飲み方の基本

ピーチハイボールの作り方と比率|缶・ジムビームピーチとの違い

ピーチハイボールの缶(度数5%の完成品)と瓶のジムビーム ピーチ(32%の原液)の違いを解説。ピーチ30mlに炭酸水120〜150mlの基本比率と度数の目安、ウイスキーにピーチリキュールを加える別レシピも紹介します。

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「ピーチハイボール」は3種類ある:缶・ジムビーム ピーチ・自作カクテルの違い

「ピーチハイボール」を探すと、まず缶と瓶の2つの商品が見つかります。サントリーの缶入りRTD(開けてすぐ飲める調整済み飲料)「ジムビーム ハイボール缶〈ピーチハイボール〉」は、度数5%の割った状態の完成品です。瓶入りの「ジムビーム ピーチ」は度数32%の桃風味リキュールで、炭酸水で割って飲む原液です。家で作るなら、冷やしたジムビーム ピーチ30mlに炭酸水120〜150mlが基本になります。氷が溶ける前の度数は約6.4〜5.3%です。このほか、ウイスキーにピーチリキュールを加える作り方もあります。アサヒビールの「樽ハイ・ピーチハイボール」などがその例で、商品ではなくレシピなので、別の作り方として後で説明します。

項目缶(ピーチハイボール)瓶(ジムビーム ピーチ)別の作り方:ウイスキー+ピーチリキュール(アサヒのレシピ例)
形態缶入りRTD(品目はリキュール)瓶入りリキュール(炭酸水で割る)ウイスキー+ピーチリキュール+樽ハイ倶楽部ドライ(アルコール度数8%の酒類)
容量350ml700ml1杯250ml(樽ハイ倶楽部ドライ210ml+ウイスキー30ml+ピーチリキュール10ml)
度数5%32%(割る前)11.84%(アサヒの表示)
希望小売価格(税別)178円1,690円材料ごとに購入
販売形態期間限定(現在の商品ページは「製造を終了しました」と表示)定番(2024年4月16日発売)レシピ(材料は各社の定番品)
濃さの調整できないできるできる(香りと甘みの配分も変えられる)

表の数値は、缶が2025年発売時、瓶が現行の商品情報、アサヒのレシピが同社の表示によるものです。

缶と瓶の違い:完成品か、原液か

缶は2023年12月から、期間限定での発売と再発売を繰り返してきました(履歴と現在の状況は次の章)。度数が5%に固定された完成品なので、比率を考える必要がありません。冷やして開けるだけで、毎回同じ味になります。

瓶は定番商品として販売されており、メーカーは炭酸水で割る飲み方を案内しています。表示原材料は、グレーン、モルト、糖類、香料、酸味料、カラメル色素です。缶とは違い、原材料に桃は含まれていません。表示から確実に分かるのは、糖類・香料・酸味料を使っていることまでです。それぞれの配合量や、香りや甘さにどう効いているかは公表されていません。また、割る量を変えると、甘さやアルコール感だけでなく、香りの強さや立ち方も変わります。

なお、ビーム蒸溜所が公表している独自の穀物配合、65フィートのスチル、チャー(樽の内側の焦がし)レベル4のアメリカンホワイトオーク樽は、同社のバーボンの製法です。「ジムビーム ピーチ」に使う原酒の仕様は公表されていないため、バーボンの樽香を前提に味を想像しないほうが正確です。

別の作り方:ウイスキー系の酒をベースに、桃は10mlで香りづけ

アサヒのレシピの材料は、樽ハイ倶楽部ドライ210ml、ブラックニッカクリア30ml、ボルス ピーチ10mlです。樽ハイ倶楽部ドライは炭酸水ではなく、アルコール度数8%の酒類で、液量の8割以上を占めます。210mlに含まれるアルコールは約16.8mlです。アサヒは完成時の度数を11.84%と表示しています。

この構成では、30mlのウイスキーに対し、ピーチリキュール10mlで香りと甘みを加えます。完成品の味と度数は、ウイスキーだけでなく樽ハイ倶楽部ドライにも大きく左右されます。炭酸水で割る一般家庭向けの配合とは別のものとして考えてください。

選び方の判断基準

  • すぐ飲みたい・味を毎回そろえたい:缶。グラスも計量も不要です。ただし現在の商品ページには製造終了と表示されているため、選べるのは店頭や通販に在庫がある場合に限られます(状況は次の章)
  • 濃さを自分で決めたい:瓶(比率別の度数は「ピーチハイボールの作り方」の表)
  • 1杯あたりのコストを抑えたい:瓶(缶との比較は「缶178円と比べるときは」の節)
  • ウイスキーをベースにしたい・手持ちのボトルを使いたい:ウイスキー+ピーチリキュール。ピーチリキュールは少量でも香りと甘みが加わるので、まずウイスキー30mlに対して10mlから試す

割り方の手順は「ピーチハイボールの作り方」で説明します。

缶〈ピーチハイボール〉の発売履歴:期間限定の再販サイクルと2026年の状況

ウイスキーのイメージ写真

缶〈ピーチハイボール〉は通年で棚に並ぶ商品ではありません。発売のたびに「期間限定」と案内され、売り切れると店頭から消えるため、「売ってない」「いつまで」と感じやすい商品です。確認できている全国発売は次の4回です。

発売日区分前回からの間隔同じ時期の動き
2023年12月5日初の期間限定発売——
2024年5月21日期間限定(再発売)約5か月半約1か月前に瓶「ジムビーム ピーチ」が定番化
2024年11月26日期間限定(再発売)約6か月—
2025年5月27日期間限定(再発売)約6か月350ml・5%・希望小売価格178円(税別)

発売日は5月下旬と11月下旬〜12月上旬に集中しており、2024年以降はほぼ半年おきです。ただし、これは過去の発売日を並べて分かる傾向で、メーカーが周期を公表しているわけではありません。確認できている発売は2025年5月27日の回までです。現在のサントリーの商品ページには「製造を終了しました」と表示されています。今後の再発売は、2026年10月時点では発表されていません。 この表示は製造を終えたことを示すもので、将来の再発売まで否定するものではありません。

缶はスポット商品、瓶は通年商品

缶は発売期間ごとに売り場に出る商品、瓶は定番として通年で販売される商品という分担です。

なお、ジムビームのケンタッキー州クレアモントの主蒸溜所は設備改良のため2026年に蒸溜を休止し、同州ボストンの蒸溜所は稼働を続けると報じられています。ただし、この休止が日本の缶の発売に影響するという公式の説明はありません。休止を理由に缶が終売になったと判断する根拠はありません。

再発売・終売を確かめる方法

  • サントリー公式サイトのニュースリリースで「ジムビーム ハイボール缶」「ピーチハイボール」と検索する。過去の発売はいずれも、リリースに「期間限定」と明記されている
  • サントリーの商品情報ページで、「製造を終了しました」の表示が変わっていないか、新しい発売日が載っていないかを見る
  • はっきりしない場合は、サントリーのお客様センターに問い合わせる。商品名と「全国発売か」「期間限定か」を聞くと、回答を比較しやすい
  • SNSや通販の「再販」という表示だけで判断しない。過去の在庫の再出品である場合がある

店頭・通販で見つけた缶は製造時期を確認する

商品ページに製造終了と表示されている現在、店頭や通販で見かける缶は過去に製造された在庫です。購入する前に、缶に印字された製造時期の表示を確かめてください。缶の原材料には桃と香料が含まれます。香りの成分は熱や光で変化しやすく、高温の倉庫や日の当たる場所に長く置かれると、開けたときの香りの立ち方が弱くなりやすくなります。RTDは熟成で味がよくなる飲み物ではないため、買ったら冷暗所で保管し、早めに飲むのが基本です。

  • 家庭:まとめ買いは飲み切れる本数までにし、冷蔵庫で冷やしてから開ける
  • 飲食店・酒販店:仕入れたら製造時期の古い順に出す(先入れ先出し)

通年で作るなら瓶を使います。ただし瓶は桃風味の代替案です。原材料に桃を含まない別の配合なので、度数を缶に合わせても、缶と同じ味になるとは限りません(作り方は次の章)。

ピーチハイボールの作り方:比率別の度数計算と、炭酸を抜かない手順

瓶の「ジムビーム ピーチ」は度数32%なので、30mlに含まれるアルコールは約9.6mlです。これを液量の合計で割ると、1杯の度数が出ます。下の表は氷が溶ける分を含まない理論値です。実際は、作る途中のステアや氷が溶けるぶん、表の値より低くなり、飲み進めるほど少しずつ下がります。

比率(ジムビーム ピーチ:炭酸水)シングル30mlの場合の炭酸水液量の合計度数(理論値)向いている飲み方
1:390ml120ml約8.0%桃の甘さとアルコール感をはっきり感じたい。食後の一杯
1:4120ml150ml約6.4%甘さと炭酸の釣り合いを取りたい。店の基準比率にしやすい
1:5150ml180ml約5.3%度数を缶の5%前後にしたい(味が近づくわけではない)。食中に何杯か飲む

ダブル(60ml)にしても、比率が同じなら度数は変わりません。変わるのは液量で、1:5のダブルは360mlになります。1:5なら、氷が溶ける前の度数は約5.3%で、缶の表示度数に近くなります。ただし近づくのは計算上の度数だけです。缶と瓶は原材料の配合が違うため、甘さ、酸味、香りまで缶に近づくとは限りません。甘さが足りないと感じたら1:4に戻すと、度数は約1%上がり、糖分の濃さは1.2倍になります。

冒頭で触れたアサヒのレシピは、210mlの樽ハイ倶楽部ドライ自体が8%の酒なので、この表の比率とは前提が違います。

炭酸を抜かない手順

  1. グラスの縁まで氷を詰め、軽く回してグラスを冷やす。溶けて底にたまった水は捨てる。この水が残ると、比率が最初から薄まります
  2. ジムビーム ピーチを計量して注ぐ。メジャーカップ(ジガー)で量ると、毎回同じ度数になります
  3. リキュールを注いだら、氷ごと10回ほどステアして原液自体を冷やす。炭酸水を注いだ後に液温が上がり、泡が抜けるのを防ぐためです。このとき氷が少し溶けて水が加わるため、実際の度数は表の理論値より下がります
  4. 冷蔵庫でよく冷やした炭酸水を、氷に当てないようにグラスの縁から静かに注ぐ
  5. マドラーを底まで差し込み、縦に静かに1回持ち上げる。液面を見て、むらが残っているときだけ同じ動きをもう1回する。これで仕上がりです

手順3が、炭酸を抜かずに均一な味にするための要点です。先に原液を冷やし、氷と馴染ませておけば、炭酸水を注いだ後は縦に持ち上げる最小限の動きで均一になりやすくなります。この工程を省くと、炭酸水を注いだ後に混ぜる回数が増え、そのぶん炭酸が抜けます。

冷やす理由は、炭酸ガス(二酸化炭素)が温度の低い水ほど多く溶けたまま残るためです。ぬるい原液や炭酸水を使うと、注いだ瞬間に液温が上がり、溶けきれなくなったガスが泡になって抜けます。氷に直接注ぐのを避けるのは、氷の表面の細かな凹凸が泡の出る起点になるためです。

グラスの選び方

  • 口の狭いタンブラーやコリンズグラス:液面が小さいので、ガスが逃げにくく、桃の香りも口元に集まる
  • 口の広いロックグラス:香りは立つが炭酸の抜けが早い。1:3の濃いめを短時間で飲むなら使える
  • 容量の目安:氷を詰めると、液体が入るのはグラス容量の半分ほどになる。液量180mlの1:5シングルでも、余裕のある大きさが必要。ダブルの1:5(360ml)は大ぶりのグラスでないと氷が足りなくなる
  • 店で出す場合:グラスの容量に合わせてシングルかダブルかを先に決め、比率と計量を固定すると、誰が作っても同じ味になる

よくある失敗と、その理由

  • 炭酸水を先に入れる:後から注いだ原液が混ざりにくく、混ぜるために何度もステアすることになる。結果として炭酸が抜ける
  • 氷が少ない:液温が下がりきらずガスが逃げるうえ、少ない氷が早く溶けて味が薄まる。氷はグラスいっぱいに入れる
  • 強く何度もステアする:炭酸水を入れた後のステアは、手順5の最小限で止める
  • 開栓して時間の経った炭酸水を使う:すでにガスが減っているため、手順を守っても気の抜けた一杯になる。家庭なら小容量のボトルを選び、開けたら使い切る

自作するなら何で作るか:ベース別の味の方向と1杯あたりのコスト

ウイスキーのイメージ写真

自作の方法は3つあります。A:ジムビーム ピーチ+炭酸水、B:ウイスキー+ピーチリキュール、C:ウイスキー+桃の果汁や果実です。どれを選ぶかは、香りの安定性を取るか、ウイスキーの個性を取るか、季節感を取るかで決まります。

方法味の方向味の安定性1杯あたりの原価の出し方向いている人・場面
A:ジムビーム ピーチ+炭酸水桃風味の香りと甘さが主役。原材料に桃は含まず、香料を使用高い。1本の瓶で何杯作っても同じ味30ml約72円+炭酸水+氷家飲みの定番、店の通年メニュー
B:ウイスキー+ピーチリキュールベースの樽香や穀物香の上に桃が乗る高い。ベースと甘さを別々に調整できるベース30ml+リキュール10ml+炭酸水+氷手持ちのボトルを活かしたい人、店の看板の一杯
C:ウイスキー+桃の果汁・果実生の果実の香りと酸味。季節感が強い低い。果実ごとに糖度と酸度が違うベース30ml+果汁・果実+炭酸水+氷旬の時期の限定品、来客時

缶178円と比べるときは、アルコール量をそろえる

缶と比べるときは、条件を「純アルコール量をそろえる」に固定します。缶1本(350ml・5%)に含まれるアルコールは17.5mlです。瓶(32%)で同じ量にするには、約55mlの原液が必要です。希望小売価格(税別)で計算すると、原液代は1,690円÷700ml×55mlで約133円になります。

これを炭酸水約295mlで割ると、液量350ml・度数5%になり、量も度数も缶とそろいます(氷が溶ける分は除く)。缶の希望小売価格178円との差は約45円です。したがって、炭酸水295ml分と氷の代金の合計が45円より安ければ瓶が安く、45円より高ければ缶が安いという計算になります。

1杯をシングル30ml(原液代約72円)にすると、純アルコールは約9.6mlで、缶1本の6割弱です。この量で缶と価格だけを比べても、条件がそろいません。実売価格は1,180円前後(2026年10月13日時点)で、炭酸水も実際に買う価格で計算し直してください。

Bのベースの選び方:樽と蒸溜で決まる相性

バーボンは、内側を焦がした新しいオーク樽で熟成させることが法律で定められています。チャー(内側を炎で焦がして炭化させる処理)でできた炭化層は、ニューメイク(蒸溜したての原酒)に含まれる硫黄化合物などを吸着します。その下の、熱を受けた層(レッドレイヤー)では、木材のリグニンが分解されてバニリンが、ヘミセルロースが分解されてフルフラールなどのカラメル様の香りが生まれます。トーストは、チャーより低温で長く加熱する別の処理です。加熱の条件によって、得られる成分の量や組成が変わります。ウイスキーラクトン(β-メチル-γ-オクタラクトン、ココナッツ様の香り)はもともと木材に含まれる成分で、アメリカンホワイトオークに多く、加熱によっても量や組成が変わります。ただし、特定の銘柄の香味をこの仕組みだけで説明することはできません。

桃の特徴香とされるγ-デカラクトンと、樽由来のウイスキーラクトンは、どちらもラクトンで、甘くクリーミーな香りの系統が近いとされます。ただし両者は別の化合物です。同じ分類だからといって、合わせたときの相性や甘さの感じ方が決まるわけではありません。Bでは、少量で試作して、桃の香りとベースの樽香の釣り合いを確かめることを判断基準にします。なお、Aのジムビーム ピーチは香料の組成が公表されていないため、この説明はAには当てはまりません。

  • ウッドフォードリザーブ:樽由来の甘い香りに、スパイスや焼いた木の香りが重なり、厚みがある。リキュールは10mlで足り、増やすと甘さが重くなる
  • エヴァンウィリアムズ ブラック、アーリータイムズ:手頃な価格帯で、バニラ系の甘さが素直。原価を抑えたい店の基準ベースに向く。
  • グレンフィディック 12年:ノンピート(麦芽の乾燥にピートを使わない)のスコッチ。洋梨や青りんごのような果実の香りが前に出て、桃と並ぶと軽い果実のカクテルになる。樽の甘さで支える力はバーボンより弱いため、リキュールの量で甘さを補う
  • カナディアンクラブ:連続式蒸溜機で造る軽い原酒が主体で、穏やか。ベースの主張が小さいぶん、リキュールの香りが主役になる。ウイスキーが苦手な客向け

**ピートの強いウイスキーは、初めて作るときは避けます。**ピートで麦芽を乾燥させるとき、煙に含まれるフェノール類(グアイアコールやクレゾールなど)が麦芽に移り、それが蒸溜後も残ります。この燻製や薬品のような香りは、桃のラクトン系の甘い香りを覆ってしまい、両方の良さが出にくくなります。試すなら、Bの組み立てに慣れてから少量で検証してください。

Cを作るときの注意点

果汁は果実ごとに糖度も酸度も違い、同じ量を入れても毎回甘さが変わります。果肉の繊維は泡が出る起点になり、炭酸が抜けやすくなります。果汁は漉してから冷やし、作る前に味見をして量を決めます。切った果実は時間とともに褐変して香りも落ちるため、作り置きはせず、その日のうちに使い切ってください。

店での値付け:原価率から逆算する

  • 1杯の原価=ベースの1mlあたりの仕入れ値×提供量+リキュール代+炭酸水代+氷代
  • 販売価格=1杯の原価÷目標原価率。目標原価率は通常のハイボールと同じ値にそろえる
  • グラスを大きくすると、氷と炭酸水が増えて原価が上がる。グラスの容量とシングル・ダブルの別を先に固定する
  • 通常のハイボールとの価格差は、ピーチリキュール代とグラスの差で説明できる範囲にとどめる。ベースを上位銘柄にするなら、メニューに銘柄名を載せて価格差の理由を示す

店での提供・贈り物・購入前に知っておきたいこと

バー・飲食店で出す場合:仕入れの安定性とメニュー表記

缶は、現在の商品ページに製造終了と表示されています(発売履歴の章を参照)。問屋の在庫がなくなれば補充できないため、追加発注の可否は早めに問屋へ確認します。缶は、在庫のある間だけの限定メニューとして扱うのが現実的です。通年で出すなら、定番商品である瓶の「ジムビーム ピーチ」をベースにするほうが仕入れが安定します。700ml瓶はシングル30mlで約23杯分です。週に出る杯数から逆算して、在庫を切らさない本数を決めておきます。

同じ「ピーチハイボール」という名前でも、ベースによって甘さとウイスキー感がまったく違います。客が缶の味を想像して注文し、ウイスキーが前に出る一杯が届くと、期待とのずれが不満につながります。メニュー名の下に、ベースと甘さを一行で書き添えます。

メニュー名の例添える説明伝わる中身
ピーチハイボールジムビーム ピーチ使用/甘口桃風味の香りと甘さが主役。缶とは配合が違う
ウイスキーピーチハイボールバーボン+ピーチリキュール少量/甘さ控えめウイスキーの樽香が軸で、桃は少量で香りと甘みを加える
季節の桃ハイボール桃果汁使用/期間限定生の果実の酸味。日によって甘さが変わる

カウンターで「ピーチハイボール」とだけ注文されたときは、「甘めとウイスキー寄り、どちらにしますか」と聞くと、メニューを二本立てにしていても迷わせません。缶をそのまま出す場合も、「缶の商品です」と明記しておくと、比率を変えられない理由が客に伝わります。

開栓後の保管:香りが落ちる前に使い切る

度数32%のリキュールは、開栓後すぐに傷むものではありません。ただし、桃の香りは香料によるもので、熱や光、瓶の中の空気に触れて少しずつ弱まります。糖類を含むため、注ぎ口に付いた液が乾くと糖が固まり、キャップが閉まりきらなくなります。そこから空気が入って、香りの劣化が早まります。

  • 置き場所:直射日光と高温を避け、温度変化の少ない冷暗所に置きます。店ではバックバーの照明の真下や、厨房の熱が届く棚は避けます
  • キャップ:注いだら口元を布で拭いてから閉めます。固まった糖を残さないことが、密閉を保つ一番の対策です
  • 向き:立てて保管します。横に寝かせると液がキャップの内側に触れ続けます
  • 使い切る目安:開栓日を瓶に書き、月に一度、少量を注いで開栓直後と比べます。桃の香りが弱くなり、甘さとアルコール感ばかりが目立つようになったら、早めに使い切ります。家庭では数か月以内に飲み切れる量の消費を一つの目安にします
  • 残量が少ない瓶:中の空気が増えて香りが落ちやすくなります。店では残りが少ない瓶から先に使い、新しい瓶を開けるのはその後にします

贈り物にする場合:入手時期と相手の好みで選ぶ

缶は製造終了と表示されているため(発売履歴の章を参照)、用意できるかどうかは店頭や通販の在庫次第です。確実に用意したいなら、通年で買える瓶が向いています。缶を選ぶ場合は、印字された製造時期を確かめて新しいものを選び、渡す直前に買います。手元に長く置くと香りが落ちるためです。

  • 甘いお酒が好きな相手:瓶の「ジムビーム ピーチ」。炭酸水を数本添えると、届いたその日に作れます。価格の目安は1,180円前後(2026年10月13日時点)
  • 甘いお酒をあまり飲まない相手:桃風味のリキュールは避け、普段飲んでいるウイスキーを贈るほうが外れません。桃の一杯を添えたいなら、ピーチリキュールを少量使う作り方をメモで添えます
  • 好みが分からない相手:缶の在庫が見つかれば、1本単位で試せるため、季節の手土産として少量を渡すと負担になりません
  • 手書きのメモ:「冷やした原液30mlに炭酸水150ml」のように比率を一行書いておくと、受け取った人が迷わず作れます

海外に住む知人へ送る場合

アルコール飲料の国際配送は、配送業者の規定で取り扱い自体が制限されていることが多く、送れる場合でも相手国の輸入規制や酒税によって条件が変わります。受け取る側に税金や手数料が発生することもあります。発送を決める前に、利用する配送業者の取扱規定と、相手国の個人輸入の条件を確認してください。条件が合わない場合は、現地で手に入る桃のリキュールとウイスキーで作れるよう、比率と手順を伝えるほうが確実です。

年齢についての注意

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。販売・提供する側には、年齢確認などが求められます。 缶はジュースのような見た目のパッケージで、桃の甘い香りもあるため、清涼飲料と取り違えられやすい商品です。家庭では子どもの手の届く冷蔵庫の段に置かず、贈り物にするときも相手が20歳以上であることを確かめてから渡してください。店では、年齢確認が必要な客に対して注文の前に確認します。

よくある質問

ウイスキーのイメージ写真

炭酸水の代わりにジンジャーエールやトニックウォーターで割ってもよいですか?

割ることはできますが、どちらも糖分を含みます。糖類入りのジムビーム ピーチと合わせると、甘さが重なります。トニックはキニーネの苦みが加わり、ジンジャーエールは生姜の辛みが桃の香りとぶつかります。試すなら、原液30mlに対して割り材を150ml以上(1:5以上)にし、そのうち半分を炭酸水にします。こうすると、甘さと香りの釣り合いを取りやすくなります。

レモンを加えるなら、果汁を搾るのとピールを使うのはどちらがよいですか?

桃の香りを残したいならピールが向いています。皮を液面の上で絞ると香りの油分だけが表面に乗り、甘さや度数は変わりません。果汁を入れると酸味が足されますが、ジムビーム ピーチには酸味料がすでに含まれているため、酸っぱさが前に出やすくなります。果肉の粒は泡が出る起点にもなるので、果汁を使う場合は少量を漉してから加えます。

ジムビーム ピーチはロックや水割りでも飲めますか?

飲めますが、印象は大きく変わります。炭酸水で割ると、溶けた二酸化炭素の軽い酸味と刺激が糖類の甘さを引き締めます。水割りではこの働きがないため、同じ比率でも甘さが前に出て感じられます。ロックは32%の原液を氷が溶けた水だけで薄めるので、最初は甘さもアルコール感も強く、飲み進めるほど薄まります。まずは少量から試してください。

炭酸水は強炭酸と通常の炭酸、どちらで割るべきですか?

原液は炭酸ガスを含まないため、割った一杯のガスの濃さは、炭酸水が液量に占める割合のぶんだけ下がります。1:4なら炭酸水は液量の8割、1:5なら約8割3分です。手順3で氷が少し溶けるぶんも加わります。強炭酸を使うと、この低下分を補いやすくなります。一方で、刺激が強いと桃の香りや甘さより炭酸の刺激が先に立ちます。1:3〜1:4の濃いめで刺激がほしいときは強炭酸、1:5で香りと甘さを穏やかに感じたいときは通常の炭酸、と比率に合わせて選ぶと判断しやすくなります。どちらを使う場合も、よく冷やし、開けたてを使うことが前提です。

ボトルキープや作り置きのポーションはできますか?

原液のボトルキープはできます。保管は「開栓後の保管」の節と同じで、開栓日を書いて冷暗所に立てて置き、口元の糖を拭いてから閉めます。作り置きは、原液を計量して分けておくところまでにします。30mlずつ密閉できる小瓶に分けて冷蔵しておけば、手順2の計量が省けて、原液もあらかじめ冷えています。炭酸水と合わせた状態での作り置きは、注いだ時点からガスが抜け始めるため向きません。炭酸水は必ず提供の直前に注いでください。

出典・参考にした情報

この記事で紹介した銘柄

20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に影響するおそれがあります。 お酒は適量を楽しみ、飲酒運転は絶対におやめください。