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サントリーローヤル値上げはいつ?2023年改定と現行価格

サントリーローヤルの値上げは2023年7月出荷分から。700mlの希望小売価格は税別3,360円から3,900円へ約16%上がり、現在も同額です。同時改定の角瓶・オールドとの違い、2026年4月・10月の改定との関係、店頭価格の見方も解説します。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。 掲載している商品の価格・在庫は変動するため、最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

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結論:サントリーローヤルの値上げは2023年7月。700mlは税別3,360円から3,900円へ

**サントリーローヤルが値上げされたのは、2023年7月1日出荷分からです。**サントリーの発表によると、700ml瓶の希望小売価格は税別3,360円から3,900円へ540円上がり、改定率は約16%でした。サントリーが現在掲載している700ml瓶の希望小売価格も税別3,900円(税込4,290円)で、2023年の改定後の価格がそのまま続いています。

ただし、希望小売価格はメーカーが示す目安です。実際の店頭価格は販売店が決めるため、量販店、酒販店、通販では価格が違います。値札を見るときは、税別か税込か、容量が700mlかどうかを先に確かめてください。現在の実勢価格の目安は 3,300円前後(2026年11月3日時点) です。

同じ改定で値上げされた銘柄と、混同しやすい商品

2023年7月の改定では、ローヤルのほかに角瓶、オールド、スペシャルリザーブも対象でした。報道では、改定率は角瓶とオールドが約20%、スペシャルリザーブはローヤルと同じく約16%とされています。響・山崎・白州の長熟品のように価格が倍以上になったわけではありません。ローヤルの値上げは、日常的に飲まれるブレンデッドの価格帯がまとめて見直された改定の一つです。

商品容量希望小売価格(税別)注意点
ローヤル(2023年改定前)700ml3,360円2023年6月までの出荷分の価格
ローヤル(2023年改定後・現行)700ml3,900円税込4,290円。通常品の基準となる価格

〈未歳〉ボトル(税別11,800円)は限定品で、値上げではありません。詳細は後の章で扱います。

2026年の2つの改定とローヤルの関係は次の章で整理します。現行の700ml希望小売価格は税別3,900円のままです。

品薄やプレミア価格の話はローヤルにどこまで当てはまるか

ローヤルは1960年にサントリーの創業60周年を記念して発売され、現在も定番として販売されているブレンデッドウイスキーです。値上げによって通常品にプレミア価格がつき、市場価格が高騰すると判断できる裏付けはありません。出荷調整の話も伝聞の域を出ないため、それを理由に大量に買い置きする根拠にはなりません。買い置きするかどうかは、普段買っている価格と比べて安いか、飲み切る予定のある本数か、直射日光と高温を避けて瓶を立てて置ける場所があるかで判断してください。希望小売価格は「メーカーが示す目安で、店頭価格は販売店が決める」という価格の種類を知るためのもので、買い時の基準にはなりません。

1杯あたりの原価と提供価格の考え方は後の章で扱います。

2026年の値上げでローヤルは対象か:4月改定・10月酒税改正の公式告知を読み解く

ウイスキーのイメージ写真

サントリーは2026年に、4月1日出荷分からの価格改定と、10月1日の酒税改正に伴う価格改定の2つを告知しています。どちらもローヤルの値上げとして扱われがちです。確認した資料では、700mlの2023年7月改定は税別3,360円から3,900円で、現行の商品ページも3,900円です。それ以外の改定でローヤルが対象だったかどうかは、公表資料だけでは確定できないものがあります。改定ごとにローヤルとの関係を整理します。

2023年から2026年までの改定とローヤルの関係

時期告知・報道の内容ローヤルへの影響確かめ方
2023年7月1日出荷分ローヤル、角瓶、オールド、スペシャルリザーブなどが対象値上げ。700mlは税別3,360円から3,900円へメーカーの改定告知
2024年4月報道では響・山崎・白州・知多などの人気銘柄が対象現行の700ml価格は2023年改定後と同じ税別3,900円。対象だったかはこの照合だけでは確定できない現行の希望小売価格と照合。確定はメーカーに照会
2026年4月1日出荷分主な対象ブランドとして「響」「山崎」「白州」を記載告知は主なブランドのみの記載で、対象・対象外は未確定商品情報ページの現行価格。確定はメーカーに照会
2026年10月1日酒税改正に伴う改定。対象カテゴリーにウイスキーなし酒税改正を理由とした値上げの対象ではない告知の対象カテゴリー

「2026年4月にローヤル700mlの希望小売価格が上がった」とは言えない根拠は、4月改定の実施後も、メーカーの商品ページに掲載されている700ml瓶の希望小売価格が税別3,900円のままだという1点です。ただし、現在の価格が3,900円であることは、途中の改定がなかったことの証明にはなりません。2026年4月の告知も主なブランドしか載せていないため、ローヤルが改定の対象だったかどうかは、公表資料だけでは確認できません。

2026年4月の告知を自分で確かめる手順

告知本文に並んでいるのは「主な」ブランドだけで、告知とそのPDFに対象商品の一覧は付いていません。ローヤルについては、次の順で確かめられます。

  1. 告知本文に「ローヤル」の名前があるかを見る。名前が無くても、主なブランドだけの記載なので、それだけで対象外とは判断しない
  2. JANコードで商品を特定する。700ml瓶は4901777188211、スリムボトル660ml瓶は4901777188228
  3. サントリーの商品情報ページで、同じJANコードの現行の希望小売価格を見る。700mlは税別3,900円、660mlは税別3,390円が掲載されている
  4. 改定の対象だったかどうかを確定させたいときは、サントリーのお客様センターに商品名とJANコードを示して照会する
  5. 酒販店やバーは、取引先の卸から届く価格改定案内も合わせて確認する。業務用の仕入れ値は、メーカーの希望小売価格とは別の案内で変わることがある

10月の酒税改正でローヤルが上がるという誤解

酒税は酒類の区分ごとに税率が決められているため、酒税改正があってもすべての酒が値上がりするわけではありません。2026年10月1日の改正に伴うサントリーの価格改定告知では、対象カテゴリーにウイスキーが入っていません。「酒税が変わるからローヤルも上がる前に買っておく」という判断には根拠がありません。買い置きを急ぐ理由にはしないでください。

メーカーが値上げしていないのに店頭価格が上がる理由

希望小売価格は、メーカーが示す参考価格です。店頭価格は販売店が決め、業務用の仕入れ値は卸と店との取引条件で決まります。そのため、メーカーの希望小売価格が据え置きでも、物流費や卸の条件の変化、店の値付けの見直しで店頭価格が上がることがあります。逆に、量販店の特売で希望小売価格を下回ることもあります。

立場ごとの見方は次のとおりです。

  • 家飲み・贈答で買う人:値札が希望小売価格(税込4,290円)より高くても、メーカーの値上げとは限らない。複数の店の価格を比べ、現在の実勢価格の目安 3,300円前後(2026年11月3日時点) と照らし合わせる
  • 酒販店・バー:メーカーの告知ではなく、卸から届く価格改定案内と請求書の単価で仕入れ値の変化を確かめる。提供価格はその実際の仕入れ値で計算し直す
  • 贈る・案内する人:「2026年に値上げされた」と説明せず、冒頭で示した2023年7月の改定と現行の希望小売価格を、年と金額をそろえて伝える

今後ローヤルの値上げがあるかどうかは、サントリーのニュースリリースに価格改定の告知が出るまで分かりません。告知が出たら、商品情報ページの希望小売価格をJANコードで照合し、告知に名前が無い商品の扱いはメーカーに照会してください。

700ml・660mlスリム・限定〈未歳〉ボトルの価格比較:どれをいくらで買うか

現行のサントリーの商品情報では、通常品の700ml瓶が税別3,900円、スリムボトル660ml瓶が税別3,390円です。サントリーはこれとは別に、ローヤル〈未歳〉ボトル(600ml、43%、税別11,800円)を2026年11月4日に全国で数量限定発売する予定だと発表しています。〈未歳〉は2027年の干支「未(ひつじ)」にちなんだ限定ボトルです。「ローヤルが11,800円に値上げされた」は誤りです。

1mlあたりで比べ、レシートの価格で計算し直す

税別の希望小売価格を1mlあたりにすると、700mlは約5.57円、660mlは約5.14円、〈未歳〉は約19.7円です。希望小売価格どおりなら、スリム瓶は名目の価格も1mlあたりの価格も700mlより安くなります。ただし店頭価格は販売店が決めるので、特売などで逆転することがあります。比べるときは、次の手順で確かめてください。

  1. 2本の価格を税別か税込のどちらかにそろえる(片方だけ税込の値札は比較を誤らせる)
  2. 700mlの価格が、660mlの価格の約1.06倍(700÷660)より安ければ、700mlのほうが1mlあたり割安。希望小売価格では3,390円×1.06≒3,596円が分かれ目で、3,900円の700mlはこれを上回る
  3. ポイント還元や送料は、実際に支払った額に含めて計算する。現在の実勢価格の目安は 3,300円前後(2026年11月3日時点)

用途別に、どの瓶を選ぶか

用途向く瓶判断の基準確認すること
家飲み660mlスリム(店頭価格で逆転していれば700ml)1mlあたりの単価税込・税別をそろえて計算した単価
贈答(定番)700ml通常品としての分かりやすさ箱の有無を購入前に店に確認
贈答(記念・年始)〈未歳〉600ml(2026年11月4日発売予定)干支の意匠と数量限定であること予約の可否。発売後の在庫や店頭価格は、発売前の時点では分からない
バーのボトルキープ700mlまたは660ml取れる杯数と棚の奥行き・高さ30mlシングルで700mlは約23杯、660mlは約22杯

ボトルキープでは、1本から取れる杯数と、何本を常時棚に置けるかを先に決めます。660mlは700mlより1杯分ほど少ない一方、瓶が細いので同じ棚幅に多く並べられます。杯数あたりの原価は、前の章と同じく実際の仕入れ値で計算してください。キープ期間が長くなると液面が下がって瓶内の空気が増え、香りが変わりやすくなります。客ごとの消費ペースを見て、減りの遅い客には容量の小さい瓶を割り当てるのも一つの方法です。〈未歳〉は1mlあたり約19.7円と通常品の3倍以上なので、ハイボールや水割りの常用には向きません。開栓するなら、ストレートや少量の加水で香りを確かめる提供に絞るほうが、値付けと内容の釣り合いを説明しやすくなります。

訪日外国人や海外の知人に贈るとき

  • 干支の説明を添える:〈未歳〉の「未」は十二支の羊で、2027年の干支にあたる。干支の習慣がない相手には、年の動物を祝う日本の縁起物だと一言書いたカードを付けると意図が伝わる
  • 通常品700mlの説明:700mlはサントリーがジャパニーズウイスキー表示基準への合致を明記しているので、「Japanese whisky」と紹介できる(基準の中身は後の章)。スリム瓶と〈未歳〉については、同様の記載があるかを各商品の情報で確かめてから説明する
  • 限定品は早めに手配する:〈未歳〉は2026年11月4日発売予定の数量限定品。発売後にどれだけ在庫が続くかは発売前の時点では分からないので、渡す日が決まっているなら、予約できる店を探しておく
  • 持ち出し・輸送では容量と度数を伝える:700mlは43%、〈未歳〉は600mlで43%と発表されている。660mlはサントリーの公式情報の間で度数の記載が分かれているため、現物のラベルで確かめてから伝える。酒類の免税範囲や機内持ち込みの規則は国や航空会社ごとに違うため、渡航先の税関など公的機関の情報で確認する

なぜブレンデッドウイスキーの価格は上がるのか:ローヤルの中身と「ジャパニーズウイスキー」表示から考える

ウイスキーのイメージ写真

2023年7月の改定について、サントリーは理由として、原材料・資材・輸送費などのコスト上昇と、原酒の安定供給に向けた貯蔵庫の増設などの投資を挙げています。この540円の値上げのうち、どの要因がどれだけを占めるかは公表されていません。以下で説明する熟成や在庫の費用は、ブレンデッドウイスキー一般の原価構造としての背景で、ローヤルの値上げ幅への寄与率を示すものではありません。

現行のローヤル700ml瓶は、原材料表示が「モルト、グレーン」、アルコール度数は43%です。モルト原酒は、大麦麦芽だけを原料に単式蒸溜器(ポットスチル)で蒸溜した原酒です。グレーン原酒は、トウモロコシなどの穀物を主原料に連続式蒸溜機で蒸溜した原酒です。この2種類を混ぜたものをブレンデッドウイスキーと呼びます。前の章で触れたとおり、ローヤルは1960年に発売され、60年以上続く定番品です。年代ごとのボトルの見分け方は、オールドボトルの年代判別の記事で扱います。

国産原酒だけでつくり、3年以上寝かせることが原価になる

日本洋酒酒造組合の「ジャパニーズウイスキー」表示基準(業界の自主基準)は、国内での糖化・発酵・蒸溜、国内での木製樽による3年以上の貯蔵、国内での瓶詰めなどを要件としています。サントリーは、現行の700ml瓶がこの基準に合致すると明記しています。輸入原酒で量を補えないため、今日瓶詰めできる量は、少なくとも3年前、長期熟成の原酒であれば十数年前に蒸溜して樽に入れた量で決まります。需要が急に増えても、いま増産した原酒が使えるのは早くても3年後です。熟成を待つあいだにも、次の費用がかかり続けます。

  • 樽:蒸溜した量に見合う樽が必要です。樽は履歴によって抽出の強さが変わります。ファーストフィル(そのウイスキーの熟成に初めて使う樽)は樽由来の成分が強く出やすく、リフィル(再使用の樽)は穏やかで、原酒の個性を残したい場合などに意図して使われます。つくり手は狙う酒質に応じて使い分けます。ローヤルの樽構成は公表されておらず、樽の調達費が原価にどれだけ効いたかは分かりません
  • 貯蔵庫:熟成年数分の在庫を寝かせておく場所と、その管理の費用がかかります
  • エンジェルズシェア(天使の分け前):熟成中に樽から揮発して原酒が減ります。蒸溜した量がそのまま売れるわけではありません
  • 在庫の資金:売上になるのは数年〜十数年先です。そのあいだ、原酒は資金を寝かせた在庫になります

ジャパニーズウイスキーの価格が短期の需給で下がりにくい理由は、この構造にあります。

スコッチの規則との違い

項目ジャパニーズウイスキー表示基準スコッチウイスキー規則(SWR 2009)
法的性格業界の自主基準英国の法令
原料麦芽を必ず使用穀物(麦芽を含む)
蒸溜時度数95%未満94.8%未満
熟成期間3年以上3年以上
樽容量700L以下の木製樽容量700L以下のオーク樽
地理的要件糖化・発酵・蒸溜、貯蔵、瓶詰めをすべて国内で行うスコットランドでの蒸溜と熟成など。シングルモルトはスコットランドでの瓶詰めが必須
瓶詰め時度数40%以上40%以上
着色色調の微調整にカラメル可プレーンカラメル(E150a)のみ可

3年以上の熟成、700L以下の樽、瓶詰め時40%以上という骨格は、どちらも同じです。SWRがスコットランドでの瓶詰めを義務づけているのはシングルモルトですが、日本の基準はブレンデッドを含むすべての商品に国内での瓶詰めを求めている点が違います。

表示基準が保証すること、しないこと

表示基準が保証するのは、国内で製造されたことと、3年以上貯蔵されたことです。一方、年数表記のない商品なので、個々の原酒が何年熟成したかは分かりません。モルトとグレーンの比率も分かりません。また、カラメルが認められているため、表示基準に合致していても無着色とは限りません。通常品ローヤルについては、次の項目を公式の商品情報で確認できていません。

  • 使用麦芽のピート度合い(フェノール値ppm):未確認
  • 蒸溜釜の数と形:未確認
  • 使用樽の種類:未確認
  • 冷却濾過(低温で濁りの成分を取り除く処理)の有無:未確認
  • 着色の有無:未確認

ブレンデッドでは、複数の原酒を組み合わせて目標の香味に整えます。香味をそろえるための組み替えは、年数表記の有無にかかわらず行われます。年数表記のない商品は、使える原酒の年数に下限の縛りがない分、配合の自由度が大きいという違いがあります。ただし、ローヤルのロットごとの配合や変更頻度は公表されておらず、製造時期による香味の差がどの程度あるかも公式情報からは分かりません。

店頭や通販で「○年熟成の原酒を使用」「シェリー樽由来」などと断定する説明を見たら、メーカーの公表情報で裏付けを確かめてください。バーで案内するときや海外の知人に紹介するときに確実に言えるのは、国内で蒸溜・貯蔵・瓶詰めされた、モルトとグレーンのブレンデッドで、700ml瓶は度数43%というところまでです。

値上げ後のローヤルの使い方:家飲みの1杯あたりの原価と、店の値付けの考え方

値上げの影響を家計や店の収支で考えるときは、1本の値段より1杯あたりの原価で見るほうが判断しやすくなります。税別の希望小売価格を容量で割ると、シングル30mlの原価は改定前の約144円から改定後は約167円になりました。1杯あたり約23円の上昇です。ダブル60mlでは約288円から約334円で、約46円上がっています。700ml瓶からシングルで取れるのは約23杯です。店では希望小売価格ではなく、請求書にある実際の仕入れ値でこの計算をやり直してください。

店の値付け:ロスと開栓期間を杯数に織り込む

提供価格は「仕入れ値÷実際に取れる杯数÷目標原価率」で出します。たとえば1杯の原価が167円で目標原価率が25%なら、提供価格は約670円です。計算上の23杯をそのまま使うと、原価を低く見積もることになります。注ぎこぼし、スタッフの味見、瓶底の残りを見込み、実際に取れた杯数を記録して使います。記録が無いうちは22杯前後で仮置きします。週に数杯しか出ない店では、香りが落ちきる前に使い切れるかも確かめます。使い切れずに廃棄や値引きで処分する分があるなら、その分も原価に含めます。値上げ分の扱いは、次の手順で据え置き・値上げ・銘柄変更を比べて決めます。

  • 数字を集める:請求書の仕入れ単価、ジガーで測った1杯の実測量、廃棄や味見によるロス、提供方法ごとの月の販売杯数
  • 必要価格を試算する:目標原価率から、ストレート・水割り・ハイボールなど提供方法ごとに必要な提供価格を出す
  • 3案を月の粗利額で比べる:据え置き(原価の上昇分×販売杯数だけ粗利が減る)、値上げ(必要価格との差と、近い価格帯のメニューとの並び)、銘柄変更(ハイボールの基本の酒を角瓶などに替えた場合の原価と、ローヤルを指名して頼む杯数)
  • 提供方法ごとの傾向を加味する:ストレート・トゥワイスアップは、ローヤルの香味を目当てに頼む客が多く、値上げの理由を説明しやすい。ハイボールは割ると香味の差が伝わりにくく、価格の低い定番品と比べられやすいので、銘柄変更の案も並べて検討する

香りを損なわない飲み方と比率

ストレートは、口がすぼまったチューリップ型のグラスで飲みます。立ちのぼった香りが口の部分に集まるため、まずグラスに鼻を近づけてノージング(香りを確かめること)をします。加水するときは、常温の水をスポイトなどで少量ずつ加え、そのたびにノーズ(香り)、パレット(口に含んだときの味わい)、フィニッシュ(飲み込んだ後の余韻)を加水前と比べます。香気成分ごとに水やエタノールへの溶けやすさ、揮発のしやすさが違うため、加水で立ってくる香りもあれば、弱まる香りもあります。加水量や液温、グラスでも感じ方が変わるので、比べるときは条件をそろえてください。入れすぎた水は戻せないので、少量から進めます。トゥワイスアップは常温の水と1:1で割ります。冷やさないので、香りが閉じません。

飲み方比率(ウイスキー:水・炭酸)仕上がりの度数の目安30mlあたり原価(改定後・税別希望小売価格)手順の要点
ストレート―43%約167円チューリップ型グラスでノージングし、少量ずつ加水して加水前後の香り・味わい・余韻を比べる
トゥワイスアップ1:1約21.5%約167円常温の水を使う
水割り1:2〜2.5約14〜12%約167円①グラスに氷を満たしてステアし、グラスを冷やす ②溶けた水を捨てる ③ウイスキーを注いでステアし、ウイスキーを冷やす ④減った分の氷を足し、冷えた水を注ぐ ⑤軽くステアする
ハイボール1:3〜4約11〜9%約167円炭酸は最後に氷に当てず静かに注ぎ、バースプーンで底から一度持ち上げる程度に混ぜる

水割りで最初に氷だけでグラスを冷やし、溶けた水を捨てるのは、グラスの温度で氷が溶けて、ウイスキーを注ぐ前から水が溜まるのを防ぐためです。続けてウイスキーを氷と混ぜて冷やしておくと、後から水を注いだときに氷が急に溶けにくく、味が水っぽくなるのを抑えられます。ハイボールで混ぜすぎると炭酸が抜け、香りを運ぶ泡も失われます。割るほど1杯の原価は変わらないまま、香味の繊細さが伝わりにくくなります。家飲みでハイボールを毎日飲むなら、普段は価格の低い定番品を使い、ローヤルはストレートや水割りで飲むという分け方が合理的です。角瓶とスペシャルリザーブの飲み方は、それぞれの銘柄の記事で扱っています。

開栓後の保管と、買いだめの判断

  • 瓶は立てて保管する。横にすると度数の高い液がコルクに触れ続け、コルクが傷んだり、コルクのにおいが液に移ったりしやすい
  • 直射日光と高温を避ける。キッチンのコンロ近くや、窓際の棚に置かない
  • 残りが3分の1を切ったら、小さな瓶に移すことを検討する。瓶の中の空気が増えるほど、香りの軽い成分から先に抜け、香りが変わりやすくなる
  • 買いだめする場合:未開栓なら中身の変化は小さい。ただし長く置くとコルクが乾いて縮んだり、キャップが緩んだりすることがある。購入時と保管中に、液面が下がっていないか、栓の周りに漏れた跡がないかを確かめ、飲み切れる本数にとどめる

ローヤルは投資・コレクションの対象になるか:通常品・旧ボトル・限定品の見極めと、よくある疑問

ウイスキーのイメージ写真

結論から言うと、現行の通常品ローヤルは投資の対象として買う商品ではありません。継続して生産されている定番品で、2023年7月の希望小売価格の改定は、すでに持っているボトルの値上がり益を約束するものではありません。生産が続く限り、新しい在庫が店頭に補充されるからです。転売を前提にした買いだめはおすすめしません。仮に値上がりしても、保管中の液面低下や箱の傷み、売却時の手数料で差益は削られます。

〈未歳〉ボトルは「限定品」と「値上がり」を分けて考える

〈未歳〉ボトル(600ml、43%、税別11,800円、2026年11月4日発売予定)は数量限定品ですが、発売前の時点で将来の値上がりを断定できる根拠はありません。限定品の二次流通価格は、生産本数、発売後の再販の有無、干支の年が過ぎた後の需要で大きく変わります。贈答や記念に飲むために買うのが前提で、価格は「中身と意匠に11,800円を払う価値があるか」で判断してください。

古いローヤルの価値を左右する観点

旧ボトルは同じ「ローヤル」でも、状態によって評価がまったく変わります。年代の見分け方の手順はオールドボトルの年代判別の記事に任せ、ここでは確認すべき観点だけを挙げます。

  • ラベル:意匠の違い、級別表示などの記載、破れ・シミ・退色の有無
  • 容量と度数の表示:現行の700ml・43%と異なる表示のボトルがある。表示と瓶の形が合っているか
  • 液面:首の付け根より下がっている瓶は、栓から水分とアルコールが少しずつ抜けている。空気が増えて香りが変わり、度数も下がっている可能性が高い
  • 栓:コルクの乾燥・崩れ、キャップの錆、漏れた跡
  • 液の様子:澱や濁りの有無。光にかざして確かめる
  • 保管環境:直射日光や高温の場所に置かれていなかったか

なお、スリム瓶と700ml瓶の中身が同じかどうかは、公式情報では確認できません。〈未歳〉も、発表で確認できるのは600ml・43%であることまでで、中身が通常品と同じかは分かりません。

売る・買い取ってもらうときの注意

査定の前提は未開栓であることです。開栓済みのボトルは、多くの買取店で対象外になります。箱、冊子、替え栓などの付属品はそろえて出し、ラベルや箱の汚れを無理に拭き取らないでください。液面と栓の状態は、写真査定でも見られます。また、酒類を繰り返し販売する場合など、酒類販売業免許が必要になる場面があります。個人での出品やフリマアプリの利用を考えているなら、国税庁や最寄りの税務署の案内で条件を確かめてください。20歳未満の者への販売はできません。

よくある質問

旧ボトルと現行品を飲み比べるときは、どう条件をそろえればいいですか?

量、温度、グラス、開栓からの日数をそろえ、銘柄を伏せて並べます。同じ形のチューリップ型グラスに同じ量を注ぎ、室温に置いて液温を合わせてから、ノーズ、パレット、フィニッシュの順に比べます。開栓直後の瓶と開栓から日の経った瓶では香りの出方が変わるので、開栓日を控えておき、できるだけ近い条件の瓶同士で比べてください。旧ボトルは表示度数が現行品と違うことがあるため、ラベルの度数も確かめておきます。

店でローヤルを30mlと60mlのどちらで出すか、チェイサーの水は何を出すか?

シングル30ml、ダブル60mlを基準にする店が多いものの、1杯の量は店ごとに決めるものです。どちらで出すにしても、メニューに量を書いておくと注文時の行き違いを防げます。改定後の税別希望小売価格で計算すると、原価は30mlで約167円、60mlで約334円なので、量ごとに前の章の手順で提供価格を出してください。チェイサーは、香味の比較を邪魔しない無味の水を出します。炭酸水は口の中の感覚を変えるので、ストレートの合間には炭酸の無い水が無難です。

バーでローヤルを頼むとき、どう伝えればいいですか?

銘柄、量、飲み方の順に伝えると確実です。たとえば「ローヤルをシングルでストレート、チェイサーも」「ローヤルのトゥワイスアップ、水は常温で」のように頼みます。ハイボールに別の銘柄を使っている店もあるので、ローヤルで飲みたいときは銘柄をはっきり指名してください。1杯の量は店ごとに違うため、気になれば注文時に確かめます。

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。