月光川蒸留所がウイスキー製造を開始!山形発ウイスキー新時代の幕開け【毎日新聞】

鳥海山のふもと、山形県遊佐町にて、地元の酒造会社がウイスキー製造を開始。国産ウイスキーの歴史は100年を迎え、ハイボールや「ジャパニーズウイスキー」の人気が高まっている。この地域の豊富な伏流水や独特の風土が、新しいウイスキーの熟成にどのような影響を与えるのかが注目されている。

「月光川蒸留所」は、1832年創業の「楯の川酒造」が運営。鳥海山の水源や日本海の近くに位置しており、9月中旬の操業開始に向けての準備が進行中。製造部長の長谷川千浩氏は、蒸留所の立地の利点として、大量の冷却水が利用できることを挙げている。また、熟成の工程での独特の香りの形成や、周囲の環境がウイスキーの味わいにどのような影響を与えるのかにも期待が寄せられている。

日本酒製造の技術を活かし、高品質なウイスキーの製造を目指す同蒸留所は、2024年3月に限定販売を開始し、年間8万~10万リットルの生産を予定している。

一方、鳥海山近くの棚田地帯に位置する「遊佐蒸溜所」は、焼酎メーカー「金龍」が2018年に稼働させたもので、山形県初、東北地方で3番目のウイスキー工場となる。この新規参入は、経営の多角化と、高品質のウイスキーを世界に認められることを目的としている。

2022年2月に初めて出荷された「THE YUZA DISTILLERY First edition 2022」は、バニラのような香りと深い余韻が特徴で、発売と同時に8000本が完売。さらに、英国の品評会で金賞を受賞した。佐々木雅晴社長は、ウイスキー製造において良質な水の重要性や、貯蔵場所の気候がウイスキーの特徴を形成することを強調している。彼は、ウイスキーのブームがいつか終わることを認識しつつ、その後も世界での認知度を保つことが重要だと述べている。

遊佐蒸溜所は、世界基準の品質を追求し続け、年間約18万リットルの生産を目指している。また、今秋には新製品の発売も予定されている。

2023年9月1日(金)「毎日新聞」
広がる山形県産ウイスキー 良質な水と自然が生む“深みと余韻”
https://mainichi.jp/articles/20230901/k00/00m/040/126000c

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