北海道のトウモロコシ農家と新潟県の吉田電材蒸留所が協力し、国産ウイスキーの生産を推進しています。北海道産のトウモロコシを使用し、これまで輸入に依存していたウイスキー原料の国産化を試みています。この取り組みは、国内の穀物生産拡大の観点からも注目されています。
吉田電材蒸留所は、昨年からウイスキー造りを開始。原料の供給元として北海道の農家、柳原孝二さんと連携し、国産ウイスキーの製造に取り組んでいます。柳原さんは子実用トウモロコシの生産拡大を目指しており、これまでに80トンのトウモロコシを納入しました。
吉田電材蒸留所の使用する原料の7割はこの子実用トウモロコシが占めており、その全てを柳原さんの組合から仕入れています。これにより、海外からの原料輸入リスクを抑えることができます。
また、農林水産省も「食料安全保障」の強化策の一環として、子実用トウモロコシの国産化を推進しています。子実用トウモロコシは通常、アメリカやブラジルからの輸入に依存していますが、その価格は国際相場の影響を大きく受けるため、国産化によりそのリスクを軽減することが期待されています。
このような取り組みは、食料安全保障強化だけでなく、ウイスキー産業や農業の活性化、そして国内の穀物生産拡大にも貢献しています。
2023年5月17日 読売新聞
北海道コーン×新潟の蒸留所、純国産ウイスキーの夢…食料安保強化でも注目
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0517/ym_230517_3307440984.html