「東京 インターナショナル バーショー 2023」にて、日本のウイスキー産業100周年を記念して、5つの特別なウイスキーが発表され、来場者たちを驚かせました。これらのウイスキーは、日本を代表するウイスキーメーカー5社(キリン、サントリー、ニッカ、ベンチャー、マルス)が合同で開発したもので、各社のマスターブレンダーが独自のテーマに基づいて仕上げたものです。
各社のブレンダーは10年以上にわたり、情報交換や懇親を重ねる中でこの共同プロジェクトを進め、その成果が今回のウイスキーとなりました。彼らは各社の原酒をブレンドし、各社の原酒は5%以上使用し、自社の原酒は60%未満に留めることをルールとして制定。個々のブレンダーが目指す香味に合わせて原酒を選び、その結果として5つの異なるテーマのウイスキーが生まれました。
特筆すべきなのは、これらのウイスキーが高額商品として販売されるのではなく、希望する来場者に無料で提供された点です。これにより、多くのウイスキーファンが、これらの独特な風味と各社の哲学が反映されたウイスキーを体験する機会を得ました。
このプロジェクトは、競争の激しい業界であるにもかかわらず、各社が協力し、共同で価値を創造するという新たな視点を示しています。それぞれの会社のブレンダーが共に働き、互いの知識と技術を共有し、調和のとれたウイスキーを作り出すことで、ウイスキー産業の未来への新たな道筋を示しました。これは、単に商品を開発するだけでなく、業界全体の成長と進化に対する一石を投じる試みであり、ウイスキーの新たな可能性を世に示したものと言えるでしょう。
2023年5月18日(木) WHISKY Magajine
日本のトップブレンダーたちが手を組んだ夢のウイスキー
http://whiskymag.jp/tibs_2023_01/