ジャパニーズウイスキーの聖地「山崎蒸溜所」の建設秘話と製造の秘密に注目!

日本を代表するウイスキーメーカーであるサントリーの山崎蒸溜所。今回のブログでは、山崎蒸溜所の歴史、製造設備、貯蔵庫、そしてウイスキー館の魅力について詳しく解説していきます。ウイスキーの製造工程から熟成、テイスティングまで、ジャパニーズウイスキーの世界を存分に堪能できる内容となっています。ウイスキー愛好家の方はもちろん、これからウイスキーを学びたい方にもおすすめのブログです。

目次

1. 山崎蒸溜所の歴史と立地

 

山崎蒸溜所は、日本で初めて本格的なモルトウイスキーの蒸溜所として建設されました。その建設は、サントリーの創業者である鳥井信治郎の熱意と情熱によって実現しました。当時、スコットランドやアイルランド以外でウイスキーを作ることは考えられていませんでしたが、鳥井は日本らしいウイスキーを作るという信念を持っていました。

山崎蒸溜所は、京都の南西に位置しています。この場所は、ウイスキーの製造に欠かせない良質な水が豊富に存在するため選ばれました。この地には「離宮の水」と呼ばれる名水や、茶人の千利休が茶室「待庵」を設けた水生野と呼ばれる名水の里があり、水の質が非常に高いことで知られています

山崎蒸溜所の立地は交通の要所でもあります。大都市である大阪や京都に近く、物資の運搬が容易であるため、蒸溜所の建設地として最適とされました。この立地は多くの人々が蒸溜所を訪れ、ウイスキーを身近に感じることができるようにしました。

このような歴史と立地の特徴を持つ山崎蒸溜所は、日本のウイスキー産業の発展に大いに貢献してきました。今後も山崎蒸溜所は、ジャパニーズウイスキーの聖地としてその魅力を継続的に発信し続けることでしょう。

2. 山崎蒸溜所の製造設備

distillery

山崎蒸溜所では、ウイスキーの製造に使用するさまざまな設備を備えています。このセクションでは、山崎蒸溜所の製造設備について詳しく紹介します。

2.1 単式蒸溜器(ポットスチル)

山崎蒸溜所には合計16基のポットスチルが設置されています。そのうち4基は2013年に新たに増設されました。これらのさまざまな形状のポットスチルによって、様々なタイプの原酒を製造することができます。

  • ポットスチルの形状:山崎蒸溜所ではストレートタイプやバルジタイプなど、多様な形状のポットスチルが使用されています。それぞれの形状が異なる特性を持ち、個性豊かな原酒を生み出すことができます。

2.2 フロアモルティングの導入

山崎蒸溜所では大規模な改修工事を行い、「フロアモルティング」と呼ばれる伝統的な製法を導入しました。この製法では、大麦を床に広げて発芽させ、麦芽を作ります。この工程によって、山崎蒸溜所独特の風味や個性が生まれます。

2.3 蒸留釜の改修

山崎蒸溜所では、「パイロットディスティラリー」と呼ばれる小規模な蒸留施設の改修も行われています。この改修により、直火加熱の蒸留釜に加えて、電気式加熱も可能な蒸留釜が導入されました。これにより、ウイスキーの品質や味わいに影響を与える異なる加熱方法を研究することができます。

蒸留釜の新しい加熱方法

  • 直火加熱:伝統的に使用されてきた加熱方法で、ウイスキーに深い味わいや複雑な香りをもたらします。
  • 電気式加熱:新たに導入された加熱方法で、二酸化炭素の発生を抑えつつ、品質向上を実現しています。

以上が、山崎蒸溜所の製造設備に関する概要です。これらの多様な設備によって、山崎蒸溜所は個性豊かな原酒を生産することができます。ウイスキー愛好家にとって、山崎蒸溜所の訪問は貴重な体験となるでしょう。

次のセクションでは、山崎蒸溜所の特徴的な貯蔵庫とウイスキーの熟成について探っていきます。

3. 貯蔵庫とウイスキー熟成

 

山崎蒸留所の貯蔵庫は、ウイスキーの熟成に欠かせない重要な場所です。ここでは、ウイスキーが長期間寝かされることにより、独特な風味と深い味わいが生まれます。

貯蔵庫の役割と種類

貯蔵庫は樽に入ったウイスキーを保管する場所で、様々な種類と大きさの樽が並べられています。これらの樽は、ウイスキーの熟成に影響を与える重要な要素となります。

貯蔵庫には、さまざまな種類の樽が置かれています。中には約100年前から眠り続ける超希少なものもあります。また、ウイスキーに特有の香りや味を付与するために使用される香木のミズナラ樽もあります。これは、海外産木材の輸入が困難になった戦時中に、シェリー樽の代用品として開発されたものです。

ウイスキーの熟成プロセス

ウイスキーの熟成は、貯蔵庫で行われます。熟成には、通常3年から10年以上の年月がかかります。この間、ウイスキーは木製の樽に入れられ、長期間寝かされます。

熟成の過程で、ウイスキーは樽の中で少しずつ味わいや香りを染み込ませながら、徐々に複雑な味わいに変化していきます。また、樽の中で酸化や蒸発が起こり、ウイスキーの色や風味にも影響を与えます。

サンプリング作業

貯蔵庫見学の後、山崎蒸留所ではサンプリング作業も行われています。これは、熟成したウイスキーの品質チェックのために行われる作業です。

サンプリング作業では、樽のダボ栓を開け、そこから原酒をボトルへ移す作業が行われます。この時、開けたての原酒を拝見することができます。

このサンプリング作業は、いわばウイスキーの最終チェックです。つくり手が原酒の品質や味わいを確認し、最高品質のウイスキーを生み出すための重要な作業となっています。

貴重な体験とウイスキー熟成の重要性

貯蔵庫でのウイスキー熟成は非常に重要なプロセスです。長期間の熟成により、ウイスキーに独特な香りや風味が付与されます。

山崎蒸留所の貯蔵庫では、さまざまな種類の樽が使用され、長年の経験と技術をもとにウイスキーを熟成させています。この貴重な体験からも、ウイスキー作りの難しさと熱意が伝わってきます。

ウイスキーの熟成には時間と努力が必要ですが、その結果、素晴らしい味わいを楽しむことができます。山崎蒸留所の貯蔵庫では、長い年月をかけて育まれたウイスキーが待っています。ぜひその味わいを体験してみてください。

4. ウイスキー館とテイスティング

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サントリーの山崎蒸溜所には、見学者を驚かせる多くのウイスキーボトルが展示されているウイスキー館があります。ウイスキー館では、有料試飲場やお土産コーナーも用意されており、リラックスしながらウイスキーを楽しむことができます。

ウイスキー館では、いくつかの蒸溜所限定の銘柄を含む試飲が可能です。具体的な銘柄としては、山崎12年や白州25年などがあります。また、サントリーが輸入しているウイスキーも非常に低価格で試飲することができます。さらに、ミドルトン・ベリー・レアは700円で試飲できます。他にも多数のウイスキーが取り揃えられています。

試飲はほぼ原価で提供されているため、ウイスキーファンにとっては貴重な機会です。ぜひ自分の好みに合わせたウイスキーをじっくりと味わってみてください。

また、ウイスキー館では展示も充実しており、山崎蒸溜所の歴史や製造工程について詳しく解説されています。以下は、見学者にとって楽しいコンテンツの一部です。

4.1 展示内容

  • 山崎蒸溜所の歴史に関する展示
  • ウイスキーの製造工程についての解説
  • 製造に使用される機械や設備の展示

エントリー層から上級者まで、幅広い層が楽しめる内容となっています。ウイスキーの製造工程に興味がある方は、ぜひ展示を見学してみてください

4.2 テイスティングラウンジ

リニューアル後のウイスキー館では、テイスティングラウンジも改修されています。ポットスチルを再利用したバーカウンターやテーブル、窓から見える美しい景色を楽しみながらリラックスできるローチェアが設置されました

ウイスキーボトルの試飲はこちらで行われます。蒸溜所限定の銘柄から輸入ウイスキーまで、幅広い種類のウイスキーを堪能することができます。また、ガイドの説明を聞きながら味わうことで、ウイスキーの特徴や味わいをより深く理解することができます。

ウイスキー好きにとって、山崎蒸溜所のウイスキー館は必見の場所です。見学は無料ですが、山崎蒸溜所自体への入場には事前予約(先着順)が必要です。公式サイトや電話で予約を行ってください。

ウイスキーの歴史や製造工程に興味がある方は、ぜひ山崎蒸溜所のウイスキー館を訪れてみてください。ここでしか味わえないウイスキーを試飲し、リラックスしたひとときを過ごすことができるでしょう。

5. ジャパニーズウイスキーの人気と展望

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ジャパニーズウイスキーの人気の理由

ジャパニーズウイスキーが注目を集める背景には、その素晴らしい品質があります。特に「山崎12年」と「白州25年」は、サントリーを代表するウイスキーとして高い評価を受けています。これらのウイスキーは、独自のスモーキーさやフルーティーさなどの個性があり、その味わいは世界中で評価されています

ジャパニーズウイスキーは国際的な品評会でも常に脚光を浴びており、その評価はますます高まっています。需要の急増と供給不足により、一部の銘柄は非常に希少となり、市場価値が上昇しています。

ジャパニーズウイスキーの展望

将来においても、ジャパニーズウイスキーはさらなる成長が予測されています。2024年4月1日からは、日本洋酒製造組合が制定したジャパニーズウイスキーの表示基準が完全に適用されることになります。これにより、より高品質なジャパニーズウイスキーが世界中で認められることが期待されています。

また、サントリーウイスキーは顧客の多様なニーズに応えるため、幅広い原酒の製造を強化しています。さらに、ハイボールというウイスキーを炭酸で割った飲み方を通じて、ウイスキー市場をリードすることも重要視されています。飲食店や家庭での品質向上にも力を入れています。

ジャパニーズウイスキー市場の拡大を目指して、サントリーやニッカウヰスキーなどのメーカーは努力を続けています。一部の銘柄の希少性は市場価値を高める一因となっており、需要に対する供給不足の問題も存在しています。しかし、ジャパニーズウイスキーの魅力はますます広まっていくことが期待されます。

まとめ

山崎蒸溜所は、日本初のモルトウイスキー蒸溜所として1923年に創立され、ジャパニーズウイスキー発展の歴史的な地点となっています。優れた水質と微妙な気候、そして丁寧な製造工程により生み出される山崎の個性豊かなウイスキーは、世界中から高い評価を得ています。今後もサントリーは、山崎蒸溜所を通じてさらなる品質向上とジャパニーズウイスキーの普及に取り組んでいくことでしょう。ウイスキーラバーにとって、山崎蒸溜所は聖地となる存在であり続けるでしょう。

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