノンチルフィルタード)。この工程を省くと油分が残り、舌にまとわりつくような厚みが出ます。水や氷を加えると白く濁ることがありますが、成分が残っているためで、劣化ではありません。着色の有無は公式の仕様で確認できないため、断定はできません。

感じる香味主な由来
煙、薬品のような香り約55ppmのピート麦芽
シトラス、明るい果実発酵由来のエステル、ピュリファイアーによる還流、ミドルカットの取り方
バニラ、ココナッツバーボン樽(アメリカンオーク)
口の中の厚み46.0%・冷却濾過なし

2021年の新スチルは、いまの10年の味に関係しない

2021年3月に新しいスチルハウスが完成し、スチルは2基から4基(初溜2基・再溜2基)に増えました。新しいスチルは、旧スチルと同じ仕様で造られています。そもそも熟成年数の表示は、中に入っている最も若い原酒の年数です。2026年に流通している10年は2016年以前に蒸溜された原酒で、すべて旧スチル2基の時代に造られたものです。新スチルの原酒が10年に入るのは、早くても2031年以降になります。

ロット差の見方と、カスクストレングスとの比べ方

2026年末からのパッケージ変更で、中身の変更は発表されていません。一方、ロット差は外装とは関係なく起こります。個性の違う樽の原酒を組み合わせる以上、同じラベルでも甘さや煙の出方には揺れがあります。

  • 新しいボトルを開けたら、前のボトルの残りと同じグラス・同じ量で並べて比べる
  • 差を感じたら、まず開栓からの日数を確かめる。空気に触れて香りが変わる酸化と、ロット差を分けて考える
  • 仕入れを続けるかどうかは、ラベルの新旧ではなく、実際に注いだときの香味で判断する

完売済みの限定品である10年 カスクストレングス(61.7%・無加水)が手元にあるなら、46%の10年と比べてみる価値があります。大きな違いは、加水による香りの開き方です。度数が高いとアルコールの刺激が先に鼻に来て、シトラスや樽の甘さは閉じて感じられやすくなります。加水すると、これらが前に出てきます。比べるときは、カスクストレングス30mlに水を約10ml加えると、計算上ほぼ46%になります。ただし、原酒の構成が同じだとは公式に示されていません。「同じ中身を薄めたもの」ではなく、加水でどう変わるかを知る目安として使ってください。

提供の実務:加水・ハイボール・開栓後の管理と店の値付け

ストレートは「無加水」と「数滴ずつの加水」の2段階で香りを確かめる

グラスはチューリップ型のテイスティンググラスを使います。口がすぼまっているため、立ち上がった香りがグラスの上部に集まります。ロックグラスよりも、ピートの煙と、その奥にあるバーボン樽由来の甘さを分けて取りやすくなります。注ぐ量はシングル30ml、ダブル60mlを基準にします。

  1. 注いだら1〜2分置き、水を加えずに香りを取る。最初に焚き火のような煙とヨードが来て、その奥に柑橘やバニラがあるかを確かめる
  2. スポイトかバースプーンで、常温の水を2〜3滴加えて軽く回す
  3. もう一度香りを取る。アルコールの刺激が引き、果実や麦芽の甘さが前に出てくるかを確かめる。足りなければ数滴ずつ足す

水を一度に多く入れると、香りの輪郭がぼやけて平板になります。戻せないので少しずつ足すのが原則です。

白く濁っても品質の問題ではない

アードベッグ 10年は冷却濾過をしていないため、脂肪酸エステルなどの成分が瓶の中に残っています。加水で46%から度数が下がったり、冷やして温度が下がったりすると、これらの成分が溶けきれなくなり、白く濁ることがあります。濁りの正体は口当たりやコクを支える成分そのもので、劣化や異物の混入ではありません。冷えによる濁りは、常温に戻ると薄れることがあります。贈り物にする場合は、この点をひと言添えておくと、贈り先が不安に思わずに済みます。

トゥワイスアップとハイボールの比率と手順

  • トゥワイスアップ:ウイスキーと常温の水を1:1で合わせ、度数を約23%にする。冷やすと香りが閉じるため、氷は使わない。グラスはストレートと同じチューリップ型
  • ハイボール:ウイスキーとソーダを1:3〜1:4にする。30mlならソーダは90〜120ml。グラスは氷を詰めて、またはあらかじめ冷凍して冷やしておき、ソーダも冷蔵庫でよく冷やす。ウイスキーを注いで氷となじませ、ソーダは氷に当てないようにグラスの内側を伝わせて注ぐ。ステアはマドラーで縦に1回持ち上げる程度にとどめ、炭酸を逃がさない

濃いピートの銘柄は、ソーダを多めにしても香りが残ります。ピート由来のフェノール類は、ごく少量でも感じ取れる香り成分だからです。10年は麦芽の段階で約55ppmという強いピート付けがされているため、1:4まで薄めても煙の骨格が崩れません。炭酸の泡が香りを持ち上げる効果もあります。濃さを出したいときは1:3、食事に合わせるときは1:4と使い分けます。ウーガダールの飲み方は別記事で詳しく扱っているので、ここでは10年に絞っています。

開栓後の保管

  • ボトルは立てて保管する。横に寝かせると、度数の高い液にコルクが長く触れ、傷みやすくなる
  • 直射日光と高温を避ける。紫外線と温度の上下は、香りの変化を早める
  • 残量が減ったら早めに飲み切る。瓶の中の空気が増えるほど酸化が進み、香りが変わりやすくなる。残りが3分の1を切ったら飲み切る時期と考える。店では小瓶に移し替え、空気に触れる量を減らす方法もある

バーの値付け:1杯あたりの原価から売価を逆算する

700mlから30mlは23杯取れます(端数は切り捨て)。原価は税別で扱います。税別の希望小売価格7,150円を仮に当てはめると、1杯あたりの原価は7,150÷23で約311円、ダブルなら約622円です。こぼれや味見のロスを見込むなら、22杯で割って約325円とします。ただし、店の仕入れは希望小売価格ではなく卸値です。実際には、問屋からの卸値(税別)に置き換えて計算し直してください。店頭の実売価格(4,950円前後)も、卸値とは別物です。売価は「1杯原価÷原価率」で求めます。

原価率シングル30ml(原価 約311円)ダブル60ml(原価 約622円)
20%約1,555円約3,110円
25%約1,244円約2,488円
30%約1,037円約2,073円

定番として注文が多く、ボトルが早く空くなら、原価率を高めにして1杯を手に取りやすい価格にします。注文が少なく、開栓後の香りの変化やロスが出やすい店では、原価率を低めに設定します。ハイボールは、ウイスキーの原価にソーダと氷の原価を足してから、同じ式で売価を出します。

10年を選ぶか他を選ぶか:条件別の選び方とよくある質問

ウイスキーのイメージ写真

最初の1本、店の定番、贈り物の3つは、どれもアードベッグ 10年を選べば外れにくいです。公式の仕様は、バーボン樽で熟成、46.0%、冷却濾過なしです。麦芽のフェノール値は約55ppmとされています。シェリー樽のような甘さを重ねていないぶん、ピートと酒質の骨格がそのまま出ます。そのため、ほかのボトルと比べるときの基準として使えます。

条件別の選び方

  • 最初の1本:10年を選びます。まずストレートで香りの芯を確かめ、次に数滴だけ加水して香りの開き方を見ます。この段階で重いと感じた人は、濃い銘柄に進むより、同じ方向の別の定番と飲み比べるほうが好みの位置をつかめます。
  • 定番として常備:10年を選びます。2026年9月時点で終売・休売の発表はありません。2026年4月には希望小売価格(税込7,865円)が改めて公表されており、仕入れの計画を立てやすい状況です。
  • 贈り物:10年を選びます。2026年末から順にパッケージが新しくなりますが、中身の変更は発表されていません。箱やラベルの新旧で優劣はつきません。
  • より濃い味を求める:いま買える範囲では、コアレンジのアードベッグ ウーガダールとアードベッグ コリーヴレッカンが候補です。10年 カスクストレングスは、アードベッグ コミッティーストア(公式オンライン)限定で販売され、すでに完売した限定品です。購入の候補にはなりません。ウーガダールの終売の噂は関連記事で扱っています。
  • 10年が見つからない:同じアイラ島のピートの効いた定番、カリラ 12年とキルホーマン マキヤーベイが代わりになります。蒸溜所も樽の構成も違うので、同じ味の代用品ではありません。スモーキーな方向が同じ定番として選んでください。
銘柄位置づけ確認できている仕様価格の目安
アードベッグ 10年定番・基準46.0%・700ml・バーボン樽・冷却濾過なし希望小売価格 税込7,865円
アードベッグ 10年 カスクストレングス数量限定(コミッティーストア限定・完売済み)61.7%・無加水完売
アードベッグ ウーガダールコアレンジ公式ページで確認8,360円前後
アードベッグ コリーヴレッカンコアレンジ公式ページで確認9,900円前後
カリラ 12年アイラの定番(代わり)—5,368円前後
キルホーマン マキヤーベイアイラの定番(代わり)—6,058円前後

受賞歴について、公式サイトに書かれているのは「Multi gold award-winning」という表現だけです。個別の賞の名前と年は確認できないため、ここでは挙げません。著名人との関わりは関連記事で紹介しています。

よくある質問

Q. 新ラベルで味は変わる? 2026年9月2日の発表はパッケージの刷新だけで、中身には触れていません。瓶詰めの時期によるロット差(仕込みごとの香味の揺れ)は、ラベルの新旧に関係なく起こります。飲んで違いを感じても、それだけでラベル変更が原因とは判断できません。

Q. 旧ラベルは値上がりする? 旧ラベルは終売品ではありません。大量に出回った定番の包装違いなので、値上がりを見込む根拠は乏しいです。保存するなら、コルクが乾かないよう立てて置き、直射日光と高温を避けてください。

Q. カスクストレングスは定番になる? 定番化は発表されていません。アードベッグ コミッティーストア(公式オンライン)限定で販売された数量限定品で、すでに完売しています。

Q. 並行品でも問題ない? 買う前に次の点を確かめてください。容量と度数の表示が700ml・46%か。裏ラベルに輸入者名があるか。販売店がボトルを直射日光の当たる場所に置いていないか。希望小売価格は正規品の目安で、並行品の価格とは分けて比べます。店で定番として扱うなら、仕入れの安定を考えて正規ルートを軸にしてください。

Q. 海外に住む知人へ贈っても喜ばれる? 世界中で売られている定番なので、相手の国でも手に入る可能性があります。10年 カスクストレングスはコミッティーストア限定ですでに完売しているため、贈り物の候補にはなりません。酒類の持ち込みや発送の条件は国ごとに違うので、事前に確かめてください。

よくある質問

アードベッグ10年は終売になったのですか?

2026年9月時点で、終売・休売の公式発表はありません。10年は定番のコアレンジとして販売が続いています。

アードベッグ10年が品薄・値上がりしている理由は?

値上がりは、2024年と2026年の輸入元による価格改定によるものです。改定の背景には、原材料費・物流費の上昇や為替があります。現行の希望小売価格は、2026年4月20日に公表された税別7,150円・税込7,865円です。

旧ラベルと新ラベルで中身に違いはある?

2026年9月2日の発表はパッケージの刷新だけで、中身の変更は発表されていません。ロット差は、ラベルの新旧に関係なく起こります。

終売の噂がある今、購入や飲み比べのタイミングは?

終売の発表はなく、定番品として供給が続いているため、買い急ぐ理由はありません。旧ラベルと新ラベルは同じ定番品なので、急いで旧ラベルを買う必要もありません。必要なときに、税込7,865円前後の正規品を選べば十分です。

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。