山崎18年 定価67,100円で買える場所と抽選の条件
山崎18年(700ml)の現行希望小売価格は税込67,100円。2026年4月出荷分からの改定経緯と、古い価格情報の見分け方を解説し、定価で買える販売店や抽選販売の応募条件もまとめています。
山崎18年の定価は税込67,100円:価格表示の読み方と改定の経緯
山崎18年(700ml)の現行のメーカー希望小売価格は税別61,000円、税込67,100円です。サントリーが「山崎」を含む一部商品の価格を2026年4月1日出荷分から改定したあとの金額です。2026年10月時点のサントリーの商品情報でも、この価格が示されています。山崎18年の希望小売価格は、2022年(税別32,000円)、2024年4月(税別55,000円)、2026年4月出荷分(税別61,000円)と3段階で改定されてきました。
「値上げはいつからか」の基準は、店頭に並んだ日ではなくメーカーの出荷日です。改定前に出荷された在庫を旧価格のまま売るか、改定後の価格に合わせるかは販売店が判断します。そのため、2026年4月以降も店によって値札が揃わない時期がありました。
「定価」は固定された価格ではない
一般に「定価」と呼ばれる67,100円は、正確にはメーカー希望小売価格です。メーカーの表示は税別61,000円で、税込67,100円は消費税10%を加えた計算値です(2026年10月確認、サントリーの商品情報)。メーカー自身が「販売店の価格を拘束しない」と案内しており、店頭やECの価格は各店が自由に決めます。メーカーが小売価格を守らせることは独占禁止法で原則として禁じられているため、67,100円は「この値段で売らなければならない価格」ではありません。この記事でいう「定価で買う」とは、税込67,100円で購入することを指します。
バーや酒販店が外国人客から価格を聞かれた場合は、「メーカー希望小売価格は税込67,100円です。ただし実際の価格は店ごとに異なります」と二段に分けて伝えると誤解が起きにくくなります。メニューの値付けは希望小売価格ではなく、実際の仕入れ値を基準に組み立てます。
古い数字を見分ける:表記別の読み方
検索で出てくる価格には、改定前の数字が混ざっています。2026年4月より前の情報では税別55,000円(税込60,500円)、2024年4月より前の情報では税別32,000円が、それぞれ希望小売価格として書かれています。比較サイトや過去の記事で見かけた数字は、次の表に当てはめて判断してください。
| 見かける表記 | 中身 | 扱い方 |
|---|---|---|
| 税別61,000円/税込67,100円 | 2026年4月1日出荷分からの現行希望小売価格(税込は税別に10%を加えた計算値) | 現行価格として扱ってよい |
| 税別55,000円/税込60,500円 | 2024年4月改定時の希望小売価格(2026年4月の改定前まで適用) | 2026年4月より前の情報の目印。「参考上代60,500円」もこの税込価格に当たる |
| 税別32,000円/税込35,200円 | 2022年改定時の希望小売価格 | 2024年4月より前の情報の目印 |
| 税込か税別か書かれていない金額 | 判別できない | ×1.1で67,100円と一致するかを確かめる |
| 「山崎 Story of the Distillery 2026 EDITION」の価格・抽選情報 | 山崎18年とは別の商品 | 山崎18年の価格として扱わない |
- 掲載日・更新日を確認します。2026年4月1日より前の情報なら、改定前の価格が書かれている可能性が高くなります。
- 税込か税別かを確認します。酒類は軽減税率の対象外のため消費税は10%です。税別61,000円×1.1=税込67,100円になるかで検算します。
- 容量が700mlかを確認します。
- 山崎18年の単品か、セット品や限定品ではないかを商品名で確認します。
- 最後に、メーカーの現行の商品情報と照らし合わせます。
基本スペックとラベルから読み取れること
- 発売年:1992年
- 原材料表示:モルト
- アルコール度数:43%
- 容量:700ml
- 原酒構成:酒齢18年以上のスパニッシュオーク樽熟成原酒が中心で、ミズナラ樽の長期熟成原酒も含む
原材料が「モルト」だけという表示は、大麦麦芽(モルト)のみを原料とし、グレーン原酒を含まないことを示します。「シングルモルト」とは、麦芽のみを原料とし、単一の蒸溜所で蒸溜した原酒だけで造ったウイスキーのことです。「シングル」は単一の蒸溜所を意味します。「18年」は使われている原酒のうち最も若いものの酒齢で、平均の熟成年数ではありません。
サントリーは、山崎18年を日本洋酒酒造組合の「ジャパニーズウイスキーの表示に関する基準」に合致する製品としています。この基準は、次の3点を求めています。
- 糖化・発酵・蒸溜を日本国内の蒸溜所で行うこと
- 木製樽に詰めて日本国内で3年以上貯蔵すること
- 日本国内で、アルコール分40%以上で瓶詰めすること
一方で、この基準は色調を整えるためのカラメルの使用を認めています。スコッチのスコッチウイスキー規則(SWR 2009)も同じ考え方です。シングルモルトに単一蒸溜所でのポットスチルによる蒸溜を求めつつ、着色料としてE150a(プレーンカラメル)を認めています。
麦芽のピートの強さ(フェノール値ppm)、冷却濾過(低温で濁りの成分を取り除く処理)の有無、着色の有無は、メーカーの公表情報では確認できません。基準に適合していることだけを理由に、無着色と言い切ることはできません。贈答品の説明書きや店のメニューにも、確認できた事実だけを書くようにしてください。
定価で買える場所はどこか:販売ルート別の応募条件と当選までの実務

山崎18年を税込67,100円で買える機会は、ほぼ抽選販売に限られます。店頭の棚に常に並んでいることはまずないと考えてください。多くの販売店は、抽選で公平に割り当てる方法をとっています。供給を後から増やせない理由は第3章で説明します。
販売ルート別の特徴
| ルート | 応募の入口 | 条件の傾向 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 百貨店・量販店の抽選 | 店舗アプリ・外商・店頭 | 購入実績や店頭受け取りを条件にする例が多い | その店を普段から使っている人 |
| サントリーと取引のある酒販店 | 店頭・常連向けの案内 | 継続的な取引関係が前提になりやすい | バー・飲食店の仕入れ担当者 |
| ECの招待制・抽選 | EC会員ページ | 購入額や会員ランクで招待される形式がある | 配送で受け取りたい人 |
メーカー公式の抽選と空港免税店は、上の表に含めていません。メーカー公式については、山崎18年の抽選告知を確認できていません。空港免税店については、山崎18年700mlを予約できるという公式告知を確認できていません。また、免税販売の価格は、国内の税込希望小売価格67,100円と同じ条件では比べられません。免税店を検討する場合は、商品・在庫・販売価格を各店の最新の告知で確かめてください。
一次情報の例として、すでに終了した販売例を挙げます。オーケーは2026年9月、銀座店限定で山崎18年700mlの単品を税込67,100円で抽選販売すると告知しました。応募にはアプリの会員登録と、所定の購入実績が必要でした。この抽選の受付はすでに終わっています。単品で、しかも希望小売価格どおりという好条件でした。ただ、購入実績という入口があるため、告知を見てから準備を始めても間に合いません。
本記事の確認時点(2026年10月)では、告知日・応募期限・応募条件・受取場所まで販売店の公式情報で確認できた、受付中の抽選はありません。
応募条件の4つの型と判断基準
- 会員登録のみ:最も応募しやすい一方、応募者が集中するため倍率は高くなります。数を打つための枠と考えます。
- 購入実績が必要:倍率は下がりますが、実績づくりの出費がかかります。普段の買い物の範囲で条件を満たせる店に絞ります。
- 店頭受け取り限定:受け取り期限内に来店できるかが条件になります。遠方の店は当選しても辞退することになりかねません。
- 単品か抱き合わせか:抱き合わせの場合は、支払総額から「同梱品を自分で買うならいくら払うか」を差し引いて実質の支払額を出します。不要な同梱品なら、実質の支払額は定価の67,100円を上回ります。
当選後に確認すること
- 受け取り期限と支払い期限(期限を過ぎると当選が取り消されるか)
- 本人確認の方法(身分証の種類、登録した名義との一致、代理受け取りの可否)
- 転売禁止の規約の範囲(個人間の譲渡や業務用への転用も禁止に含まれるか)
- 免税店の場合は、受け取り場所と、搭乗便が変わったときの扱い
- 贈答に使う場合は、化粧箱が付くか、のし・包装に対応してもらえるか
バーや酒販店では、個人向け抽選で当選したボトルを店で提供すると、規約上の転売や業務利用に当たる場合があります。店の在庫は、取引のある酒販店を通じた業務用の仕入れで確保するのが筋です。
並行応募の管理方法
- 応募先を「会員登録済み」「購入実績が必要」「受け取りに行ける」の3つの条件で一覧にします。
- 公式サイトと店舗アプリの告知を、決まった曜日に確認します。告知から締め切りまでが短い抽選もあるため、アプリの通知はオンにしておきます。
- 応募日、締め切り、当選発表日、受け取り期限を1行ずつ記録し、当選が重なったときにどちらを優先するかを先に決めておきます。
- 応募する前に、商品名・容量・単品かどうかを確認します(名称の似た限定品は第1章の表を参照)。
なぜ定価で出回らないのか:18年熟成原酒の供給構造と製法から見た理由
山崎18年が税込67,100円の店頭在庫として並びにくいことには、確認できる理由があります。18年以上前の仕込み量と、熟成中の目減りという、長期熟成に伴う制約です。一方、原酒の配合や需要の動きがどこまで影響しているかは公表されておらず、推測の域を出ません。値上げや転売だけでも説明しきれません。
熟成年数表記が生む「18年遅れ」の供給制約
2026年に出荷できる量は、遅くとも2008年以前に蒸溜して樽詰めした原酒の残量で上限が決まります。仕込み量は、そこから18年以上先の需要を見込んで決めることになります。蒸溜所が設備を増強しても、その成果が18年表記の商品に反映されるのは18年後です。さらに同じ原酒在庫は、熟成途中でほかの商品の配合にも使えます。どの樽を18年以上寝かせておくかという配分の判断も、出荷量を左右します。
エンジェルズシェアが原価を押し上げる仕組み
樽の中の原酒は、熟成中に木材を通して蒸発し、液量が年々減っていきます。この減った分をエンジェルズシェア(天使の分け前)と呼びます。熟成が長くなるほど、1樽から取り出せる量は減ります。その一方で、倉庫の占有、樽の管理、在庫に寝かせた資金の負担は、年数に比例して積み上がります。そのため、熟成年数が延びるほど、1本あたりの原価は比例以上に上がります。
目減りの速さと度数の変化は、温度・湿度・倉庫の構造・樽の置き場所によって変わります。一般に、湿度が高い環境ではアルコールが、乾燥した環境では水が抜けやすいとされ、それによって度数の推移も変わります。夏に高温多湿となる日本の気候では、スコットランドより熟成と目減りが速く進みやすくなります。
なお、熟成中の香味の変化は蒸発だけで起きるものではありません。樽材からの成分の抽出、樽を通して入る酸素による酸化、熟成環境の違いが並行して進み、その表れ方は樽ごとに異なります。
スパニッシュオーク樽とミズナラ樽の原酒
| 原酒 | 18年での役割 | 供給を絞る要因 |
|---|---|---|
| 酒齢18年以上のスパニッシュオーク樽熟成原酒(中心) | 厚みと甘酸っぱさの骨格。メーカーが示すレーズン・チョコレートの香りの軸 | 山崎18年に使う樽の前歴・比率・調達条件は公表されていない |
| ミズナラ樽の長期熟成原酒 | 複雑さと余韻の奥行き | ミズナラ材は樽材に適した大径木が少なく、液漏れしやすいとされる。持ち味が出るまで長い熟成が必要 |
サントリーが公式ラインナップで公表しているのは、山崎18年がスパニッシュオーク樽熟成原酒を中心とし、ミズナラ樽の長期熟成原酒も用いている、という点までです。配合比率、各原酒の在庫量、供給上の制約は公表されていません。複数の長期熟成原酒を用いるため、必要な原酒の確保が供給に影響しうる、というところまでが言える範囲です。ブレンダーは樽ごとの香味を評価して配合を調整します。そのため、特定の1種類の原酒の量だけでロットの量が決まるとは言えません。
樽材と、樽に前に入っていた酒、ファーストフィルかリフィルかは、それぞれ別の情報です。スパニッシュオークは、一般にアメリカンオークよりタンニンが多く、濃い色調とドライフルーツのような香りを与えやすいとされます。
シェリー樽についても補足します。現在の主流は、ソレラで長年使われた古樽ではありません。ウイスキー熟成用に樽を組み、オロロソなどのシェリーでシーズニング(樽に酒を詰めて一定期間なじませる処理)したものです。また、ファーストフィル(初めてウイスキーを詰める樽)ほど樽の影響が強く出て、リフィル(再使用の樽)では穏やかになります。
ただし、山崎18年に使うスパニッシュオーク樽の前歴や、ファーストフィルとリフィルの比率は公表されていません。ここに挙げた一般論を、そのまま山崎18年に当てはめることはできません。
造り分けの多さは、複雑さの土台であり量産の壁でもある
山崎蒸溜所は、木桶とステンレスの発酵槽を使い分けています。一般に、木桶には乳酸菌などが住みつきやすいとされます。酵母の働きが落ちる発酵後半に乳酸菌が増えると、エステル類の生成が進み、香味が複雑になります。発酵時間が長いほど、この影響は出やすくなります。ステンレスは温度と衛生の管理がしやすく、クリーンな酒質に向きます。ただし、山崎の木桶でどの菌がどれだけ働き、山崎18年の香味にどう寄与しているかは公表されていません。
蒸溜工程には、形状の異なるポットスチルが16基あります。加熱方式は工程ごとに分かれており、サントリーの説明によると次のとおりです。
- 初溜(もろみを蒸溜する1回目):すべて直火加熱
- 再溜(初溜液を蒸溜する2回目):すべて間接加熱
一般に、首の形やラインアームの角度によって還流(蒸気が冷えて釜に戻る量)が変わります。還流が多いほど軽い酒質に、少ないほど重い酒質になりやすい傾向があります。直火加熱では、釜底が局所的に高温になります。そのため、もろみの成分がメイラード反応(糖とアミノ酸が加熱で反応する現象)を起こし、香ばしく重い香味成分が生じやすくなります。ただし、これらはあくまで一般的な傾向です。山崎18年の特定の香味がどの設備や工程から生まれたかは、断定できません。
この組み合わせが、ブレンダーが使える原酒の幅を広げています。その反面、原酒の種類ごとの仕込み量は小さくなります。18年の味を毎ロット揃えるには、18年以上前に仕込んだ複数タイプの原酒が、いずれも必要量だけ残っていなければなりません。1種類の酒質を大量に造る設計より、量産の自由度は低くなります。
受賞歴
山崎18年は、2025年のインターナショナル・スピリッツ・チャレンジで、全部門の最高賞「シュプリーム チャンピオン スピリット」を初めて受賞しました(公式の受賞歴)。
判断の目安
- 購入を検討する人:供給制約は年単位で続く構造なので、在庫が短期で改善することを待つより、抽選への継続応募を前提に計画します
- バー・酒販店:「なぜ高いのか」と聞かれたら、18年以上前の仕込み量、蒸発による目減り、スパニッシュオークとミズナラの二系統の原酒を、根拠として順に説明します
なお、2023年の設備刷新後に蒸溜された原酒が18年表記の商品に使えるのは、早くても2041年以降です。現行ボトルの香味を刷新と結びつけて説明する根拠はありません。
定価で買えないときの判断基準:実勢価格で買う・バーで飲む・待つ

抽選に外れ続けたときの選択肢は、実勢価格で買う、バーで1杯から飲む、次の抽選を待つ、の3つです。どれを選ぶかは、ボトルを何に使うかで決まります。
| 用途 | 実勢価格で買う | バーで飲む | 待つ |
|---|---|---|---|
| 自分で味を知りたい | 割高。上乗せ分がそのまま負担になる | 最も合理的。1杯で判断できる | 飲んで気に入ってから抽選を続ける |
| 期日のある贈答 | 期日に間に合わせる唯一の手段になり得る | 代わりにならない | 期日に余裕があれば有力 |
| 未開栓で保管したい | 保管状態を確認できない品は避ける | 該当しない | 正規の流通経路で入手できるまで待つ |
| 店で提供したい | 規約・出所が不明な品は不適 | — | 業務用の仕入れルートを優先 |
二次流通で確かめること、確かめきれないこと
- 保管状態:直射日光や高温は色や香りを劣化させます。ワインのように横置きで長く保管されたボトルは、度数の高い液体がコルクに触れ続けてコルクが傷み、液漏れや異臭の原因になります。出品写真や説明で、立てて保管されていたかを確認します
- 液面:同じ容量のボトルより液面が低ければ、栓の隙間から蒸発や漏れが起きた可能性があります
- 付属品:化粧箱の有無で、贈答に使えるかが変わります。箱の傷みは保管環境の手がかりにもなります
- 偽造・詰め替え:キャップシールやラベルの印刷は、写真である程度確認できます。ただし、本物の空き瓶に別の液体を詰め直した品は、外観ではまず見分けられません。試飲しても、真贋を確定することはできません。購入時は、販売者の信頼性、購入記録(購入日や購入店を示す記録)、返品条件を優先して確認します
着色・冷却濾過の有無と真贋は、ラベルからは判断できません(基本スペックの節を参照)。
バーの1杯の価格はどう決まるか
700mlをシングル30mlで注ぐと約23杯分です。仮に税込67,100円で仕入れたとしても、液体の原価だけで1杯あたり約2,900円になります。実際には仕入れ値そのものが店ごとに違います。さらに、注ぎこぼしや最後の数杯で香りが落ちるロス、開栓後に売り切るまでの期間を織り込むため、1杯の価格は原価の単純な23分の1では収まりません。注文するときは「山崎18年をシングルで、ストレートとチェイサーを」と量と飲み方まで伝えると、価格の確認も含めて話が早く進みます。
ボトルより1杯で試すほうが合理的なのは、次のような場合です。まだ味を知らない場合、飲む頻度が月に数杯程度で開栓後に長く残りそうな場合、そして12年など年数違いと飲み比べたい場合です。
価格に見合う飲み方
- チューリップ型のテイスティンググラスに常温で注ぎ、まずストレートで香りを取ります。メーカーが示すレーズン・杏・チョコレートを手がかりにします
- スポイトで常温の水を1〜2滴ずつ加えます。度数が下がると、アルコールに隠れていた果実香や樽由来の香りが立ち上がります。加えるたびに香りを取り直し、開き方の変化を確かめます
- 口に含んで、蜂蜜のような甘さ、甘酸っぱさ、スパイシーさがどの順で現れ、どれだけ余韻に残るかを確かめます
- 香りを損なわずに飲みやすくしたい場合は、常温の水と1:1のトゥワイスアップにします
ハイボールにすると、炭酸の刺激と数倍の希釈で、長期熟成で得た繊細な香りの層が薄まります。数杯飲んで香味を把握したあとに、1杯だけ試すくらいが価格に見合う使い方です。
開栓後の保管
開栓後は、ボトル内の空気が増えるほど酸化と揮発が進み、香りの輪郭が鈍くなります。基本は、栓を確実に閉め、光の当たらない涼しい場所に立てて置くことです。残量が減ってから長く保管したい場合は、小瓶への移し替えも選択肢になります。その場合は、清潔でにおいの残っていない、密閉できる酒類向けの容器を使います。移す作業はできるだけ短時間で済ませ、空気に触れる時間を減らします。移し替えのときの空気接触や、容器のにおい、栓の密閉不良も品質に影響するため、必ず移し替えなければならないわけではありません。贈答品を開栓せずに保管する場合も、置き方と温度は同じです。
贈答・海外の知人・外国人客への対応で押さえる点
山崎18年を贈答や案内に使う場面では、ボトルを手に入れることより先に、受け取る側の条件を確かめておく必要があります。
贈答用に選ぶときの判断
- 期日があるか:抽選では当落も受け取り時期も選べません。年末の挨拶や記念日など期日が決まっている贈答では、抽選だけに頼らないでください。
- 化粧箱が付くか:箱が付くかどうかは販売ごとに異なります。取引先への贈答では、箱がないと見劣りします。応募する前に、告知の商品説明で付属品を確認します
- 添え書きの文例:「使用原酒はすべて18年以上の熟成」「2025年インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ『シュプリーム チャンピオン スピリット』受賞」
- 取引先の贈答規程:贈答品の金額に上限を設けている企業があります。実勢価格で購入した場合は、その金額が相手の社内規程に触れないかを考えます
海外在住の知人へ送る場合
国際発送でまず確かめるべきなのは、日本側の手続きではなく宛先国の条件です。酒類の輸入規制、関税や酒税、個人宛ての数量制限は国によって異なり、贈り物であっても課税の対象になることがあります。また、配送業者によっては酒類をそもそも引き受けません。
- 宛先国の税関の公式情報で、個人宛ての酒類が受け取れるか、免税の範囲と数量の上限がどうなっているかを確認する
- 利用する予定の配送業者に、酒類を引き受けているか、引き受ける場合の梱包と申告の条件を問い合わせる
- 税を受取人が支払う形になる場合は、そのことを事前に相手へ伝える
- 品名・容量・度数(43%)・価格を、正確に申告する
手荷物で持って行く場合でも、入国する国の持ち込み範囲を超えれば課税されます。この点は発送する場合と同じです。
外国人客から購入先を聞かれたとき
「抽選販売が中心で、店頭で常に買えるわけではない」という前提から伝えます。空港免税店の予約販売は、実施時期も条件も変わります。「空港で買える」と言い切らず、公式の最新の告知を確認するよう勧めます。英語では、次のように伝えれば足ります。
"Yamazaki 18 is mostly sold by lottery in Japan, so it's rarely on store shelves. Airport duty-free pre-orders may be possible, but please check the latest official announcements."
酒販店が値付けと抽選条件を決めるとき
希望小売価格に拘束力はありません。それでも税込67,100円で売ると「定価で買える店」と認識され、顧客の信頼につながります。抽選条件の設計例としては、前の章で触れたオーケーの告知(銀座店限定、アプリ会員登録と所定の購入実績が必要)が参考になります。
| 条件 | ねらい | 注意点 |
|---|---|---|
| アプリ会員登録 | 応募者を特定し、重複応募を防ぐ | 単独では倍率が上がりやすい |
| 購入実績 | 常連客に還元し、転売目的の応募を減らす | 条件の水準と集計期間を明示する |
| 店頭受け取り・本人確認 | 名義貸しを防ぐ | 受け取り期限と代理受け取りの可否を事前に示す |
| 単品・1人1本 | 定価で販売する意味を保つ | 抱き合わせにすると実質価格が上がる |
よくある質問

抽選に当選した商品の名義を、家族に変えて受け取ってもらえますか?
扱いは販売店の規約によって異なり、一律には言えません。応募時の登録名義と受け取り時の身分証の一致を求める抽選では、名義の変更や代理受け取りを認めないことがあります。応募する前に規約で代理受け取りの可否を確認してください。書かれていない場合は、当選後に自己判断せず、販売店に問い合わせます。
12年と18年を飲み比べるときは、どの順番でどれくらいの量にすればよいですか?
熟成の短い12年から先に飲み、18年をあとにします。長期熟成の厚い香味を先に取ると、あとに飲む若い原酒の香りを捉えにくくなるためです。量は1種類15ml程度の少量で揃えます。同じ形のグラス、同じ温度で並べ、ストレートで香りと味を比べてから、同じ量の水を加えて開き方の違いを見ます。間に水を飲んで口の中を整えると、比較しやすくなります。
未開栓のまま何年も置いておけば、瓶の中で熟成が進んで味がよくなりますか?
瓶詰め後は樽材と触れないため、熟成は進みません。何年置いても酒齢は18年のままです。保管中に起こりうるのは、光や高温による劣化と、栓の隙間からの目減りです。未開栓で保管する目的は今の香味を保つことであり、寝かせて味がよくなることを期待するものではありません。
山崎18年をオン・ザ・ロックで飲むのはもったいないですか?
氷で温度が下がると香り成分が揮発しにくくなります。そのため、ストレートや少量の加水で感じられるレーズンや杏の香りを捉えにくくなります。また、氷が溶けるにつれて度数も味わいも変わり続けます。ロックで飲むなら、まず香りを確かめてからにし、溶けにくい大きな氷を使って変化を緩やかにします。
開栓後に香りが落ちてきたかどうかは、どう見分ければよいですか?
経過日数よりも、同じ条件で比べられるかどうかが大切です。毎回同じグラス・同じ温度・同じ量で注ぎ、開栓直後に記録した香りのメモと照らし合わせます。果実香の立ち上がりが弱くなり、余韻が短くなってきたら変化のサインです。開栓した日に香りと味の印象を書き残しておくと、比べやすくなります。
出典・参考にした情報
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。