飲み方の基本

ジムビームの割り方|割り材別の比率と度数、失敗しないコツ

ジムビームの割り方を比率と仕上がり度数で解説します。ソーダ1:4で約8%、水割り1:2.5で約11%など目的別の早見表に加え、氷の溶け方で度数が下がる仕組みや、お店で仕上がりを毎回揃えるための分量の決め方も紹介します。

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結論:ジムビームの割り方早見表(割り材×比率×仕上がり度数)

ジムビーム ホワイトのアルコール度数は40%です。仕上がり度数は「40÷(1+割り材の倍数)」で計算できます。**1:4なら約8%、1:3なら約10%、1:2なら約13%、1:1なら約20%**です。迷ったら、軽く飲むならソーダ1:4、甘さを楽しむならコーラ1:4、香りを確かめるならトゥワイスアップ1:1を選びます。

飲み方・割り材比率(ジムビーム:割り材)ジムビーム30mlに対する割り材計算上の度数仕上がりの特徴
ソーダ(ハイボール)1:4(標準)/1:3(濃いめ)120ml/90ml約8%/約10%穀物の甘さが軽く残る。食事を選ばない
コーラ1:4120ml約8%樽由来のバニラ香とコーラのカラメル香が重なる
ジンジャーエール1:3〜1:490〜120ml約10〜8%ライ麦のスパイス感と生姜の辛味が合う
水(水割り)1:2〜1:2.560〜75ml約13〜11%香りは控えめで、口当たりが丸い
お湯(お湯割り)1:2〜1:360〜90ml約13〜10%甘い香りが湯気と一緒に立つ
ハーフロック1:1+氷水30ml約20%(飲むうちに下がる)冷えて締まり、アルコール感も和らぐ
トゥワイスアップ1:1・常温・氷なし常温の水30ml約20%樽香と穀物香を最も拾いやすい

表の度数は、氷を入れない状態の液量で計算した値です。氷を使う飲み方では、ステアや時間の経過で溶けた水が加わるため、実際の度数はこれより下がります。特にハーフロックは溶けるのが早く、20%から十数%まで下がっていきます。アルコール濃度が高い液体ほど凝固点が下がり、氷が溶けやすくなるためです。濃さを保ちたいときは、大きく硬い氷を使い、ステアの回数を減らします。

目的別の選び方

  • 軽く飲みたい:ソーダ1:4(約8%)。これより薄くすると炭酸と水っぽさが勝ち、ジムビームの甘さが感じにくくなります。濃いめにしたいなら1:3(約10%)までが目安です。
  • 甘さを楽しみたい:コーラ1:4、またはジンジャーエール1:3〜1:4。バーボンは米国の規定により、内側を焦がした(チャーした)新しいオーク樽で熟成させます。焦げた層の下で熱分解した木材成分から、バニラ香やキャラメルのような香りが出ます。これがコーラの香りと同じ方向を向くため、コーラと合わせても甘さがばらばらになりません。
  • 香りを確かめたい:トゥワイスアップ1:1。常温の軟水を同じ量だけ加えると、度数が20%まで下がり、鼻を刺すアルコールの刺激が引きます。冷やさないので香りも立ちやすいままです。口のすぼまったテイスティンググラスを使うと、香りがグラスの中にとどまります。
  • 食中酒にしたい:水割り1:2.5(約11%)、またはハイボール1:4。先に氷とジムビームをステアして冷やし、そのあと冷えた水を注ぐと、薄まり方が安定します。お湯割りは、80℃前後のお湯を先にグラスへ入れ、あとからジムビームを注ぎます。こうすると混ざりやすく、アルコールの揮発による刺激も抑えられます。

店で仕上がりを揃える基準

1杯のジムビームはシングル30mlを基準にし、メジャーカップで毎回量ります。割り材も液量で決めておきます。ハイボールなら30ml+ソーダ120ml、水割りなら30ml+水75ml、というように割り材の量をレシピとして固定すると、スタッフが替わっても度数がぶれません。ダブル(60ml)は割り材を倍にするのではなく、同じ比率のまま大きいグラスに移して出します。こうすると、ダブルでも仕上がり度数が変わりません。

ソーダの注ぎ方や、グラスと炭酸の温度管理といったハイボールの手順は、別記事「ジムビームハイボールの作り方」にまとめています。ここでは、1:4が標準、1:3が濃いめという比率の位置づけだけ押さえておけば十分です。

なぜジムビームは割っても崩れないのか:コーン主体の原料・新樽の焦がし・度数40%から読む

ウイスキーのイメージ写真

ジムビームは炭酸や甘い割り材で薄めても輪郭が残ります。理由は、香りの主役が樽由来の甘い香りとコーン由来の厚みで、どちらも薄めても消えにくいからです。これは法律で決められた製法と、ジムビーム自体の造りから説明できます。

まず押さえるバーボンの法的要件

米国連邦規則(27 CFR Part 5)が定めるバーボンの主な条件は次の5つです。

  • 米国内で製造すること
  • 原料穀物の51%以上がトウモロコシであること
  • 蒸溜時のアルコール度数が80%(160プルーフ)以下であること
  • 内側を焦がした新しいオーク樽に、62.5%(125プルーフ)以下で詰めること
  • 瓶詰め時の度数が40%(80プルーフ)以上であること

割り方に直接関わるのは「新樽」と「蒸溜度数80%以下」の2点です。樽を使い回せないので、毎回木の成分が濃く溶け出します。蒸溜度数に上限があるので、穀物の風味が抜けきりません。ジムビームの標準品は下限の40%で瓶詰めされており、ジムビーム1に対してソーダ4で割ると約8%になります(氷が溶けた分は除く)。

コーンの甘さとライ麦のスパイス

ジムビームのマッシュビル(原料穀物の配合)は、コーンが主体で、ライ麦と大麦麦芽が少し加わります。コーンは穀物由来の丸い甘さと口当たりの厚みを生み、ライ麦は胡椒やクローブのような乾いたスパイス感を足します。コーラはバニラやシナモン系の香り、ジンジャーエールは生姜の辛味が骨格です。そのため、コーンの甘さは割り材の甘さと、ライ麦のスパイスは割り材のスパイスと重なります。香りの方向がそろっているので、薄めてもぶつからずに溶け合います。

焦がした新樽(チャー)から出る、薄めても残る香り

香り成分生まれる仕組み割ったときの挙動
バニリン(バニラの香り)焦がす熱で、樽材のリグニン(木の骨格成分)が分解されてできるごく低い濃度でも感じ取れるので、4倍に薄めても残る
オークラクトン(ココナッツのような甘い香り)アメリカンホワイトオークに多く、熟成中に溶け出す甘い割り材となじみ、後味に甘さを残す
キャラメル香焦がす工程で、樽材の糖類がカラメル化するコーラのカラメル香と重なる

焦げた層は活性炭のように働き、若い原酒に含まれる硫黄系の雑味を吸着します。割ったときに雑味が浮きにくいのは、この働きのおかげでもあります。

ビアスチルとダブラー:軽さは弱点か

ジムビームは、連続式の蒸溜機(ビアスチル)で発酵液からアルコールを取り出し、再蒸溜器(ダブラー)で仕上げます。ポットスチルで2回蒸溜するモルトに比べると、酒質は軽くなります。香りの量では割り材に押されやすい一方、重い成分が少ないので濁らずに混ざりやすいという面もあります。どちらに転ぶかは、割り材の味の強さで判断します。

  • ソーダ・水:軽さが長所になる。樽の香りがそのまま前に出る
  • ジンジャーエール:スパイスが重なるので、割り材を多めにしてもバランスを保ちやすい
  • コーラ:甘さと香りが強く、多く注ぐとコーラの味に埋もれる。最初のひと口でバーボンを感じる濃さにとどめる

サワーマッシュが味のぶれを抑える

サワーマッシュとは、前回の蒸溜残液(バックセット)を次の仕込みに加え、酸度を整える製法です。pHが下がると雑菌が増えにくくなり、酵母の発酵が安定します。仕込みごとの味の差が小さくなるので、店で比率と量を決めておけば、仕上がりもそろいやすくなります。

スコッチのシングルモルトとの違い:加水で何が開くか

ピートを焚いたシングルモルトは、麦芽を乾燥させる際の煙からフェノール類(燻製のような香りの成分)を得ています。フェノール類は加水すると液面に集まりやすいため、少量の水でスモーキーさが立ち上がります。ただし、ハイボールほど薄めると、発酵や蒸溜で生まれた繊細な果実香は炭酸に紛れやすくなります。ジムビームにはピート由来のフェノール類がありません(焦がした樽から来るわずかな燻香はあります)。加水で開くのは、バニラやキャラメルといった樽の甘い香りです。また、スコッチは他の酒を熟成した樽を使うのが一般的ですが、バーボンは毎回新樽から濃く成分を引き出しています。そのため、薄めても崩れにくい幅が広くなります。水を数滴ずつ足して香りの変化を追うならモルト、割り材を多めにしても骨格を残したいならジムビーム、という使い分けが目安です。

割り材別の作り方と比率の決め方:コーラ・ジンジャーエール・水・お湯

比率はすべて「ジムビーム:割り材」で示し、ウイスキーはシングル30mlを基準にします。店で量を揃えるときは、メジャーカップで30mlを量ってから割り材の量を決めると、氷の量が違っても味のぶれを抑えられます。

コーラ割り:1:3〜1:4、レモンで甘さを締める

基準は**1:3(コーラ90ml)**です。甘さを控えて軽く飲みたいときは1:4(120ml)にします。コーラのキャラメルやバニラに似た香りは、内側を焦がした新樽から溶け出すバニリン(バニラ香の主成分)と重なります。そこに炭酸の泡と酸味が加わり、樽由来の甘い香りが鼻へ持ち上がります。1:5より薄くするとコーラの味が勝ち、ウイスキーを入れる意味がなくなります。

甘さが重いと感じたら、くし切りのレモン1/8個を搾って落とします。果汁の酸が糖の後味を切り、皮の油分が香りの立ち上がりを軽くします。レモンを入れるなら1:3のままで構いません。

ジンジャーエール割り:辛口と甘口で比率を変える

  • 辛口タイプ:1:3.5〜1:4。ショウガの刺激と酸が強いので、ウイスキーを多くするとアルコールの熱さと辛味が重なって角が立つ
  • 甘口タイプ:1:3。糖分がコーン由来の甘さと重なって重くなりやすいので、ウイスキーを多めにして度数とスパイス感で骨格を作る

ショウガの辛味成分(ジンゲロールなど)は、副原料のライ麦が生むペッパーのようなスパイス香と方向が同じです。そのためジンジャーエールは、ジムビームの香りを消すのではなく輪郭を太くする割り材になります。

水割り:1:2〜1:2.5、グラスを冷やしてから作る

  1. グラスに氷を詰めてマドラーで回し、グラスを冷やしたら溶けた水を捨てる
  2. 氷を足し、ジムビーム30mlを注いで10〜15回ステアし、ウイスキー自体を冷やす
  3. 水60〜75mlを注ぎ、3〜4回だけ静かに混ぜる。混ぜすぎると氷が溶けて薄まり、香りも飛ぶ

水は軟水が合います。日本の水道水の多くは軟水なので、カルキ臭が気になる場合は浄水するか、国産の軟水ミネラルウォーターを使います。カルシウムやマグネシウムの多い硬水は舌に残る苦みを加え、コーンの甘さを鈍らせます。

お湯割り:お湯が先、湯温は70〜80℃

比率は1:2〜1:3です。先にお湯60〜90mlを入れ、後からジムビームを注ぎます。ウイスキーのほうが比重が軽いため上から注ぐと自然に対流が起こり、混ぜなくても温度がむらなく揃います。熱いグラスにウイスキーが直接触れないので、アルコールが一気に揮発して鼻を刺すことも防げます。

エタノールの沸点は約78℃です。沸騰直後のお湯を使うとアルコールの刺激だけが立つため、沸かしたお湯をいったん別の器に移して70〜80℃に下げます。温めると樽の甘い香りが開き、脂のある料理を口の中で流してくれます。冬の食中酒なら、鍋、焼き鳥のタレ、豚の角煮などに1:3で合わせると、食事の最後まで重くなりません。

ハーフロックとトゥワイスアップ:香りを確かめる割り方

  • トゥワイスアップ:1:1。氷を入れず常温の水で割る。度数は約20%になり、ボトルの状態やロットごとの香りの違いを見るのに向く
  • ハーフロック:1:1。氷の入ったグラスで作る。冷たさで香りは少し閉じるが、ロックより刺激が穏やかになる

樽由来の香り成分の多くは水に溶けにくく、アルコールと結びつきやすい性質を持ちます。度数を下げると、エタノール分子が液面近くに集まりやすくなり、香り成分もそれに引かれて液面へ出てくることが分子レベルの研究で示されています。高い度数ではアルコールの刺激が嗅覚をふさぐので、この点でも加水は香りを開きます。水は一度に入れず、小さじ1杯ずつ加えて、香りが最も開いた量で止めます。冷水を使わないのは、温度が下がると香り成分が揮発しにくくなるためです。

ソーダ割り:1:3〜1:4

ハイボールは1:3〜1:4が基準です。ソーダは冷蔵庫でよく冷やし、氷に当てずにグラスの内側を伝わせて注ぎ、マドラーで縦に1回だけ持ち上げます。炭酸を抜かない注ぎ方や、氷とグラスの選び方の詳細は、ハイボールの作り方を扱った記事にまとめています。

失敗する割り方と原因:「薄い」「アルコール臭い」「炭酸が抜ける」を直す

ウイスキーのイメージ写真

「ジムビームはまずい」「ハイボールが薄い」という不満の多くは、銘柄そのものより作り方に原因があります。特に多いのは、温度、氷の量、注ぎ方と混ぜ方、比率の4つです。どれも道具を変えずに直せます。

ぬるい炭酸を使う:泡は温度が高いほど逃げる

二酸化炭素は、水の温度が低いほど多く溶けます。0℃付近の水には、25℃のときのおよそ2倍の量が溶けていられます。常温のソーダを氷に注ぐと、液体が冷えるまでの間、溶けきれなくなった炭酸が一気に泡になって抜けます。ソーダやジンジャーエール、コーラは冷蔵庫でよく冷やしておきます。ジムビームのボトルも冷やしておくと、注いだときの温度差が小さくなり、泡が残りやすくなります。店で出す場合は、割り材を開栓したまま置かず、使う直前に開けるのが基本です。

氷が少ない:氷を多く入れたほうが溶けにくい

氷がどれだけ溶けるかは、液体とグラスが持っている熱の量で決まります。氷が2〜3個だと、少ない氷が常温のウイスキーとグラスの熱を受けて一気に溶け、水っぽくなります。グラスの縁まで氷を詰めると、液体はすぐ0℃近くまで冷えます。そのあと氷を溶かすのは外から入ってくるわずかな熱だけなので、薄まるのが遅くなります。先に氷を入れて軽く回し、グラスを冷やしてから、底に溜まった水を捨てて氷を足します。これで最初の一口から味が決まります。

混ぜすぎる・氷に当てて注ぐ:泡が出るきっかけを増やしている

液体をかき混ぜたり、氷の表面にぶつけたりすると、泡ができる起点(核)が増え、溶けていた炭酸が一気に抜けます。割り材は氷に直接かけず、グラスの内側の壁に沿わせるか、氷と壁のすき間に静かに注ぎます。ジムビームは割り材より軽いので、最後にマドラーを底まで差し込み、縦に1回持ち上げるだけで十分に混ざります。ぐるぐる回す必要はありません。

濃すぎる:揮発したエタノールが香りを覆う

「アルコール臭い」と感じるのは、蒸発したエタノールが鼻に先に届き、新樽の焦がしから来るバニラやキャラメルの香りを覆ってしまうためです。エタノールは度数が高いほど、また温度が高いほど立ちやすくなります。ハイボールならジムビーム30mlに対してソーダ120ml(1:4、約8%)を目安にします。ぬるい液体や、沸騰直後の湯で作ったお湯割りも臭いが強く出ます。家庭で目分量にするとウイスキーが多くなりがちです。店では30mlのメジャーカップを使い、ソーダ量も目盛りで揃えることが、仕上がりを一定にするいちばん確実な方法です。

甘い割り材にシロップを足す:樽の香りがぼやける

ジムビームは、コーン主体の原料から来る甘さと、樽由来のバニラ香が持ち味です。コーラやジンジャーエールはもともと糖分が多いため、そこにシロップを足すと甘さが重なり、樽の香りの輪郭が消えます。甘さが足りないと感じたら、シロップを足す前にウイスキーを5ml減らしてみます。すっきりさせたい場合は、甘みではなくレモンを少し絞って酸味を足すほうが、香りがはっきりします。

症状主な原因直し方
薄い・水っぽい氷が少ない、グラスがぬるい氷を縁まで詰め、グラスを先に冷やす
炭酸がすぐ抜ける常温の割り材、氷に当てて注ぐ、混ぜすぎ冷えた割り材を壁伝いに注ぎ、縦に1回だけ混ぜる
アルコール臭いウイスキーが多すぎる、温度が高い1:4前後に戻し、メジャーで量る
甘ったるい甘い割り材にシロップを重ねているシロップをやめ、レモンで酸味を足す

開栓後の保管:ボトルの空気が増えるほど香りは変わる

飲み進めるとボトル内の空気が増え、香りの成分が抜けたり酸化したりして、甘い香りが弱くなっていきます。守るべきことは次の3点です。

  • キャップを確実に閉める:開けっぱなしで置かず、使うたびに閉めて空気との接触を減らす
  • 直射日光と高温を避ける:光と熱は香りを劣化させるので、コンロ周りや窓際には置かない
  • 立てて保管する:寝かせると度数の高い液体が栓の内側に長く触れ、栓を傷めやすい

消費の遅い家庭や、ボトルが何本も並んでいる店では、残りが3分の1ほどになったら小さい瓶に移し替えると、空気に触れる量を減らせます。

ジムビームの種類で割り方を変える:ホワイト・ブラック・デビルズカットと他のバーボンとの比較

ラベル表記や度数は仕様変更で変わることがあるため、以下の度数は現行品の表示を基準にしています。購入時は手元のボトルのラベルで確認してください。店舗では、仕入れロットが切り替わったタイミングで一度ストレートと基準の比率で味見し、比率を見直すと仕上がりが揃います。

ホワイト:割り材を選ばない基準のボトル

度数40%で、4年熟成をうたうケンタッキー・ストレート・バーボンです。熟成期間が長すぎないため、新樽の焦がし由来のバニラやキャラメル、コーン由来の甘さ、ライ麦の軽いスパイスが突出せずに釣り合っています。そのためソーダ、コーラ、ジンジャーエールのどれで割っても崩れません。店で1本だけ置くならホワイトを選び、比率はホワイトで決めます。ほかのボトルは、その比率からの増減で調整すると管理が楽になります。

ブラック:樽香を活かすなら水割りかハーフロック

ブラックは、ホワイトより長く熟成させた原酒を使っています。樽と接する時間が延びるほど、チャー層(樽内側の焦がした層)を通して、バニリンやタンニン、オークラクトン(ココナッツのような甘い木香)の抽出が進みます。こうした香りは、炭酸の刺激や割り材の甘さに隠れやすい性質があります。

  • ハーフロック:ウイスキーと水を1:1にして氷を入れる。樽の香りがいちばん開きやすい。
  • 水割り:1:2程度にとどめると、樽の甘い香りが残る。
  • ハイボール:1:3の濃いめにする。

過去には年数表記のあったボトルが、年数表記なしの仕様に変わった経緯があります。度数も含めて、手元のラベルで確認してください。

デビルズカット:濃いめの比率とコーラ割りが向く

熟成を終えて空にした樽の木材には、原酒が染み込んだまま残っています。デビルズカットは、この「悪魔の取り分」を独自の工程で樽材から引き出し、熟成原酒とブレンドしたものです。木材から直接抜き出した成分を含むため、タンニン由来の渋みと濃い樽香が強く出ます。度数は45%表示のボトルが流通しています。

  • ソーダ割り:1:3〜3.5にする。1:4まで伸ばすと、香りが薄れて渋みだけが残りやすい。
  • コーラ割り:1:3にする。コーラの糖分と酸味が渋みを丸め、樽の焦がしの香りとコーラのカラメル香が重なる。
  • 店での注ぐ量:ホワイトと同じ30mlを注ぐと、1杯の純アルコールは12mlから13.5mlに増える。強さを揃えたい場合は、注ぐ量を27ml前後にする。

ジムビーム アップルとジムビーム ハニーは、バーボンに果実や蜂蜜の風味と糖分を加えたリキュールです。度数は40%より低く、比率の考え方も別になります。詳しくは「ジムビーム アップル・ハニーの飲み方」の記事で扱っています。

同価格帯のバーボンと割ったときの違い

銘柄甘さスパイス感樽香向く割り材
ジムビーム ホワイト中穏やか中(バニラ)ソーダ・コーラ・ジンジャーエール
アーリータイムズ中〜強(穀物の甘さ)弱い軽めソーダ・ジンジャーエール
エヴァンウィリアムズ ブラック強め(キャラメル)中中〜強コーラ・水割り
オールドグランダッド中強い(ライ麦由来)中ジンジャーエール・ソーダ
ウッドフォードリザーブ中(ドライフルーツ)中強い(複層的)水割り・ハーフロック

アーリータイムズとの違い:ジムビームのほうが、バニラと樽の焦がし感が一段はっきりしています。アーリータイムズは軽く、甘さが前に出ます。この差はソーダで長く伸ばすほど縮まり、水割りやハーフロックほど大きく出ます。

オールドグランダッド:ジムビームと同じビーム社系の蒸溜所でつくられています。主な違いは、ライ麦の比率が高いマッシュビル(穀物の配合)です。ライ麦由来のスパイスがジンジャーエールの辛みと重なるため、ジンジャーハイボールで差がはっきり出ます。

ウッドフォードリザーブ:銅製ポットスチルの原酒を含み、価格帯は一段上です。ソーダで長く伸ばすと持ち味の厚みが消えるため、水割りかハーフロックで飲むのが向いています。

1杯の量と1本で作れる杯数:家飲みと店での出し方の目安

ウイスキーのイメージ写真

ジムビーム(ホワイト、度数40%、700ml)の1杯は、シングル30mlとダブル60mlが基準です。30mlはおよそ1オンス、45mlは米国で標準的な1ショット(1.5オンス≒44ml)に近い量です。割り材の量は「ウイスキーの量×比率」で決まります。

シングルとダブルで使う割り材の量

注ぐ量比率(ウイスキー:割り材)割り材の量液量の合計仕上がり度数の目安純アルコール量
シングル30ml1:130ml60ml約20%約9.5g
シングル30ml1:390ml120ml約10%約9.5g
シングル30ml1:4120ml150ml約8%約9.5g
ダブル60ml1:3180ml240ml約10%約19g
ダブル60ml1:4240ml300ml約8%約19g

度数は氷が溶ける前の計算値で、実際にはここから少し下がります。表のとおり、ダブルにしても比率が同じなら度数は変わりません。増えるのは液量と、1杯に含まれるアルコールの総量です。「濃くしたい」なら比率を1:3に寄せ、「量を飲みたい」ならダブルにする、と分けて考えると注文を受けるときも迷いません。

700mlボトル1本で作れる杯数

  • 30mlで注ぐ場合:約23杯
  • 45mlで注ぐ場合:約15杯
  • 60mlで注ぐ場合:約11杯(40mlほど余る)

これは計量どおりに注げた場合の上限です。ジガーの縁からこぼれる分や、ボトルの底に残る数mlを考えると、店で見込む杯数は1杯少なめにしておくと原価の見積もりが狂いにくくなります。

店ではジガーで量を揃える

目分量で注ぐと、30mlのつもりが35mlや25mlになります。5mlの差でも1:3のハイボールなら度数が約1%上下し、同じ注文でも味が変わります。原価も杯ごとにぶれ、1本から取れる杯数が減ります。ジガー(計量カップ)を使う理由は、度数・味・原価の3つを同時に固定できることにあります。

  • 30ml/45mlや30ml/60mlの両面ジガーを使い、シングルとダブルを同じ道具で量る
  • ジガーは縁いっぱい(すり切り)まで満たして注ぐ。8分目で止めると、それだけで量が不足する
  • 炭酸の割り材はジガーで量ると気が抜けるため、グラスの「ここまで」という線で量を揃え、氷の量も毎回同じにする

1杯あたりの原価の出し方

1杯の原価=(ボトルの仕入れ価格÷1本から取れる杯数)+(割り材の仕入れ価格÷割り材の容量ml×1杯の使用量ml)+1杯分の氷の費用

杯数には、先に述べたロスを引いた実際の数を入れます。開栓後に使い切れず気が抜けた炭酸水やコーラは捨てることになるため、その廃棄分も割り材の単価に上乗せしておくと実態に近づきます。売価は、この原価を目標の原価率で割って決めます。

グラスの選び方

タンブラーに氷を詰めると、液体が入る量はグラス容量の半分前後まで減ります。まず手持ちのグラスに氷を詰め、水を注いで実際に入る量を量っておくと、どの比率まで作れるかが分かります。目安として、シングルの1:3(120ml)なら8〜10オンス(約240〜300ml)のタンブラー、ダブルの1:3以上(240ml〜)なら12オンス(約360ml)より大きいグラスが必要です。

  • ロックグラスで作ってよい割り方:ロック、1:1前後のハーフロック、少量の水割り
  • ロックグラスで避けたい割り方:ハイボールやコーラ割り。液面が広く炭酸が抜けやすいうえ、容量が足りず1:3以上の比率を守れない
  • お湯割りは、耐熱と明記されたグラスかマグで作る。薄手のロックグラスは急な温度差で割れるおそれがある

よくある質問

ジムビームのおすすめの割り方は何ですか?

定番はハイボールで、爽快な飲み口とバーボン特有の甘い香りが楽しめます。そのほかロックや水割り、コーラで割るジムコークも人気です。食事に合わせるならハイボール、甘さを楽しみたいならコーラ割りがおすすめです。

ジムビームハイボールの美味しい作り方は?

グラスに氷をたっぷり入れてよく冷やし、ジムビーム1に対して炭酸水3〜4の割合で注ぎます。マドラーで縦に1〜2回軽く混ぜるだけで、炭酸を逃さず香り豊かなハイボールに仕上がります。

ジムビームは水割りとロックどちらが飲みやすい?

アルコール度数を抑えて飲みやすくしたい方には水割りが向いています。バーボン本来の香りや味をじっくり楽しみたい方にはロックがおすすめで、氷が溶けるにつれて味の変化も楽しめます。

ジムビームをコーラで割るとどんな味になる?

ジムコークと呼ばれる定番の飲み方で、コーラの甘さとバーボンの樽香が調和し、まろやかで飲みやすい味わいになります。ジムビーム1に対しコーラ3〜4の割合が目安で、レモンを添えるとより爽やかになります。

この記事で紹介した銘柄

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