ウイスキーの種類・銘柄

ジムビーム りんご味(アップル)とは|度数・分類・缶との違い

ジムビーム アップルは、バーボンに青リンゴ風味を加えたリキュールです。発売時の度数35%や容量、缶のアップルハイボールとの違いに加え、酒税法上ウイスキーではなくリキュールに分類される理由をわかりやすく解説します。

本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。 掲載している商品の価格・在庫は変動するため、最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

ジムビームの「りんご味」はジムビーム アップル|ウイスキーではなくリキュールになる理由

「ジムビーム りんご」で探される商品は2つあります。ひとつはボトル版の**『ジムビーム アップル』(700ml)、もうひとつは缶の『ジムビーム ハイボール缶〈アップルハイボール〉』(350ml)**です。名前は似ていますが、中身も使い方も別の商品です。このページで主に扱うのはボトル版です。

ジムビーム アップルは、バーボンウイスキー『ジムビーム』に青リンゴ風味のスピリッツを加えたお酒です。サントリーが2016年7月5日に全国で発売しました。同じ日には『ジムビーム デビルズカット』『同 ダブルオーク』も発売されています。発売時の仕様は700ml・アルコール度数35%で、味は「マイルドな口当たりとフレッシュで爽やかな味わい」と案内されていました。度数・原材料・価格は時期によって変わるため、この記事の数字は目安として読み、最終的には手元のボトルのラベルで確認してください。

ボトル・缶・米国版の違い

項目ボトル(日本)缶〈アップルハイボール〉米国版
日本での表示・扱い品目はリキュール(バーボンリキュール)ボトルとは別のRTD(そのまま飲める缶)米国ではフレーバードウイスキーとして扱われる
商品の形割って使うボトル開けてそのまま飲む完成品割って使うボトル
栄養成分の公表公表値なしあり(缶の比較の章を参照)—(非公表)

発売時期と度数の変遷は次の章の表を参照してください。栄養成分の数値は、缶の比較の章にまとめています。

なぜウイスキーではなく「リキュール」なのか

日本の酒類の品目は、酒税法第3条の定義で決まります。ウイスキー(第3条第15号)は、穀類などを原料に発酵・蒸溜した原酒を基本とし、そこに加えてよいものをアルコール、スピリッツ、香味料、色素、水に限っています。加えた後も、原酒のアルコール分が全体のアルコール分の10%以上であることが条件です。つまり、スピリッツを加えたこと自体は、ウイスキーから外れる決め手になりません。

リキュール(第3条第21号)は、酒類と糖類その他の物品を原料とし、エキス分が2度以上のものです。エキス分は、酒を蒸発させたあとに残る糖分などの不揮発成分の量で、2度は100mlあたり約2g以上に相当します。ジムビーム アップルは、ベースはバーボンでも、青リンゴの風味と甘みを加えた設計の酒です。ウイスキーに加えてよいものの範囲を外れる物品によってエキス分が2度以上になる設計のため、リキュールに該当すると考えられます。

裏返すと、リキュールと表示されている以上、エキス分を2度以上にする何らかの成分が入っています。ただし、それが砂糖などの糖類か、ほかの物品かはラベルの「品目」だけでは分かりません。店頭や会話で確かな根拠として示せるのは、ラベルに「リキュール」と書かれていることです。

「バーボン」と言い切らないほうがよい理由

ジムビーム アップルを「バーボン」「ウイスキー」と紹介する例がありますが、日本の表示に照らすと正しくありません。ベースがバーボンであることと、ボトルの中身がバーボンであることは別です。香りの主役はバーボンの樽由来のバニラ香やキャラメル香ではなく、加えた青リンゴの風味です。ストレートのバーボンと同じ基準で評価すると、狙いを読み違えます。米国ではフレーバードウイスキーとして扱われ、日米で呼び方が違います。米国でバーボンを名乗れない理由は、瓶詰め度数の下限と関係します(「ストレートでも辛さを感じにくい2つの理由」で触れます)。

  • 棚の位置:バーボンの棚ではなくフレーバー系リキュールの並びに置くと、選ぶ人の期待とずれにくい

外国人客・海外の知人と話すとき

英語圏では『Jim Beam Apple』で通じます。ただし、日本で買ったボトルのラベルには「リキュール」と書かれています。贈る相手や外国人客には、次のように一言添えると誤解を防げます。

  • 会話での伝え方:「It's Jim Beam Apple — a bourbon-based apple liqueur in Japan.」
  • 米国の人への補足:米国ではフレーバードウイスキーとして扱われる商品で、日本では表示上リキュールになる

度数は35%か32%か|2016年の発売から現行品までの仕様の変化

ウイスキーのイメージ写真

ジムビーム アップルの度数は、情報源によって35%・32%・32.5%と違います。2016年の日本での発売時は35%、米国版も2015年の発売時は70 proof(35%)でした。その後、販売店の商品ページに32%表記の例があり、輸入品の表示では32.5%の例もあります。35%から変わった時期と理由、メーカーの現行商品ページでの度数は確認できていません。度数は流通した時期や輸入経路で表示が異なるため、提供や販売では、次の手順で手元のボトルの数値を基準にしてください。

発売時の仕様と、確かめられていない項目

項目2016年の発売時現行品米国版
発売2016年7月5日(全国)終売・リニューアルの発表は未確認(2026年10月時点)2015年8月
容量700ml—(非公表)—(非公表)
度数35%販売店の商品ページに32%表記の例あり。輸入品の表示に32.5%の例あり発売時70 proof(35%)
品目(日本)リキュールリキュール—
希望小売価格1,540円(税別)—(非公表)。店頭の目安は1,180円前後(2026年10月7日時点)—
原材料表示——(非公表)—

発売時の希望小売価格1,540円(税別)は2016年の数字です。その後の価格改定の有無と現行の希望小売価格は公表を確認できていないため、値札やメニューの原価計算にこの数字をそのまま使わないでください。原材料も同じで、ネット上の表記を引き写さず、現物のラベルを基準にしてください。

自分のボトルで度数を確かめる手順

  1. ボトルの裏ラベルで「アルコール分」の数値を見る。日本向けの表示では、度数は「アルコール分○%」と書かれる
  2. 同じラベルで「品目」を見る。「リキュール」と書かれていれば日本の表示の商品
  3. 並行輸入品は、元のラベルに貼られた日本語のシールを見る。輸入者名と、シールに書かれた度数を確認する。日本語シールは輸入者が日本の表示義務に基づいて貼ったもので、日本で販売するうえでの表示はシールの数値になる。元ラベルと数値が違う場合は輸入者に問い合わせる
  4. 米国のラベルは「proof」で書かれていることがある。米国のproofは度数の2倍なので、70 proofなら35%、64 proofなら32%になる

米国では日本より約1年早い2015年8月に、70 proof(35%)で発売されました。現在の米国の流通品が同じ度数かどうかは、ラベルで見比べてください。海外のレシピや口コミの数字を日本のボトルに当てはめる前に、両方のラベルを確かめておくと、割ったときの強さがずれません。

3%の差で、割ったときに何が変わるか

同じ比率で割っても、出来上がりの度数は元の度数に比例して変わります。たとえば1:3のハイボール(30mlにソーダ90ml)なら、35%のボトルでは約8.8%、32%のボトルでは約8.0%です。この数字は氷の溶け水を含めない計算値です。差は1杯で0.8ポイントほどですが、2杯、3杯と重ねる客には効いてきます。

度数の差は甘さの感じ方にも影響します(仕組みは次の章)。ただし32%表示のボトルでエキス分が変わったかどうかは確認できていないため、飲み比べて判断してください。

  • 店で使う場合:仕入れのたびにラベルの度数を確認し、レシピ表に度数を書いておく。度数が違うロットが混ざると、同じ比率でも味と強さがぶれる
  • 35%のボトルを32%の感覚で割る場合:ソーダを少し増やすと近い強さになる。目安は1:3を1:3.3前後にすること
  • 家で飲む場合:まずラベルの度数を見てから、いつもの比率で1杯作り、甘さが強ければソーダを足す

比率ごとの作り方や、ロック・ソーダ割り・ジンジャーエール割りの手順は、割り方の記事で詳しく扱っています。この章では、度数の数字が割り方の前提を変えるという点だけ押さえておいてください。

なぜ青りんごの味が前に出て、アルコールの辛さが引っ込むのか

ジムビーム アップルを飲むと、最初に青りんごが来て、そのあとにバーボンらしい甘い香りが続きます。アルコールの刺激は、同じジムビームのストレートより弱く感じます。この順番と飲みやすさは、加えた青リンゴ風味のスピリッツとバーボンの樽由来の香りがどう重なるか、そして度数と甘みの感じ方から説明できます。

香り・味・余韻を3段階に分けて見る

段階感じやすい香味主な由来
ノージング(香り)最初に青りんごの甘酸っぱさ。その奥にバニラ、キャラメル手前は加えた青リンゴ風味のスピリッツ。奥はバーボンの樽
パレット(口に含んだ味)青りんごの酸味と甘み。続いてバニラ寄りのまろやかさフレーバーとベースのバーボンの重なり
フィニッシュ(余韻)青りんごが先に引き、樽由来の甘い香りがわずかに残る揮発しやすい果実香が先に消え、樽由来の香りが残る

最初に青りんご、その奥にバニラという順番の主な理由は、熟成後に加えた青リンゴの香りが、手前に来るよう濃く設計されていることです。果実の香りの成分は揮発しやすく、グラスに注いだ直後に鼻へ届きやすいため、その差が順番を後押しします。

バニラとキャラメルの香りは樽から来る

米国の法律では、バーボンは内側を焦がした新しいオーク樽で熟成させることが決まっています。原料の穀物も、トウモロコシを51%以上使うことが定義に入っています。樽の内側を炎で焦がす処理をチャーといい、加熱でできる層は2つに分かれます。表面の炭化層は、硫黄化合物などの雑味を吸着します。その下の、熱で変質した層はレッドレイヤーと呼ばれ、木の成分のリグニンからはバニラの香りの元になるバニリンが、ヘミセルロースからはフルフラールなど、キャラメルやトーストを思わせる香りの成分ができます。熟成中、原酒はこの層に染み込んでは戻ることを繰り返し、成分を取り込みます。炎で焦がさずに時間をかけて加熱するトーストでは炭化層がほとんどできず、熱で変質した層の香りが中心になります。新しい樽は前の酒を一度も入れていないため、こうした成分が濃く出ます。

ベースのジムビーム(ホワイト)は、メーカーの説明では4年熟成のケンタッキー・ストレート・バーボンです。ストレート・バーボンの熟成の条件は2年以上なので、その2倍の期間をかけていることになります。ただし、アップルに使う原酒がホワイトと同じ仕様かどうかは公表されていません。原料の穀物比率(マッシュビル)は約77%がトウモロコシという数字がよく引用されますが、非公式の数字です。チャーの番手(焦がしの強さの段階)も公表されていません。ここで書いた樽の仕組みは、バーボン全体に当てはまる定義と仕組みです。

青りんごの酸味を伴う香りに、樽由来のバニラとキャラメルの甘い香りが重なると、香りは焼き菓子のアップルパイのような方向に寄ります。その結果、フルーツの印象は青りんご単体より厚くなります。樽の甘い香りが、青りんごの香りを打ち消さずに後ろで支える関係です。

ストレートでも辛さを感じにくい2つの理由

  • 度数が低い:スコッチ(SWR 2009)もバーボン(米国連邦規則)も、瓶詰め度数の下限は40%です。ジムビーム アップルは発売時の表示で35%、前の章で触れたとおり32%表記の例もあり、この時点でウイスキーとしては瓶詰めできません。米国でバーボンを名乗らず、フレーバードウイスキーとして扱われるのはこのためです。エタノールが舌と喉に与える熱さは濃度に応じて強くなるため、40%との数ポイントの差でも刺激は下がります
  • 甘みを感じる:甘みには、アルコールの刺激を和らげて感じさせる働きがあります。青りんごの香りは「甘いもの」と脳が結びつけやすいため、香りだけでも甘みの印象が強まります

リキュール表示である以上、エキス分を2度以上にする成分は入っていますが、甘味料や糖類がどれだけ入っているかは、現行ボトルの原材料表示をメーカー資料で確認できていません。甘さの理由を客に説明するときは「糖類入り」と言い切らず、ボトルの原材料欄を見て、書かれている内容だけを伝えてください。

温度・炭酸・グラスで香りの出方が変わる

香りの成分は、温度が低いほど液体から立ちにくくなります。甘みも冷たいほど感じにくくなります。冷やしすぎると、このお酒の持ち味である青りんごの香りと甘みが同時に弱まります。一方、炭酸で割ると、立ちのぼる泡が香りの成分を液面の上まで運びます。冷えたハイボールでも青りんごの香りが届くのはこのためです。

  • 香りを確かめたいとき:常温で、口がすぼまったテイスティンググラスに少量を注ぐ。香りが一点に集まり、青りんごと樽香の順番がはっきり分かる。アルコールの香りも集まるため、鼻をグラスに近づけすぎない
  • ストレートで飲みやすさを優先するとき:口の広いタンブラーを使う。アルコールの香りが散り、鼻への刺激が和らぐ
  • ロックで飲むとき:冷えて香りが閉じるため、注いだ直後より少し氷が溶けてからのほうが青りんごが戻ってくる
  • ボトルを冷凍庫で冷やして出す場合:香りが大きく落ちるため、香りより口当たりの冷たさを売りにする飲み方として案内する

ここでは、温度を下げると香りが閉じ、炭酸を加えると香りが立つという2つの働きを、注ぎ方を決めるときの判断基準にしてください。

瓶と缶〈アップルハイボール〉を混同しないための比較

ウイスキーのイメージ写真

缶の『ジムビーム ハイボール缶〈アップルハイボール〉』は、ボトルを割った完成品ではなく、ボトル版とは別の商品です。350ml・アルコール分5%で、2024年7月23日に期間限定で発売され、好評を受けて2025年1月14日に期間限定で再発売されました。2026年10月時点で、販売が続いているか、終了したかは確認できていません。公表されている栄養成分は1缶あたり154kcal、糖類は約12.36gです。

カロリーと糖質の数字は、缶とボトルで分けて読む

ネットで「ジムビーム アップル カロリー」と調べて出てくる数字は、多くがこの缶のもので、期間限定で販売された缶の数値です。ボトル(700ml)のカロリーと糖質は公表値を確かめられていません。缶の154kcalを度数や容量で換算してボトルに当てはめることもできません。缶はソーダで割る前提で甘さと酸味を設計した中身なので、ボトルとは糖分の量も比率も同じとは限らないためです。また、缶で公表されているのは「糖類」で、「糖質」ではありません。糖類は砂糖やぶどう糖などの単糖類・二糖類だけを数えた値で、糖質より狭い範囲を指します。糖質の量を気にする客に「糖質12g」と伝えるのは正確ではありません。

値札・メニュー・通販の商品名で書き分ける

店で取り違えが起きやすいのは、「瓶か缶か」と「リキュールかハイボールか」の2点です。次のように、容量と品目を商品名の中に入れておくと、問い合わせと誤発注を減らせます。

場面書き方の例避けたい書き方
値札(瓶)ジムビーム アップル 700ml(リキュール)ジムビーム りんご
値札(缶)ジムビーム ハイボール缶〈アップルハイボール〉350ml 5%ジムビーム アップル 缶
メニューの欄フレーバー系・リキュールの欄に「ジムビーム アップル(バーボンベースのリキュール)」「バーボン」の欄に並べる
メニュー(店で作る1杯)ジムビーム アップル ハイボール(ボトルから作ります)アップルハイボール
注文を受けたとき「ボトルからお作りするハイボールでよろしいですか」と確認する確認せずに出す
通販の商品名ジムビーム アップル 700ml 瓶 リキュール容量や品目のない名前

缶は期間限定品として販売された商品です。在庫品を売る場合を除き、値札やメニューに載せる前に、卸に現在の取り扱いの有無を確認してください。メニューに「アップルハイボール」とだけ書くと、缶の商品名と同じになり、「缶が出てくるのか」「カロリーは154kcalか」と聞かれます。店で作る1杯は、ボトル名と「ボトルから作る」ことを書いておきます。

1本から何杯取れるかで原価を出す

  1. 杯数を出す:700ml÷1杯の量。30mlなら約23杯、45mlなら約15杯
  2. 1杯の原価を出す:仕入れ値÷杯数。ハイボールにするなら、ソーダ・氷・カットフルーツの原価を足す
  3. 売価を決める:1杯の原価÷目標の原価率。原価率25%なら原価の4倍が売価

杯数は計算上の最大値です。注ぎこぼしや味見の分を見込むなら、30mlで22杯、45mlで14杯のように1杯少なく置くと、原価率が実際とずれにくくなります。仕入れ値は2016年の希望小売価格ではなく、自店の直近の請求額を使ってください。

缶の5%に近い1杯をボトルから作る目安

出来上がりを5%にするには、ボトルの度数を5で割った倍率まで薄めます。35%表示のボトルなら全体を7倍に、32%表示なら約6.4倍にします。30mlを使う場合の目安は次のとおりです。いずれも氷の溶け水を含めない計算値です。

  • 35%表示のボトル:30mlにソーダ約180ml(1:6)
  • 32%表示のボトル:30mlにソーダ約160ml(1:5.4前後)
  • グラス:液量が200ml前後になるため、氷を入れて350ml以上入るタンブラーを使う

度数を缶にそろえても、味は缶と同じにはなりません。缶の味を期待する客には、「缶とは甘さと酸味の設計が別の商品なので、同じ味にはなりません。ボトルから作る1杯では、青りんごの奥にバーボンの樽香が出ます」と伝えると期待とずれにくくなります。1:3や1:4の比率ごとの作り方は、割り方の記事で詳しく扱っています。

今も買えるか、どう選ぶか|流通の状況と購入・保管の判断基準

2026年10月時点で、ボトル版のジムビーム アップルについて、終売・休売・リニューアルの発表は確かめられていません。「売ってない」と感じても、それだけで終売とは判断できません。フレーバー系のボトルは、店によって扱う品目が違います。棚にないときは、店に取り寄せができるかを聞いてください。通販では、前の章で触れたとおり、容量と品目まで入った商品名で探すと見つけやすくなります。

クレアモント蒸溜所の蒸溜停止と、製品への影響

2025年12月21日付の報道によると、ジムビームのクレアモント蒸溜所は、2026年の1年間、蒸溜を止めます。理由は、需要に合わせて生産量を調整することと、設備を改修することです。止まるのは蒸溜の工程だけで、クレアモントでの貯蔵・瓶詰めと見学の受け入れは続きます。同じ会社のBooker Noe蒸溜所とFred B. Noe蒸溜所も、通常どおり操業しています。

バーボンは、蒸溜した原酒を樽で熟成させてから瓶に詰めます。そのため、ある年に蒸溜を止めても、その年に瓶詰めされる酒の量がすぐに同じだけ減るわけではありません。ジムビーム(ホワイト)はメーカーの説明で4年熟成です。アップルの原酒が同じ熟成年数かは公表されていませんが、同じ4年熟成の原酒を前提にするなら、2026年の蒸溜停止が瓶詰めに響くとすれば、その熟成期間を経た後になります。ただし、アップルの流通にどう影響するかと、蒸溜をいつ再開するかは分かっておらず、「品薄になる」とも「影響はない」とも言い切れません。店で仕入れる場合は、まとめ買いで在庫を抱える前に、取引先の卸に納品の予定を確認するほうが確実です。

ホワイト・ハニー・ピーチ・アップルを選ぶ観点

種類ごとの一覧は、ジムビームの種類の記事にまとめています。ここでは、どれを選ぶかを決めるための3つの観点だけを示します。ハニーとピーチは、日本での現行の正規流通を確認できていません。購入を考える場合は、店頭や通販で扱いがあるか、正規品か並行輸入品かを先に確かめてください。表のハニーとピーチの香味は、商品名が示す風味の範囲にとどめています。

観点ジムビーム(ホワイト)ハニーピーチアップル
甘さの方向加えた甘みはなく、樽由来のバニラ香が中心蜂蜜の風味を加えた甘さ桃の風味を加えた甘さ青りんごの酸味を伴う甘さ
向く割り方ハイボール、水割り、ストレート——ソーダ割り、ジンジャーエール割り
ウイスキーへの慣れバーボンの香りに慣れている人樽の香りに甘さを足したい人ウイスキーに不慣れな人ウイスキーに不慣れな人。後味のすっきり感を求める人
  • バーボンとして飲みたい場合:ホワイトを選ぶ。日本の表示でもウイスキーの品目に入る
  • 甘さがほしいが、酸味は苦手な場合:ハニーかピーチを選ぶ
  • 甘さの後に、すっきり感がほしい場合:アップルを選ぶ。青りんごの酸味で後味が締まる。ソーダ割りにすると、唐揚げなど脂のある料理の後口を酸味と炭酸が切るため、食事にも合わせやすい

贈り物にするときに添える説明

日本のボトルの品目は「リキュール」です。「バーボンを贈る」つもりで渡すと、ラベルを読んだ相手に、話が違うと受け取られることがあります。カードには「バーボンのジムビームに青りんごの風味を加えたリキュール」と一言書いておくと、誤解を防げます。

国外へ送る場合や持ち込む場合は、相手の国の酒類の持ち込み条件を事前に確認してください。

開けた後の保管

青りんごのような果実の香りは揮発しやすい成分でできているため、樽由来の香りより先に失われます。残りの量が減るほど瓶の中の空気が増え、香りは抜けやすくなります。

  • キャップは毎回最後まで締める。注いだ後に開けたまま置かない
  • 直射日光や照明の熱、暖房の近くを避ける。店ではバックバーの照明の真下に置かない
  • 瓶は立てて保管する。横に寝かせると、酒がキャップの内側に触れ続ける
  • 冷蔵が必要かどうかはラベルの表示に従う
  • 開けた日をラベルに書いておく。注いだときに青りんごの香りが弱いと感じたら、ストレートやロックではなく、香りの弱さが目立ちにくいソーダ割りに回して早めに使い切る

よくある質問

ウイスキーのイメージ写真

水割りやトゥワイスアップでも、青りんごの香りは楽しめますか。

楽しめます。加水でアルコール濃度が下がると、アルコールに抱え込まれていた香気成分が液面に出やすくなり、香りが開きます。ソーダ割りは泡が香りを持ち上げ、水割りやトゥワイスアップは濃度を下げて香りをほどく、という違いです。手順は、まず10mlの酒に常温の軟水を数滴ずつ加え、青りんごから樽の甘い香りへ移る流れが最もはっきりする点を探します。最終的に1:1にしたものがトゥワイスアップです。グラスと温度の選び方は「温度・炭酸・グラスで香りの出方が変わる」を参照してください。

ジムビーム アップルのハイボールにレモンを添えてもよいですか。

添えられますが、搾るかどうかで印象が変わります。レモンの酸味は青りんごの酸味に重なるため、甘さが引いて全体が鋭くなります。皮の油分は香りが強く、青りんごの香りを覆いやすい点にも注意が必要です。青りんごを主役にしたいなら、搾らずに飾る程度にとどめるか、何も添えずに出して客の好みで足してもらうほうが無難です。

ジムビーム(ホワイト)と混ぜて、甘さを抑えた1杯は作れますか。

作れます。ホワイトを足すと樽由来のバニラ香が厚くなり、青りんごの甘さが控えめになります。ただし度数も品目も違う2本を混ぜるため、出来上がりの強さは両方のラベルの度数から計算し、比率をレシピ表に書いておいてください。メニューでは「ジムビーム アップル」単体と区別し、ホワイトを加えた1杯だと分かる名前にします。

出典・参考にした情報

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。